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2人の妹たち

有栖川悠太ーーー


俺は職員室を出た後、今日はもう短縮授業で午後からは、休みだったのでさっそく家に帰ることにした。

そして、帰宅途中、俺はずーっと抱えている悩み事について考えていた。





俺には、2人の妹がいる

1人目は2つ下の妹 有栖川美月


こいつは、中身多分ツンデレで、基本的に俺だけになぜか冷たい。いつもクソ兄貴呼ばわりしてくる。 

顔がいいだけに、周りからは活発美少女なんて言われているがそんなことは、全くない。

なぜならば、休みの日はいつも家にこもっているか、

久しぶりに外に出かけるのかと思ったら

ニートいや、まるで指名手配されているのか?と聞きたくなるような完全防備をしてでかける。

さすがに俺も心配して「どうしたんだ?」って声をかけたら、

「きもっ」からのマジの白い目で返された。

あのとき俺が感じた妹のブリザードは今でも忘れられない思い出だ。

まぁでも、美月のほうはまだかわいげがある。


問題は2人目の同い年の妹 有栖川音優


この子はかわいげがどうこう以前に会話を全くしない。あっても必要事項だけ。

昔はとても仲良くしていたはずなんだが、

最近では、会話があったとしても俺が冷蔵庫の前に立っていたときに無表情で見つめられて

「兄さんどいて」っていわれるぐらいだしな。

俺も思わず「すいませんでした」って言っちゃって美月にめちゃくちゃ笑われたんだよなー。

あと、音優は親戚の子だったんだけどいろいろあって10年ぐらい前にうちにきたんだよね。

でもそのことが、話さない原因って感じでもなさそうだしなー。



要するに、俺の悩み事は妹たちと、会話ができないということだ。

外では順風満帆みたいにみられているが、

家では妹たちと話すことすらままならない「ヘタレ野郎」というわけだ。

なんだよ 笑いたきゃ笑えよ 涙なんか出てないからな


しかし、この前、俺はこの問題を解決する糸口を見つけたんだ!


ある日、いつものように風呂からあがって廊下を歩いてたら、

リビングから、妹たちのなにやら話し声が聞こえてきたんだ。




「うちの兄貴ってさー中学でバスケやり始めてからなんかちょーし乗ってない?」


ん?俺の悪口大会か?


「そうかなー?」


「絶対そうだって!あいつ無駄にハイスペックだからさー、あーもぅマジむかつく!」


ぽかっぽかっ、ぽかっぽかっ・・・ドスッ!

なにやら、クッションの殴る音が聞こえる。最後の音は・・・なんの音だ?


「美月ちゃんっ、そんなに怒らないで~」


あわあわっとした音優の声が聞こえる



「んじゃぁさ、もし兄貴が部活やめるっていったら、おねぇちゃん嬉しくないの?」


・・・どういうことだ?部活をやめる?


「ななっなんで?」


たしかに、なんでだ?


「だって、部活のせいで忙しい兄貴と仲良くするチャンスが増えるしー?」


ええっ!そうなのか?仲良くしてくれるのか?


「まっまぁたしかに、そっそれは大事ね」


とりあえず、気になったんだが、なんでこの子はこんなにどもってるんだ?


「でしょー?それでさ、次に入ってもらう部活はーー。図書部なんてどう?」


いやまぁ、仲良くしたいよー?でもさー図書部はさすがに俺にはーー


「ふふっ兄さんが図書部ってーーー」


そうだよなぁーおかしいよなぁー


「いや?、だってさー兄貴のことだから」


・・・ん?


「「けっこう似合ってたりして」」


わかりました!図書部入ります!



みんなの言いたいこと、おおいに分かる。

あんなに思わせぶりな雰囲気にしといて転部の理由はまさかの妹に好かれるため。

だって、向こうも仲良くしたいっておもってくれているわけだし、

この機会を逃してはダメだと俺の細胞たちが語りかけてくるんだよ。

こうなったら、もうどうにでもなれってことだよ。




どうやら、話しているうちに、家についたらしぃ。

俺はさっそくかばんの中からカギを見つけて家に入った。


「ただいまー」

とりあえずいつものように、声に出してはみたが返事がない。

まぁいつものことだと思い玄関を後にした俺は2階にある自分の部屋へと向かった。



俺の家の家族構成は子供3人と親の5人家族だ。

父さんと母さんは2人で病院をつくって、医者として働いている。

そして、病院の裏に俺たちの住んでいる家があり、そこで生活している。

だから、父さんも母さんも忙しくてなかなか家にいない、それに加えて妹たちとは上手くいってない

そういうわけで、返事が返ってくることはめったにない。

うーー自分で説明するとむなしくなってきた。


自分の部屋に戻った俺は、制服姿のまま眠るようにベッドへダイブをした。







「にーーー、おーーーー。」

ん?なんだ?

「にぃさー、おきーーー。」

なんか、妹のこえが聞こえるような・・・


「もぅ兄さん!、いい加減起きて!」

「うわぁっ!」

普段あまり大きい声を出さない妹が珍しく声を張り上げたので思わず寝ていたベッドから

転がり落ちてしまった。・・・痛ぇ。


「情けないですね、兄さんは」

目を開けば、そこには無表情音優さんがいらっしゃいました・・・はい。

「すいません」

やはり俺は音優さん相手だと、ヘタレ全開になるらしぃ。


「晩ご飯ができたので、呼びに来ただけです。それでは」

そういうと、きびすをかえすように、音優さんは1階へ降りていった。


取り残された俺はというと、着たままだった制服から私服に着替えた。

それから、ふと窓に目をやると外は薄暗く街灯がつき始めていて

今度は、はっとおもい壁の時計を見ると針は6時を指していた。


どうやら、俺は完全に寝てしまっていたっぽい。


そんなこんなで、1階のリビングへ降りていくと、机にはおいしそうな料理が並べられていて

椅子には2人の妹たちが着席していて、どうやら俺を待ってくれていたようだ。


「遅くなって、ごめん」

とりあえず、あやまってみた。

「そこの、クソ兄貴のんきに居眠りとはいいご身分なことでー?」

なんだこいつ、俺にだけめちゃくちゃ言葉使い悪くないか?

「いや、その、悪い」

ここは泣き寝入りだ。がんばれ俺

「兄さんもこう言っているようだし、美月ちゃん」

音優さんマジ感謝です。

「ちっ、分かったよ」

俺は舌打ちするお前の未来が心配だよ。




その後もなんやかんやで食事をすませ、お風呂も入った俺はというと、

部屋で部活仲間の1人である中島光暉と携帯で話していた。


「おい悠太!部活やめるってどういうことだよ!」

やっぱりかかってきたなぁ。

「俺にもやりたいことができたんだよ」

これは、本当のことだし。

「いやっ、でもっエースのお前が抜けたら俺たちどうなるんだよ!」


「そこは、がんばれとしか・・・」


「それにあれだろ!やりたいことってコミケにいくことだろう!」

もぅ話しやがったのか、あのじじぃ

「お前、それは冗談だ、でもやりたいことができたのは本当だ」


「うーー。そんなに大切なことなのか?」

たいせつだよなぁ?

「あぁ、もしお前がこの立場だったら即退部をしているな」

多分・・・。

「マジでかぁ?」


「おーおーマジでマジで」


「そんなに大事なんだったら、仕方ないなぁ」

まぁ多分大事だ。

「光暉、本当にお前は俺の大切な親友だぜ」

光暉はチョロい笑

「お前は本当に調子いいやつだなぁ・・・。

 それじゃぁ次の部活はどこにいくんだ?」



「それがだなぁ、聞いて驚くなよ?・・・・・・。図書部だ。」


「はっ?お前が図書部?ぷっははははは」


「そんなに笑うことじゃねぇーだろ!」

ひどいやつだなぁーお前は。

「わるぃ、わるぃ、しっかしまぁ天下のバスケ部から

最下位の図書部に入るとはやっぱりすげぇーよ、お前は」

・・・ん?

「は?どういうことだよ天下だの最下位だの」


「何言ってんのお前こそ、毎月ごとに部活ランキングが貼り出されてて

学校に貢献したり、必死に頑張っていれば順位が上がっていくやつだよ、見たことないのか?」


「そんなんあったっけ?」

あったような、なかったような?

「それで、順位が高い部ほど部費をあげてもらったり、体育館貸し切れたり優遇されて

低ければ、部費も削減、部室も小さい部屋になったりするんだよ」



「ってことは、バスケ部が部活ランキング1位で図書部が最下位ってことか」


「そうだ、んでもって、図書部は人数すくねぇのに幽霊部員もいたりっすから実質ないのと同じでしょう

ってことになって、廃部寸前ってわけ」



「まじかぁ、やべぇーなそれは」

だから、桐谷の野郎あんなことを言ってたわけか、ちょとまて、やばくないかそれ。


「悠太、俺はいつでもお前の帰りを待ってるからな-、んじゃぁな」プチッ


「えっ、待ってくれ光暉ーー」


ツーツー。電話切れてもうたよ。


なー光暉、俺はもぅどうしたらいいのかわかんねぇよ。



とりあえず、寝よ。



今回は悠太の家庭事情ということで書いていたのですが、なかなか話しが前に進みませんね。

それに、主人公の話し方がイマイチ定まっておらず、前回の雰囲気と若干というかだいぶん変わっているような気がします。それに、早く主人公最強なシーンを書きたくてうずうずしているのですが、まだもう少し先になると思います。引き続き「図書部の勇者」よろしくお願いします。できたら、コメントを・・・。

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