第21話 冒険者引退……?
前回のあらすじ
起きたら冒険者ギルドの救護室だった麺汰達一行。ゴーズ達冒険者仲間たちが総出で捜索してくれたことにより救出されたのだった。その後ポーションにより回復し、それぞれ帰宅することに。麺汰は自室にて自分のスキルを確認し、そっと目を閉じたのだった。
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「おはようございます~!」
「おはよ。」
「リン、ミラおはよう!」
冒険者ギルドにて待ち合わせた俺たち。しかし今日は依頼を受けるわけではなく、お金の話し合いを行うことにしていた。
「とりあえず、カフェでも行きませんか?」
「ん、甘い物大事。」
「おう!」
全員でカフェに向かう。
昨日は新パーティを結成して依頼を受けてから壮絶だったため、少し休みたかったところだ、ちょうどいい。
「コーヒーを1つお願いします。」
「パフェ10個。」
「紅茶1つで。」
「パフェ10個!?そんなに食べられるんですか!?」
「ん、余裕!」
ミラがグッドサインを出す。いつにも増して上機嫌なミラ。正直可愛い。
「で、どうする?ここは均等に33万円ずつ分けるでいいか?」
「それなんですけど、私達昨日2人で話し合って、私達の拠点を借りるか建てるというのはどうでしょうか。」
「ん、ご主人のラーメン屋としても使える。」
「え……?逆にそれでいいのか?」
「はいっ!同じパーティなのに違うずっと違う拠点に住むのもどうなのかなと思いまして……。」
「ん、同感。」
「2人がそれでいいのなら……!!」
俺のラーメン屋人生がついに……!!
長かった。スキルが「ラーメン屋」なのに冒険者として敵を倒して、稼ぐ毎日。ラーメン屋のスキルは嫌いではないけど、どうしても戦闘系スキルの人を見ていると比べてしまう。そもそもこのスキルは戦闘には向いていない。今までは仕方がなく冒険者をしていただけなんだ。やっと引退できる……!!
「これから新拠点を構えることですし、これまで以上に頑張って活動しましょうね!」
「ん!頑張ろう!」
「ん?えっ?」
リンとミラからはすごいやる気を感じる。
「1つ質問なんだけど、俺ってこれからも冒険者として活動するってこと?」
「「はい(ん)」」
俺の冒険者生活は終わらないそうです……冒険者兼ラーメン屋になっただけでした……。
「新拠点を構えるという事で、この街からはそろそろ出てもいいんじゃないかなと思っているのですが…どうでしょう?」
「ん、賛成。この付近の依頼はあんまり稼げない。」
「そうだなあ……。」
正直俺はこの街の人が大好きだ。ゴーズさんをはじめとして多くのお世話になった人がいる。
でも、俺はラーメン文化を広めたい。でも大好きでお世話になった、この街の人にもラーメンを提供したい。
「麺汰さん、この街を出る前に皆さんに向けてラーメンを提供していくというのはどうですか?」
俺の悩みが顔に出ていたのだろうか。リンにフォローされてしまった。
「そう……だな。それにまたいつでもこの街には来れるもんな。」
「方針が決まったという事で、明日にラーメン屋をして移動するか!」
「はいっ!(ん)」
俺たちは解散し、俺は冒険者ギルドで明日ラーメン屋を開くことを宣伝した。
「おっ!麺汰!待ってたぜ!明日食べに行くから大盛で頼むぜ!」
「麺汰!明日2杯でもいいか?」
「麺汰~、明日は肉多めで頼むぜ~」
皆から楽しみにしてもらっている。絶対に成功させないとな!
「すみません、今日ってゴーズさんって?」
「いえ、見かけておりませんね。」
「そうですか……。」
「ゴーズさん、1日ぐらい見えない事もあるので、伝言なら明日伝えておきますよ。」
「なら、明日ラーメン屋を開くと伝えておいてもらえると…。」
「かしこまりました。」
冒険者ギルドを後にする。
小雨の中俺は自室へと帰った。




