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長い家出


「なぁ影よ。」

「なに」

「長くね?今回の家出。」

「そうね」

「もう、二日よ?」

「まだね」


一日以上家を空けた事がない俺の甘いのが

帰って来なくて今日二日目。


誰だ今 まだ二日とか言ったやつ


甘いの無し


甘いの無しよ?


あの 甘甘い 甘甘い 甘く


甘いの 無しだよ?!?



はぁ


なんで。


なんでだ。




しかし


俺がどんなにアホでも


流石に心当たりがあった。


これは自惚なのかもしれない。

あの、あの甘いのが


「甘くないなら迷う」俺に愛想を尽かしたなんて。


それって


それって


ねぇ?


そうなの?


俺 分かんないけど


分かんないけどそーゆーこと?


いや待てしかし


また 全然 空振りかもよ?


全然、違う理由で遠出してるのかもよ?



「なぁ、影よ。」

「ん」

「どっちだと思う。」

「なにが」

「俺の甘いの、なんで帰って来ないの。俺に愛想尽かしたのか、用事あるのか。どっち。」

「うーんと」

「え?マジ?知ってんの?言わないで。」

「うん」


納得すんなよ。


「…………本当に知ってんの?」

「いや」

「知らねぇのかよ!」

「まあ」

「だよね。」


俺が馬鹿だった。


そう、俺は学習しないおとこ。


結局、彼女はまた次の日も、次の日も帰って来なかった。





………………………………………




「おお、影、俺は死ぬのか。」

「さあ」

「おま、流石にそれは酷くないか。」

「まあ」

「ああ、最後に一目………。」

「大丈夫」

「何がだよ………。」



それから暫く。


食事は魔法かなんなのか、ちゃんと時間になると用意されていて俺は困っていなかった。


しかし。


あの あの甘いの。


あれを啜らないだけで俺は、信じられないくらい

弱っていたんだ。



…………………




「影。」

「なに」

「短い付き合いだったな………。」

「そうだね」

「おい、そこは「死なないデェ~」って泣くとこだろ。」

「そうね」

「お前、たまに女言葉よね。」

「まぁね」


俺はベッドから起きれないでいた。


影が俺の世話をしてくれるから

食事なんかは困らない。


トイレも。


影が代わりに行ってくれる。

まぁそれは嘘だ。


連れてってくれる。



しかし


しかし


あの甘いの。


このまま俺を


殺す気なのか。


しかし


しかしまた


彼女に救われた俺は


ここで死んでも 


あの時死んだのと同じこと





いや


まて。


俺は


あの


あの甘い 甘い 味を


知ってしまったんだ。



このまま


死にたくはないよ



俺の


俺の甘いの


帰ってきて



甘くなくてもいいから


いや


甘い方がいいけど


甘くなくても


好きなんだ


最後に一目


一目だけでも





おれの



君よ




…………………………………………






ん?


甘?


死んだかな


どうせ俺は


ひとりの


おんなも


ちゃんと愛せない おとこ





いや カッコつけたけど


愛って なに


きみの    きみのこと?


この 気持ちか? わからないよ



ごめん


でも


甘いから


好きだったわけじゃないよ


それだけ





覚えてて

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