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戦闘開始

遅くなりました。内容が大きくなったので二話分割投稿になります。

◇王都西の平原〈ワイルドボアの住処〉

「アレク、こっちはいつでもいいぜ」


「ケイの準備もできたようだし、始めるよ。『デコイ』」


一度ケイの方を確認した後、アレクはスキルを発動した。

『デコイ』はSPを消費することにより一定範囲内の『アクティブモンスター』を対象に指定し、任意で一定の『ヘイト』を上乗せするスキルだ。

初期スキルの一つでもあり、SPの消費が少なくCTも短い。更に上乗せできる『ヘイト』はスキル熟練度に応じて増加するので、火力職のような熟練度の上げすぎによる『ヘイト事故』などのデメリットがないスキルだ。




◇◇◇◇◇ステータス◇◇◇◇◇

Name/アレク・フォン・ロンドール

Level/40

職業/聖騎士

HP:7200/7200

MP:1700/1700

SP:2000/2100


ATK/420

DEF/1150


アレクの戦闘時の簡易ステータスを見る。

(デコイ一回で『SP100』消費…?仮に熟練度が5だったとしても50のはず。倍の消費量ってのは大きいな…それに範囲が広い)

問題はそれが今の『仕様』なのか、何か理由があるのかである。これがアレクが言っていた事なのだろう。戦闘が終わったら説明してもらわないといけない



◇〈ワイルドボア〉lv.22

◇〈ワイルドボア〉lv.24

◇〈ワイルドボア〉lv.24

◇〈ワイルドボア〉lv.23

◇〈はぐれボア〉lv.17

◇〈サンドワーム〉lv28


「おい!なんでここにワームがいるんだ…!」


「………たまたま近くにいた奴を引っ掛けてしまったようだ。『捕食』と『腐蝕液』に気をつけるんだ。ナディア、すまないが『ブリンディング』と『ブラックアウト』の準備を頼む」


「……『ブリンディング』は二体、一度弾いて。『ブラックアウト』はこっちで合わせるから…」


ブリンディングは視界を一時的に塞ぐスキルだが、『ボア』などの動物系は鼻もいい。

もって数分だろう。


ワーム系統はそもそも『目』が退化しているので効果がないが精神系状態異常にめっぽう弱いのだ。


「…いきなりワームがつれるなんて、運が悪いね」


「私も同感だわ。………手伝った方がいいのかしら」


サンドワームはそもそも王都の北側…砂漠地帯に生息しているモンスターで装備の耐久力を下げてくる『腐蝕液』の使用頻度が高く『壁役殺し』と呼ばれているモンスターだ。


現在地である『ワイルドボアの住処』は北西に位置する。つまり、ワームの活動範囲

とかなり近い。


Lv30以下のモンスターの中でも最高峰の攻撃力を持つ『ワイルドボア』4体を抑えながらワームを引き付けるのはLv.40でも至難の技だ。

今のレベルではゲームの頃でも下手をすれば死ぬ恐れがある状況だ。だが、

「『フロントガード』!」


自身がパーティーメンバーより前にいる時に物理ダメージを軽減する『フロントガード』でボアからのダメージを減らすことにより『連続ヒット』による『転倒』や『態勢崩し』を防ぎ、

「『シールドバッシュ』、『シールドバッシュ』!!」


『シールドバッシュ』で突進の勢いを失ったワイルドボア二体をケイの反対側に弾く。「『ブリンディング』!」タイミングを合わせたナディアが弾かれた二匹を一時的に行動不能にしこの戦闘の「外側」に出す。


「……すごいな、ゲームならともかく、今はリアルだからね。俺にはあんなに合わせられる自信がないよ」


この時点で経過時間は1分未満。

6体いた敵を4体まで減らした。後は2体が復帰する前に残りを片付けるだけだ。


「遅え!!」


「プギィィィッ!!?」


数瞬遅れて突進してきていたはぐれボアを横合いから斬りかかったケイが瞬殺する。


さらに、


「「ブモオォォォッッ!!」」


位置が遠く、遅れてやってきた『ワイルドボア』2体が『デコイ』の効果でアレクに突っ込む。

「『トランジェント・レジスト』『シールドクラッシュ』、『シールドバッシュ』、『スラッシュ』!!」


『トランジェント』によりレジストを一時的に上昇させ、同時に突進してきた二匹のボアのうち一匹を自身に引きつけ、もう一匹の防御力を下げた後にケイの方に弾き飛ばす。



「待ってたぜ、猪野郎。『トランジェント・ストレングス』、『ビーストキラー』!!」

ボアが弾き飛ばされる位置で待機していたケイが攻撃力をさらに引き上げ、『種族特効』攻撃により一撃で倒す。


残りは目を潰しているボアが二匹と、アレクが引き付けているボアが一匹。

ワームは既に地中に潜っており、こちらを『捕食』しようと機会を伺っているようだ。

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