目印
そんなある日。
俺は家から持ってきていた報告書の事を
思い出した。
え?
忘れてたんかい!って?
ウ、ウン
まぁそうとも言うな。
まあ、いいじゃあないか。その辺は。
うむ。
そして、俺はこれを「目印」にしようと思って、ここに持ってきた。
何となく
野生動物じゃ、ないけど。
「これ」は多分、「僕」のにおいがする筈だ。
だから、この家に置いた方が
なんとなく むし みたいに
寄ってくるかなぁなんて思ったんだ。
ムシイウナヨ
なにしろ あっちの家に帰っても
もう俺も居ないしね。
そもそも 俺ら が 出逢って
どう
なるのかも 結局わからない。
まぁその辺は
よろしく
窓さま♡
そうして俺は
甘いのにお願いして 生地をもらい
布で簡単な袋を作り
ちくちく ちくちく
俺って
お裁縫も
出来ちゃう♡
入り口近く 少し上の方
棚の横に 吊るしておいた。
うん
なんか 扉にかける虫除け みたいだけど
まぁ 大丈夫っしょ。
……………………………………………
そうして俺は
畑を耕していた。
え?
どうしたって?
まあ俺も そう思う よ
どっちかっつーと 畑というよりかは
お庭 だけど。
まぁまぁ あんさん、 聞いておくれよ。
おくすり に
つかう
甘いのの 瓶の中身は
勿の論で
自給自足な ワケで。
俺は 数少ない出来ること チカラシゴトを
せっせと 頑張ってるのだ。
うむ。
まぁ
土 耕しながら 少し向こうの
甘い 君
屈んで 作業 頭巾から下がる
くりいろ ♡
を チラチラ チラチラ
まぁ あんま捗んねーんだけどな
その可愛 可愛な うごき を見ながら
俺はせっせと土を掘り起こしていた。
なんだか、コンフリーだかを植えるんだと。
サクサク ホッコリ
サクサク ザックリ
えいこら えいこらと 俺は土を掘り起こし
上下をかき混ぜ 土作りをしていく。
勿論俺は 畑、寧ろ庭仕事なんて 初めてだ。
そんで初めて 知ったんだけど
庭っていいネ
うん。
来週からは えんげい のお話にしちゃおーかな?
フヒッ
スンマセン
あのさ なんかね 何ていうの?
とりあえず 平和 なのよ。
あの、建物のなかとかに いるヤツ
あれがまず、いない。
黒いヤツとか
物陰に潜んでるの
とかね
とりあえず、平和。
部屋の隅 廊下の何もない突き当たり
柱の陰 大きな階段の下
屋敷の様々な場所にいた様な
何か 悪くはないが コワイもの
得体の知れない あのヤツラ
見ているだけだが きっとそれは
隙あらば きっとあれは
タダでは済まない あのヤツラ
それが圧倒的に 君の庭にはいないんだ
それが 「君の庭」だから なのか
それとも 「庭」には、いないのかは
分からないけど。
この家に来てからは なんとなく何かに
守られている様な気がする俺。
おかしなものは、いる。
影 とか 小さきものたち とか
なんか黒い トリ とか来るけど
何故だか 「負」の気配がしない それらは
俺にとってはとても
居心地のいい 空間だったんだ。
そうして俺は 初めて
生活の中での やすらぎ
というものも、知ったんだ。
てか、安らげてねぇ事にすら
気付いていなかった事に びっくりしたんだけどな。
うむ。




