37.【Sideユフィー】デートの邪魔がバレた上、王子からはボロクソにフラれる!【断罪】
【Sideユフィー】
私は今、公爵家の有する広大な庭園の一角に来ていた。
その理由は、そう、ジェラルド王太子殿下があの男に媚びるだけしか能の無いリリアンを捨てて、ついに私を選んで、直接告白するために違いなかった!
デートの邪魔は一見すると失敗したように見えたかもしれないけれど、殿下はきっと我慢していたのだ! そして、とうとうその感情が爆発し私を選ぶことを決意したんだろう。リリアンみたいな媚び媚び女より、私みたいなサバサバ女に自然と男が寄ってくるのは当然のことだ!
告白されるにあたって服装は、私の優雅さを引き立たせるピンク色のドレスだ。スカート部分はこれでもかというほどチュールやレースを重ねて嫌でも目を引く豪華な形状で、胸あたりから胴にかけては遠くからでも目立つガーリーな刺繍! デコルテは大胆に肩を出して肩紐もなし。髪には宝石をふんだんにちりばめたティアラ、ネックレスも同様だ。
だが、待ち合わせの庭園にはなぜか姉も一緒にいた。
「殿下も酷な事するわねえ。私に告白するシーンをリリアンに見せつけて、はっきりと私たちの置かれた格差を見せようだなんてえ」
今、幸せそうに微笑みを浮かべていて、殿下にいかに気に入られようか必死なのが見ていて伝わってくるので思わず失笑してしまう。ブスはそんなことしても何の効果も無いのに。これから捨てられて、王太子妃になる資格も失い、代わって私がその注目の的になるのに‼
そう思うとほくそ笑むのが止まらなかった。これから私がまた社交界に戻り、さらに以前より一層周囲から賞賛の声を浴びることになるのだと思うと、唇が自然と歪んでしまう!
「さて、そろそろ時間ねえ」
私は意気揚々と殿下の方へと歩み寄ったのである。
「あら、殿下、お久しぶりです! 先日はとても楽しいパーティーを開いて頂いてありがとうございました! 」
「……」
こちらを一瞥した殿下は言葉が出ない様子だ。
ふふふ、当然よね。私の美しいドレス姿に見とれているんだ。それがより一層、地味でブスなリリアンとの違いを際立たせている。
前回のパーティーのことなんて些細なことだったのだ。殿下は私に夢中でそんなことは覚えていないといった様子に見える。
「この前はすみませんでしたぁ。私ってちょっと抜けているところがあって、リリアンとは違って趣味が女々しくないんですよね。男っぽくて、ちょっと変わってるっていうかぁ。そのせいで公爵家がご迷惑をおかけしちゃったみたいで、本当にごめんなさい。それで、ぜひ今夜お詫びもかねて殿下とご一緒したいんですけど、どうですかぁ? リリアンったらお酒は飲めないでつまらないと思いますけど、私は強いお酒もいけるんで男友達も多いし、楽しい時間を過ごせることができると思いますよ! お城で数日過ごされたみたいですけど、どうせリリアンったら殿下に対して夜にアプローチも出来てないんでしょう? 私だったら婚約者にそんな寂しい思い夜を過ごさせたりしないのに」
私はこれから告白されると思い、ついつい嬉しくて色々と殿下にお話してしまう。
男っぽい性格だから、男性とはこうして色んな話をして、すぐに楽しい時間を共有してしまうのよねえ。
「ねえ」
おっと、殿下が口を開かれた。きっと告白に違いない。そして、夜の酒宴への快諾だろう。
そう確信していた私の耳に、理解できない言葉が聞こえて来た。
「金輪際、僕と将来の王太子妃であるリリアンに近づかないでもらえるかな? 君が近くにいるとヂヂガガミズガエルがピョンピョン跳ね回っているみたいでかなわないからね」
それは氷のように冷たい声だったのである。
「は?」
一方、私は殿下の言った言葉への理解が追いつかず、間抜けな声を庭に響かせることしかできなかったのだった。
【小説・コミック情報】
皆様の応援のおかげで、ノベル第1巻がTOブックス様から、8/19に無事発売されます。
支えてくれた皆さん本当にありがとうございます(*^-^*)
素敵なカバーイラストは岡谷先生に描いて頂きました。
たくさんの加筆・修正を行い、巻末には書下ろしエピソードも追加しました。
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※コミカライズも準備中です!
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