姉妹
「こんな夕方に大丈夫そ?」
背後から聞きなれない声がした。
振り向くと、キョトンとした顔の女の子2人が立っていた。
『あの』
「英語って喋れる?」
『エイゴ?』
『聞いたことないね』
『全くだ』
手振り素振りで説明か…とりあえず名乗ろうか
『俺はルイト。この子は、シャルナ』
「う〜ん…君がルイトって名前で、この子動物みたいに可愛い子がシャルナであってる?」
『合ってるぞ』
腕で丸を作り、伝える
「あってたなら良かった〜私は、橋本麗奈で、この子は、橋本麗香」
『ハシモト…レナとハシモト…レイカ?』
「うん。あってるよ」
『ここがどこかも分からなくて』
身振り素振りで必死に伝える。
「どこかも分からないと…」
腕で丸を作り、あってると伝える。
「ここは日本国で、ド田舎なのと、信楽焼、琵琶湖で有名な滋賀県。」
『シガケン?』
「そう!コンビニ行くとこなんだけれど」
『コンビニ?』
「コンビニエンスストア。妹がアイス欲しいって言うから」
「おねーちゃん早く!」
「わかったわかった」
ふむ、そんなのがあるのか…
そんな事を考えてると、シャルナが服を引っ張ってきた。
『朝ごはん食べたっきり…何か食べるものない?』
『ないぞ?』
『えぇ〜草でも食べようかな?』
『腹壊すぞ』
「もしかしてお腹空いてる?」
『シャルナの方が…』
「じゃあおいで」
『えっ?』
手を引かれ、言われるがままについて行く。
「いらっしゃいませ」
中に入ると、冷気が感じられる。涼しい…
「アイスにする?おにぎり?」
『アイス?おにぎり?』
「あ〜冷たいヤツとご飯ね」
身振り素振りで伝えてくれるレナ。
レイカの方は決まったようで、
「おねーちゃんこれにする!」
「ハーゲタッツ?いいよ〜高いけど可愛いからよし!」
「わーい!」
『シャルナはどれに…』
『なにこれぇ!チョコかな?』
『早くないか?』
シャルナがチョコのアイスであろうものを持っている。
「シャルナちゃんはそれ?」
コクコクと頷くシャルナ。
「ルイトくんは何にする?」
『俺は大丈夫』
「いらないの?遠慮せず…ね?」
『わかった…ならシャルナと同じものを』
「チョコアイスね」
『ありがとう』
「いいのいいの」
優しいな…こんな意味不明であろう人物にそんなに優しく接してくれるのは…心が広い人なのだろう
「スプーンは入れますか?」
「2つお願いします」
「わかりました」
「お会計、603円です」
「じゃあ、1003円で」
「1003円、お預かりしました。」
なんだアレは!魔術でも使っているのか?!
「400円のお釣りとレシートです」
「ありがとう」
そう言って受け取った貨幣を透明な箱に入れる。
「募金いつもありがとうございます。」
「いえいえ、余ったのもあるし、これで人を救えるのならお易い御用」
その場を離れ、こっちに向かってくるレナ。
「はい、どうぞ」
『ありがとう』
『絶対美味しいじゃん!』
『礼を先に言え、礼を』
『あ、ありがとう』
「?どういたしまして」
「はい、レイカ〜」
「ありがとう!おねーちゃん!」
「可愛いから嬉しいよぉ〜おねーちゃんは〜!」
シスコンか?
「帰る家ってなかったりする?」
『はい。』
「なら家においで」
『え?』
「親とか家にいないし…というか死んだし」
なんか残酷なこと言ってるような…?
「はい!決まり〜じゃあ帰ろうか」
「は〜い!」
『泊めてくれるらしいな』
『良かったね』
『これで寝る場所は困らなさそうだな』
『うん』
ということでレナの家にお邪魔することになった俺とシャルナだった。まずは言語を習得しなければな
今回の話は、ルイトとシャルナがレナ姉妹と出会って、ようやく現代での“安心できる場所”を見つける回でした。
アイスに感動したり、レナの優しさに救われたり、まだ世界はとても穏やかです。
でも、この平和は長く続きません。
滋賀での生活が始まると同時に、あの“箱”や“呪い”が静かに動き始めていて、レナ姉妹の家にも、すでに小さな影が落ちています。
のんびりした日常の裏で、少しずつ“異変”が積み重なっていくので、このギャップも楽しんでもらえたら嬉しいです。




