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『037 ダガーの支払い』

『037 ダガーの支払い』


 西ダンジョンから出て街のギルドに戻った。

 ギルドでは冒険者はいるけど、不満も聞こえる。

 受付嬢には討伐した素材を渡して換金してもらう。

 報酬を得る時に質問してみる。


「西ダンジョンについて質問があります」


「どうぞ聞きます」


「ダンジョンの難易度が非常に高いですね。4階層にはオークがいました。冒険者が10人死んでいました」


「西ダンジョンは難易度が高いと報告は聞いています。マロウ街の他のダンジョンにはオークは出ませんので、珍しいです。しかし現在は他のダンジョンは閉鎖されましたので行けませんから、西ダンジョンに行くしかないです。ダンジョン以外の魔物も出現しません」


「じゃあ西ダンジョンにしか魔物は出ないわけか。初心者プレイヤーは死んでしまうよ」


 確かに西ダンジョンから帰る時にも思った。

 まったく草原に魔物がいないのだ。

 ダンジョンがゲームの最大のメインではあるけど草原や砂漠や森もあって、そこのも魔物は出現した。

 現在は魔物は西ダンジョンだけにしたのか。

 運営会社ソフトイマージの意図を感じる。

 全員プレイヤーは西ダンジョンに行けとなる。

 しかも他にあったダンジョンは閉鎖とか意味がわからないな。

 なぜそんな閉鎖する必要があるのか説明もないまま。

 これはなんなのか。

 受付嬢に聞いても核心の答えは返ってこないようだ。


「西ダンジョンには十分に気を付けてください」


「説明ありがとう」


 あまり収穫のない相談となったが、これは想定はしていた。

 報酬は得たし腹も減ったからご飯を食べた。

 カリナと良く行く肉料理へ。

 カリナは良く動いたし頑張ったので、いっぱい食べてもらう。

 俺も肉は食いたい。

 とても美味しい料理店である。

 ご飯を食べると武器屋に。


「私のダガーの支払いですね。店主にはお礼を言いたい」


「そうだね。店主、来たよ」


「おお、ペドロとカリナか。どうだったかダガーは?」


「ダガーは私にぴったりでした。スケルトンも討伐したしね」


「それは良かったな」


 カリナがダガーの感想をいうと店主は微笑んだ。

 ダガーの残りの支払い分を少しずつ返す。

 今日も報酬は得たから支払いはできた。

 店主に払い、カリナはお礼をする。

 

「俺の剣も今度買いに来ます。ただ今は金が少ないんで」


「じゃあ今度は剣を用意しておくよ、ペドロに合う剣をな」


 店主には俺の剣もお願いしておく。

 ダガーの支払いを終えたら、次は俺の剣も買い替えたい。




 武器屋を出てから宿に。

 宿に入ると疲れたので座った。

 カリナは俺の横に来て、


「ダガーありがとう、凄くいいよ」


「うん、カリナが強くなったのは俺も嬉しい、一緒に頑張ろうな」


「ペドロと寝る」


「カリナのベッドはあるんだけどな」


「ペドロと寝たいの」





 翌朝になって俺だけまたマッサージ店に行くと言ってカリナは宿に残す。

 どうしても気になっているのは転移ポイントの件。

 昨日は転移ポイントで何度も転移してレベルアップした。

 しかし途中から転移できなくなったのだ。

 もともとバグなので、プログラムは変なのであるが、回数が決まっているなら、また今日も渋谷に転移は出来るはず。

 しかし回数ではなくて転移事態ができないとなると運営がバグを修正したと考えられる。

 俺にとっては転移レベルアップ方法は、ありがたいバグだったので不安になる。

 いつものようにマッサージ店に行き店員の綺麗なお姉さんと接客して部屋の扉に行く。

 扉を開けても入れなければアウトだ。

 もう転移はできない。


「さあ、転移できるかな」


 緊張して扉を開けてみる。


「渋谷だ、大丈夫だったな」

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