第11話 危険物
亘はここから抜け出す方法について語り始める。
「他のやつと考えたんだがC−4爆弾を作り壁を破壊して逃げようと思う、そうすればパンプキン男から鍵を奪う必要もない。」
いきなりの提案で秀は驚きを隠せなかったがすぐに疑問が湧いた。
「でもどうやって作るんですか?」
「作り方は知っている。アメリカにいたっていっただろ、そこで少し危険な遊びもした。しかもここにはいろいろな薬品もそろってるし問題ないだろう」
少し苦笑して言う。
「でもC−4爆弾って信管が必要なんじゃないですか?」
「そのことで始めは悩んだが和田さんが部品さえあれば作れるって言っていたので大丈夫だと思う。今たぶん三階で作っていますよ、弥生さんは部品探しの手伝いをしています。」
「ん〜と、僕達は何をすればいいのでしょうか?」
「ん〜、そうだなトリニトロトルエンやニトロセルロースなどはここにあるのでできると思うから・・・・・・そうだワックスをその辺からもって来てくれ、あと二階に硝酸アンモニウムがあったと思うからとってきてくれると助かる。」
秀は頷き部屋を出る。
雪たちもそれに続いた。
「どうするの?」
後ろの方から雪の声がする。
「まず、二階に行って硝酸アンモニウムってやつを取りに行こう」
そういってさっさと行く。
いったん三階におりたとき和田さん達のことが気になった。
「なぁ、ちょっと和田さん達の様子見ていこう」
「でもそんなそんな事してるとあいつに見つかるよ」
「じゃあ雪はここにいなよ、ミカと二人で見てくるから」
そう言って三階を探す。
「ちょっと待ってよ」
「なんだよ、こないんじゃないのかよ」
「別に、ただミカちゃんが心配だからさ・・・・・しょうがなくだよ」
そんな事言って雪も結局ついてきた。
和田さんは大きな部屋にいた。
机の上にはよくわからない機械の部品が散乱していた。
「和田さん、順調にやってますか?」
軽い調子で聞いてみた。
「ん?あぁ亘君から聞いたんだな。俺は世界一の技術者だ。信管のなんて朝飯まえさ。」
朝飯前に信管作っている人がいたら怖いなとか秀は意味わからない事を考えていた。
「もうすぐできるから大丈夫だ。」
とか言ってると扉が開いた。
弥生だった。
「ほらこれでしょ」
そういってでかい機械を机に置いた。
「あぁ、ありがとうな」
和田はそう言うとすぐにその機械を分解し始めた。
「あれ、雪ちゃん達じゃん、なにしてんの?」
弥生は雪を見つめる。
「え、二階になんか薬品を取りに行ってくれったいわれて・・・・」
弥生は少し何かを考えていた。
「和田さん、私この子たちとちょっと下まで行っていい?」
和田は頷く。
「じゃ、行こっか?」
弥生は雪たちを強引に引っ張って扉を出た。
専門用語的なものばかりでてすいません。
まぁ、薬品二つをもって亘のところに行けば爆弾が作れるってのさえわかってくれればうれしいです。