三つ巴
春の何かを追って森の奥へ進む。
今は、夜。
だが
まだ雪景色の森は明るく、今日も大きな月が
俺達の行く道を照らしている。
空にはギバウスムーンがポッカリと浮かび
俺達を見つめていた。
春は
フワリ フワリと 先をゆくけれど
俺は 月を見ながら 後ろを歩く
満月までに あと少しの
この 月のようす
これは
あと一歩を 焦るなと
いうことなんだ
俺の教科書は 絵本
がっこうで 学ぶことなんかよりも
よっぽど 為になる教訓が
書かれている アレ
しかし それが正解だと解るのは
もっとずっと ずっと
後だったんだけどな。
まぁいい。
とりあえず、春に近づき過ぎないように
気を付けながら
俺は後を、ついて行った。
だって、一人で彷徨うよりはきっと
真っ直ぐ
彼女の所に 辿り着ける筈だから。
「げっ。」
俺達の
お、俺達の家の前に
不貞腐れたように座っている
あの、何もない処に 浮いて
座っている
あのアラレもない格好の元凶は
俺達に気が付くと 直ぐにフワリと
寄ってきた。
「あらあら こんどは 春の
やつかい? この浮気もの」
「ちょ、お前だろ!俺は何も、していない。」
「ふうん 満更でも無さそうなのは
きのせい だったかい?」
「へぇ あんた 見かけによらず」
「ちょ、マジで。………揶揄うのは、よせ。」
ケタケタと可笑しそうに騒ぐ おんな達
おいおい、お前らこんなに家の近くで騒いだら
俺の
あの子が
また
あ。
勿の論で カチリと開いた
小屋の扉
そこから出て来たのは
彼女の中でも 一等大人っぽい
黒髪の、甘いの だった。
………………………………………
「おい、どーなってんの、これ。」
「さあ」
「なんで?あの人達、仲良いの??」
「さあ」
「だよね。お前に聞いたのが間違い。」
「うん」
「元気だった?」
「まぁね」
「その返事が一番まともなのかよ。」
まぁ いいけど。
さてと。
お前ら。
予想してたか?
あの後、俺を巡って三人の女達が血みどろの争いを繰り広げて俺はそれを止めようと必死になって甘いのを守り名誉の負傷で死にそうになりそれでまたあの甘い甘い俺の甘いやつを啜って元気になって甘いのとハッピーエンド♡てな感じの物語の
ながれ
えっ
バレた??
うん。まぁ
ウソ なんだけど。
でもさ
聞いてよ!!!
なんかさ、なんかさ
今さ
何故だか 甘いのは俺達三人を
俺達の すいーとほーむ♡に
招き入れたのさ。 あの後。
ほいでさ、ほいでさ
何故か
何故だか
俺達は今
てーたいむ
中
なのだよ。
でさ でさでさ
まぁ、案の定 甘いのは 喋んないワケ。
でさ でさでさ
予想通り あの二人は 五月蝿いワケ。
でさ
あのさ
あの人たちの話題って
なんで?
なんでなの?
精霊 とかなんでしょ????
話題がさ、なんとさ、大概、ゲスいワケ。
まぁ おれも きらい じゃないけど。
でもさぁ~、ラブラブチュッチュの付き合いたて
かっぷる
の前で する話じゃあなくね????
注:ラブラブチュッチュの付き合いたてかっぷる
↑勿論 俺達やで?
まあ それは 調子乗ったけど
なんかさぁ
具体的にはちょっとピーだから
言わんけども
どこそこの誰が誰とどうで どうだったとか
味見したら どうとか
こういう おとこが 美味いとか
さあ
お前ら おれの
美しい 絵本の世界、返して!!!
スン って
俺は座ってたのよ。
おはちが 回ってくるまでね。
うん。
勿論 そりゃ俺も
むきず でいられる
ワケが 無かったのさ。
ええ。




