『072 みなたんとキス』
『072 みなたんとキス』
「こっちに来て」
「俺が?」
みなたんが俺に来てと手を振る。
俺はみなたんがいるところに行ってみるけど、みなたんのファンが並んでいるから緊張する。
だれだこいつは、みなたんのファンなのかと言う目で見てくるな。
「ペドロ、こっちに来て来て」
「いやいや、ファンが並んでいるから申し訳ないよ」
「大丈夫だもん。ペドロだけ特別にしてあげます。チュっ」
えっこれってキスだろ。
俺はみなたんの前に行くと、みなたんが顔を接近させてきて俺の口にキスをした。
ヤバいだろこれは。
ファンが見ているまえだぞ。
「えええ! 今、キミはキスしたか?」
「キスしてないよ。見間違いですよ」
みなたんのファンが俺に聞いてくる。
キスしたのが見えたのだ。
そりゃ見えるよなって感じでキスしたからだ。
俺は全力で否定はしたのは、キスを認めると大事になる。
ファン交流会がめちゃくちゃになりかねないし、怖いしな。
「気のせいか。キスしたように見えたんで」
みなたんは俺にニコッと笑みを見せるけど、確信犯的にキスしたのだとわかる。
すぐにファン交流会から俺は去って消えた。
「キスはヤバいよな」
まったくみなたんは可愛いし、ぶりっ子であるものの、行動は大胆なところがあるので気を付ける。
俺も油断していたな。
秋葉原の街は電気街であり、アイドルのファンも多い街だ。
いわゆるアイドルオタクがいる。
メイド服を着た女の子も道に立っていて、恐ろしいほどに可愛い。
どの子も芸能人と区別がつかないよな。
秋葉原から渋谷に戻りたい。
電車賃はせりかにもらっているから、それで支払う。
電子マネーのカードを借りている。
渋谷に来て転移レベルアップの続きをする。
まだ転移できそうだな。
レベル 440になりました
レベル 441になりました
レベル 442になりました
レベル 443になりました
レベル 444になりました
レベル 445になりました
レベル 446になりました
レベル 447になりました
・
・・・
・・・・
レベル 501になりました
渋谷での転移レベルアップで501になったぞ。
レベルが500になったのでランク的にはBランクとなる。
凄いペースの上がり方だ。
一日でCランクからBランクまで来たのだから。
レベル
1 50 F
51 100 E
101 300 D
301 500 C
501 700 B
701 900 A
Bランクは500以上とされている。
このランクになるとギルドからは上級の冒険者として認識される。
Cランクは中級ランクで、十分な経験を積んだ証としてギルドからは信頼されるが、その上の冒険者となる。
しかし俺はステータス偽装で自分のステータスを偽装して低いレベルに設定している。
ギルドにも自分のレベルを教えていないし、わかっていないと思う。
新たに拠点となるケッテ街は、レベルは250よりも高いレベルを求められると書いてあった掲示板サイトで確認している。
たった数日でFランクからBランクまで上がったのは怪しまれて当然だろう。
バクエンに会ったら俺がオークを討伐したのを聞いたら驚くのは間違いないし、絶対に怪しむ。
不正な事をしているとギルドに報告するかもな。
ケッテ街の冒険者でBランクになったプレーヤーは少ないだろうし、俺だけだと思う。
もっと先に進んで行く街にならいると思うけど、マロウ街、ケッテ街にはいないと思う。
今の俺ならケッテ街よりも先の街に進めてしまうほどに成長したけども、別に慌てる必要はなくて、カリナとシュナがいるし、彼女達のレベルに合わせるのもいい。
なにも慌てて先に行く理由もない。
ゆっくりと進むのもいいかな。
運営ソフトイマージ社は、ゲームを本来は楽しんでもらうのが目的であって、プレーヤーは自分のレベルに合わせて行動する。
危険を冒して先に進みたい冒険者もいれば、ゆっくりと進む人もいるのだ。
俺は今までの経験から言うと慌てて先に進まないタイプと言える。
最短でクリアしてやろうとか思わないし、楽しめればいいのだから、ケッテ街でしばらくはお世話になろう。
名前 ペドロ
レベル 501
職種 剣士3
攻撃力 621
防御力 451
魔力 3
素早さ 88
魔法 なし
スキル
剣術3 速足2 打撃2 隠密2 命中2 威圧2 回避2 ステータス偽装1 解体1 体術1 回り込み1 物理ダメージ減少1
剣術
スピリッツブレード1
オークマスター1