先祖代々
レナが目を覚ましたと聞き、病室へ急ぐ。
病室に入ると、椅子に座りながらベッドへ上半身を預けているレイカ。そして、当たり前のように、レイカの頭を撫でているレナがいた。
「ありがとね…」
そう、弱々しい声で言うレナ。
「俺たちが見つけてなかったら死んでたぞ?」
「容赦ないなぁ…ルイト君は…」
「良かったぁ〜生きれて…」
しれっと何言ってんだ?シャルナ…
「まぁ…死ぬと思ったんだけれど…」
「なんでだ?」
「なんかね…先祖が……悪霊に呪われたらしくて……その影響で、私達も短命…両親は事故死……凄い古い巻物にね…書いてあって…[我が世は尽きせず至ると思た。だが、72代目村長が呪われ、我々は短命となる]ってね…現代語に翻訳したらこうなったのよ…何で呪われたのかなと…思ってたら…夢に出てきて……なんか〜その72代目村長が、呪いの封印されし箱を開けたっぽくて…それで呪われたっぽい…寺とかに除霊頼んだけれど…無理みたいで……」
「まぁ、肩に乗ってるもんな。黒い物体が」
「へ?」
「乗ってるね…黒い……カラス?」
「あれカラスなのか?」
「うん。まぁ、ルイトより魔力量多いから尚更」
「霊感ってやつじゃないのか?」
「知らない」
「もしかして……まさか…ね…」
「なんだよ」
「先祖から伝わる直伝書があるんだけれど…確か…未来予知的なのが書いてたような…」
「未来予知?」
「うん。確か…[我が星が、70000回廻った時、謎の2人組の不思議な術を使う者が露わらん]とか…?それ、ルイト君とシャルナちゃんじゃ?」
「有り得るかも…ね!ルイト!ルイト?」
未来予知…確か家の禁書庫にあったような…未来予知と似た書物があるならば……?…未来予知の魔術ガ生まれたのは丁度7万回遡った時…つまり、7万年前…なら、ここに転移したのも…もしかしたら…先祖が関わっていた?…我がアーククライト家の先祖だったりするか?そんな訳ないか…何か起こって、それを子孫である俺に託した?
「何考え込んでるのよルイト…」
だとすると…
俺は周りの声が聞こえなくなるほど考え込んでいた。もしかすると…先祖が関わっていた可能性もあることが…あるとかないとか…
今回を振り返ると、レナの無事を確認する安堵の瞬間から始まり、物語が大きく動き出す重要な回になりました。レナの家系に伝わる“先祖の呪い”という重い背景が語られ、現代の事件がただの事件ではなく、異世界と深く結びついている可能性が一気に浮かび上がります。
そして、72代目村長が封印された箱を開けてしまったこと、そこから続く短命の呪い、そして夢に現れた先祖の存在。レナの語りは、現代の“霊的な怪異”と異世界の“魔術的な因果”が同じ線上にあることを示していて、読者に強い不気味さと興味を残します。
さらに、ルイトとシャルナが感じ取った“黒いカラスのような魔力”は、現代には存在しないはずの力であり、犯人が異世界から来た可能性を強く示唆するもの。ここでシャルナが未来予知の直伝書を思い出し、
「70000回廻った時、謎の2人組が現れる」
という記述が2人に重なる瞬間は、まさに伏線が繋がる快感そのものです。
そして、ルイトが“自分の先祖も関わっているのではないか”と考え込む場面は、彼の家系の謎と転移の理由が今後の物語の中心に深く関わってくることを予感させます。現代の事件、レナの呪い、未来予知、そしてアーククライト家の禁書庫──すべてが一本の線になり始めた回でした。




