表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

図書部の作戦会議

 

ある校舎の第一準備室と言われる一室の部室。

窓から差し込む光に、もう夕方なのだと示すオレンジが見え始めた頃ーーーーーー




 そこには、いかにも高級そうな黒皮のソファに腰をかけて、

妖艶に微笑みこちらに視線を向ける美女がいる。


そして、彼女が醸すオーラというのが、この場を支配することすら容易で

尚且つ、ここの部屋にいる2人の男にとっては、それは脅迫とすらとれるであろう物なのは、

誰の目からみても想像できるのだと思う。


この張り詰めた空気の中で、異様に聞こえる壁にかかっている時計の秒針の音、

この雰囲気が3人をさらに

深刻な状態へと誘っているように感る。




 

 長い沈黙の末、彼女がその沈黙を破るように一言


「今から、図書部作戦会議を執り行います。

 議長は、わたくし松下穂高です」


その後、一瞬の間をおいて、堅物の男が続くように

「副議長の天王寺だ」


そして、2人に目配せをして、確認するように男が

「書記の有栖川悠太です」





そう、この3人は幽霊部員である清水飛鳥と田本丸子の2人を部活動に参加してもらうための

作戦会議を行おうとしているわけである。




「まずは、議長の私から皆さんに考えてきた提案をお話ししたいとおもいます。

 清水に関していえば、ゲームを私たちがプレイして、ある程度上手くなったら、清水に挑戦して

 部活に参加を条件に勝負するというのはどうでしょうか?」

ちょっと、自信ありげに話す議長はなんかキラキラした目を向けている。


そうすると、堅物男の天王寺が、

「俺たちが、清水を凌駕しようと思ったら軽く1000時間は、ゲームに捧げなければ

 奴には勝てないぞ」


天王寺に続くように、有栖川も

「そうだな、それに彼にとってゲームというのは、当たり前すぎて面白く感じれないかもだしな」


そこで議長の松下は撃沈した。

さっきまでのオーラや余裕の笑みは霧散した。




今度は天王寺がニヤッと笑い、いかにも策ありといった感じで

「副議長の俺の提案は、2人を金で釣るもしくは、校舎裏によんで脅すという手段だ。

 これなら、欲しいゲームやアニメのDVDに眩んで参加するし、脅すにしてもこちらは男二人だし

 安全面は保障されているしな。まぁ、若干面白みには欠けてしまうが、この際関係ない」



この考え、自称策士による策を聞いた2人は、というと


「天王寺、私は今日ほどあなたを残虐非道な奴と思った日はないわ」や


「お前、やるにしても、俺らはなにか重い十字架を背負っていくことになるぞ。

 それに、金はどうするんだよ」などと言われ


天王寺のメンタルポイントは0となった。





松下が目に涙を浮かばせて

「もうこうなったら、頼みの綱は有栖川、あなただけだわ」


天王寺も眼鏡のブリッジをあげ、

「そうだ、貴様のノミみたいな脳しか希望はない」


有栖川は呆れたように息を吐くと

「なぁ天王寺、いつかお前はぶっ殺されるぞ」といい、仕方ないといった感じでソファに

深く座り直すと、



ある一つの提案を話し始めた。


「俺の提案なんだが、明後日に迫っている新入生歓迎会を使うのはどうだろうか」


「新入生歓迎会?」


「たしか、新入生歓迎会って体育館で行うクラブ紹介のことだよね?」


2人ともそれが何?といった様子だ。



「ああそうだ、それを使って清水と田本にアピールしようと思う

この部がただの図書部じゃないってとこおな」

有栖川はとても愉快だと言わんばかりに口をつり上げている



「まぁたしかに、新歓なら全校生徒が集まるし、アピールはしやすいかもしれないけど・・・

 いったいどうやって?図書部に良いところなんてあるかしら?」


「松下の言うとおり、部員の自分たちが言うのも難だが、図書部がただの図書部じゃないところは

全くないとおもうのだが・・・」



「そりゃ、普通にアピールするってなったら、打つ手なしだろうけど、

 別に図書部だから図書部らしくしないといけないってわけじゃねーだろ。

 使えるところは使って、大々的に公約すれば、図書部じゃなく”俺たち”の面白さがアピール

 できると思う」



「ちょっと待って有栖川、図書部じゃなくて私たちってどういうこと?」

そういう松下はほんとに分からないといった感じで、



「それに、公約ってなんだ貴様、いったいなにを考えている?」

という天王寺はとてもいぶかしげな顔だ。




そんな2人に、有栖川は悪い笑みを浮かべて言った。






「おっ、2人とも興味津々じゃねーか。

 そんじゃぁ興味持ってくれたところで、図書部作戦会議第二ラウンドに・・・いこうぜ?」









今回は図書部がついに本格始動?といった具合にかけていると思います。

もうちょっと、他のことも書きたかったのですが、とりあえず、投稿しました。

出来の方は、ちょっと良くなったのかなと勝手に思っています。

引き続きよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ