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『055 3人部屋に宿泊』

『055 3人部屋に宿泊』



 宿に行く前に武器屋にも寄り、未払いの代金は支払う。

 これは俺の義務なので忘れずにする。

 無駄使いはせずにおこう。

 武器屋の店主から、


「おや、新しい仲間かい?」


「そうです。今日から仲間になった」


「どうもシュナです。今日からよろしくです」


「いつもの2人部屋から3人部屋を用意します」


「ありがとう店主」


 3人部屋があるので、その部屋にしてもらった。

 いつも2人部屋でもあまり意味がないのは、カリナは俺のベッドに寝るからだ。


「ねえペドロ、いつもの部屋よりも広いわ」


「広いな。ベッドも3つあるな」


「当然です。3人いるのですから」


「いいえ、3個必要ないけどね」


「どうしてです? カリナは床で寝る気なの?」


「床じゃないよ。ペドロのベッドだよ。そこしかないでしょ」


「ええええ、ペドロの! まさかそういう関係なのか、2人は」


「そうですが」


「違うよ。カリナは俺のベッドに入ってくるだけだ。そういう関係じゃないから」


 シュナは俺を疑ってくるので疑念を晴らす説得をしたが、カリナがしていることは理解できないのは当然か。

 シュナは驚いている顔だ。

 シュナが普通であって、カリナが変なのだ。

 その日はぐっすりしたい気分で、疲れもあった。

 明日は渋谷と大阪にも行く予定だから休みたい。

 お風呂に入ってから休むとする。

 カリナとシュナが部屋にいる時に風呂に入る。


「う~ん、いい湯だな。日本でも風呂は好きだったから最高だ」


「入りますよ」


「ええ! カリナとシュナ!」


 いきなりカリナとシュナが風呂場に入ってくる。

 タオルは体に巻いてはいるが驚いてしまった。

 何を考えているのか。


「私がペドロの風呂に入ると言ったらシュナも入るとなったの。子供の体だと言ったら、シュナは見せてやりますって」


「カリナがバカにするんで入る。見なさいよ、カリナよりも背は低いけど胸は大きいからね」


「げええ、大きい。まさか私の胸よりも大きいとは!」


「何をしているシュナ。タオルで隠しなさい」


 急にタオルを取って胸を見せた。

 現れた胸は背の低さとは違い、巨乳だったからマジで驚いた。

 服を着ていても大きいなとは思っていたが、ここまで大きいとは。

 カリナも同じでびっくりしていて、敗北宣言をした。

 つまりカリナよりも大きいと確定したわけだ。

 結局は3人で風呂に入ったのだが、獣人は体は体毛はなかった。

 尻尾はあってふさふさである。

 風呂から出てベッドに入る。

 早く寝たいと思うが、風呂の刺激で寝れそうにない感じだ。

 カリナはいつものように俺のベッドに。


「ペドロのベッドで寝る。シュナはそっちで寝て」


「シュナも一緒が良い。だってカリナに負けた気になるから」


「いやいや勝ち負けの問題じゃないんだけど」


 結局は風呂と同じで3人で寝る。

 これじゃあ高い金で3人部屋にした意味がないよな。

 一人部屋でよくないか。



ー------------------



 宮下がゲーム世界にいる時に日本では異変が起きた。

 総理大臣は緊急会議を開く。

 政府が恐れていたのを超えた事態が起きたからだった。

 大臣が集まりテーブルに。


「総理、大阪でも魔物が出現しました。渋谷につぐ2番目の出現です」


「大阪にも出ただと、なぜ大阪なのか」


「謎です。大阪城周辺や難波の方に出現」


「総理、自衛隊を渋谷だけでなく大阪にも出動命令が必要です」


「決断を」


「大阪に自衛隊を派遣する」


 総理大臣は大阪に自衛隊を派遣を決定。

 大阪の混乱と犠牲者を押さえるのが目的だ。

 しかし懸念もあったのは渋谷では自衛隊は多くの犠牲者を出した点。

 ペドロの活躍があったから救われていた。


「渋谷ではペドロというゲーム世界のキャラが来て、魔物を討伐しました。大阪にペドロが来るかどうかです」


「ペドロと今後は相談したい。彼しか頼れない状態だ。何とかしてペドロを呼べるようにしたいものだ。そしてゲームの運営の会社はわかったのか?」


「総理、わかりました。運営会社はソフトイマージ社。ダンジョンオンラインの制作会社です」


「そのソフトイマージ社に連絡を取り、この状況を説明させなさい。なぜゲームに転生したのか。多くの国民が消えたこと。もう一つはゲームの魔物が渋谷と大阪に出現して国民に被害が出ていることだ」


「それが連絡は取れません」


「なぜだ。連絡くらい取れるだろうに、取れないなら、直接本社に行け」


「それが無理とわかりました。本社アメリカでした。連絡は取れないし、どこにあるかもはっきりとしません。アメリカなのは確かでして、ソフトイマージ社は何を考えているか不明です。所在地が不明、経営者も不明、社員数も不明。ただダンジョンオンラインを制作してサービス開始した」


「アメリカ? じゃあこの事態を終息する方法がないじゃないか」


「ありません」


 総理大臣はがく然とした。

 大臣もなすすべがないと言う顔に。

 アメリカにある会社では命令はきかない。

 直ぐに報道番組で報道される。

 テレビ画面には大阪の繁華街に魔物が出現していて、多くの犠牲者を出している光景が流れる。

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