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始末屋だった俺に新しい家族が出来た。  作者: 焔伽 蒼
第二話 初めての学園生活
17/32

Target017「健康診断」



【4月8日(水) 17時30分】



俺は登校しながら、昨日葉月が買ってきてくれた横浜駅側のワッフルの味を思い出していた。


横浜一人気のあるワッフル専門店“ルミネス”、駅近と言うこともあり女性だけではなく男性客も多いと言われている店と聞いた。


箱を開けた時に匂うワッフルの甘い香りは見た目からして上手そうで、実際口にしてみるとサクッとした食感と中々良い焼け具合、ほんの少しの焦がしがスパイスとなって更なる味を引き立てる。

通常のプレーンですらこのレベルだと言うのに、見所は色々な味の種類があると言うことだ。


葉月が買ってきてくれたのは、プレーン×3・りんご味×1・チョコチップ×1・抹茶×1の合計6個だった。

他にも季節限定とかあったりで、常連客が飽きないような工夫もあり、値段も1個150円~200円前後で安い。

葉月は行き着けのようだ。


ちなみに俺はプレーンと抹茶を貰った。

伴音がチョコチップとプレーン、葉月がりんごとプレーンを貰っていた。



「あれならまた食べてもいいな」


「なっにがー?」



誰かがガバッと後ろから飛び付いて来た。


たく、背中に当たってるぞ。もうちょっと警戒心を持った方が良い気がする。



「ユミ、昨日学校フケたな?」


「あれ? ユミだってバレてる?」


「バレてるな。ユミは気配を消すのが上手過ぎるんだよ。だから、逆にユミと分かりやすい」



慣れたとも言えるが、気配なく俺の周囲に現れるのはユミぐらいなもんだ。


これが戦場だったら、相当マズイ状況だが、ユミに至っては心配ないだろう。なぜだか、知り合って間もないが信頼に置ける。


警戒心を抱かせない人間性、大した先天的才能(ギフト)だよ。



「むぅ、まるでユミが影薄い人みたいじゃん」


「いやいや、そんなことないぞ? ユミの無駄に明るい性格には心が洗われるよ」


「フッフーン! もっと誉めるといーよ!」


「はいはい、凄い凄い」



誉めたどころか気配なく後ろに立つな的な意味で嫌味を言ったつもりなのだが、言葉をそのままの意味で捕らえてしまったらしい。


本気で嬉しそうだし……こういうのも“天然”って言うんだろうな。


漫画では面白く感じたが、現実を見ると少しバカっぽく見えるのは気のせいだろうか。



「そだ! レイジ、健康診断の相方決めたー?」


「ん? ああ、まだだが……え?あれって、ギャグじゃなかったの?」


「うん、男女でペアを組むんだよ!」



マジか……そんな美味しいシチュ━━━常識はずれな事があるのか!?


そんなことしたら、相方の服の下とか見放━━━見えてしまうじゃないか!


俺も思春期男子だ。そんなのご褒━━━倫理的にマズイだろう!



「レイジ七面相だー。感激・葛藤・紳士の表情がループしてるよ?」


「ん……? ああ、顔芸の練習していたんだよ。医師にギャグを噛ましてやろうと思ってな」


「健康診断に来ている先生笑わしてどうするの!?」



危ない危ない……まさか顔に出ているとは。

だが、おかげでその先の事を想像せずに済んだ。


良かった……流石にクラスメイトの下着とか想像するのは失礼過ぎる。


にしても、マジでどういう事なんだ?


男女ペアで健康診断なんて、学舎たる教育機関がやっていいものじゃないだろう。



「ね、ね。 ペア決まってないなら、ユミと組もうよ!」


「え……正気か?」


「うん、正気だけどその返しはどうなんだろう」



む……ユミに以外そうな顔をされてしまった。笑ってはいたが、俺の方が非常識な事を言っているような反応をされた。



「どうかな?」


「う……」



後ろで手を組んで、下から覗き込んでくる。この仕草は反則だ……終末の宴時代にバレットが言っていたな。


「女には男を一撃の名の元に瞬殺をする先天的才能(ギフト)がある!それは何だと思うかね!?様々な技があるが、代表的なのは“悩殺スキルAA・見上げ”だ!これに耐えられる男はまず居ないだろう!恋の探求者(ラブ・マッドサイエンティスト)である私が保証しよう!」


等と変態が高らかに語っていたな。


だが、喰らってみて分かった。これは想像以上の破壊力だ。


それも狙ってやっているのではなく、素でやっている分破壊力は2乗だ。



「……分かった。じゃあペア組むか」



少し罪悪感がある中でも、相手(ユミ)が良いのならいいかと無理矢理納得させた。


そして、始業のベルが鳴った。いよいよ始まるのか……嬉し恥ずかしの健康診断が!



『to be continued』


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