7 台風から人を守る。「ロイドVSウエイダー」
街
雨
ジャンさんと世間話をした。
ではジャンさん、私はこれで
あ、ああ。そうですね。
ジャンさんいつもより口数が少なかった。
さて今日は騎士学校ではなくパトロールの日だ
段々と雨が激しくなってきた。
ゴオオオオオオオオ!
一気に雨が降り始める
台風だ!
屋根が吹き飛ぶぞおおおおおお!
巨大な木の板が宙を舞い、道を歩いていた少女に襲い掛かった
即座に剣を抜刀
はあ!
巨大な屋根を両断すると屋根がドゴン!と音を立てて民家に突き刺さった
大丈夫ですか?
あ、ありがとうございます!騎士様!
ここは危ない。すぐに戻りなさい。
はい!
少女は丁寧に頭を下げてから駆け足で帰って行った。
ふっ、
自然と笑みがこぼれる
人助けてしていいことした達成感がある。ウエイダーに復讐するよりもはるかに胸がすく思いだ。
さて次だ。
はあ!
ガレキを斬り飛ばすと3人家族がちじこまっていた
あっちに走ってください!避難所があります!
ありがとうございます!
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同時刻、ロイドはベンノ、ヨーアキム、セロン、仲間の騎士たちと一緒に不気味な黒いローブの集団と対峙していた
ロイド!こいつらはいったい!
邪教へキサセクスだ!警戒しろ!
ロイドたちが剣を抜く
へキサセクスの信者たちと王国騎士たちが戦闘を開始する
はあ!
信者を斬り捨てる
王国騎士め!よくも仲間を!
フロガ・パギダ!
信者たちの魔法が仲間の騎士たちを捕らえ燃やし尽くしていく
ヨーアキムが叫ぶ
も、燃える!誰か助けてえええええ!
任せろ!ネロー・ヴェロス!
ロイドの手の平から水の矢が飛び出しヨーアキムの火を沈下する。
あ、ありがとう!ロイド!
気にするな!みんな!勝つぞ!
「「おおおおおおおおおおおおおお!」」
邪教ヘキサセクス!姉の仇だあああ!
黒ローブの信徒が叫ぶ
行け!魔獣ペロ!
民家の中から巨大なアライグマの魔獣が現れた。
ロイドが兜の面を下げると緑の目がブォン!と光り鎧の色が黄色く染まる
握っていた鉄の剣が擬態を解き聖剣へと姿を変えていく。
ペローーーーー!
魔獣ペロが威嚇の咆哮をあげ腕を振り上げ、鋭い突きを繰り出した。
はあ!
突きを剣で弾くと火花が散る
信じられん、あの魔獣ペロと渡り合うだと!
あ、あれが光の騎士、ロイド・ラフガディオ!
ベンノたちも鎧の力を使い
ロイドの援護に回り込む
はあ!
ベンノが右から追い込み
はあ!
ヨーアキムとセロンが左から追い込む
ロイドのいるほうに誘導させられる
セロンが叫ぶ
やっちまえ!ロイドーーー!
はあ!はあ!はあ!
鋭い打ち込みがきらめく
ペローーーーーーーーーーーーーーー!
なんだ!
ペロが突如悲鳴をあげた
左右に頭を振り乱す
怯えている!いったい何に?
ペロ!
小さく悲鳴をあげるとペロの体が真っ二つに両断された。
な、なに!
ずるりと倒れる巨体の後ろに人影が見える
ウエイダーだった。
どうしてお前がここに!
久しぶりだな。ロイド!
黒いローブの集団が騒ぐ
ウエイダー様!なぜペロを!これは魔女様に対する明確に裏切り行為ですぞ!
はぁ!
ウエイダーの剣が信者の一人を斬り殺した
仲間が無惨な死体になって道に転がる
ひいい!
信者の集団は恐れをなして逃げて行った
ウエイダー・・・。
ロイド、お前は友達だ。今は見逃してやる。とっとと消えな!
そう言い残してウエイダーが行こうとする
待て!
何だ?
ウエイダーは振り返る
ヘキサセクスとなったお前を野放しにはできない!
それは俺と殺し合う。そう取ってもいいんだな?
構わないさ。お前を止めて見せる。
そう言ってロイドは剣を構えた
はっ、
ウエイダーはそれを鼻で笑ってから
おらぁ!
一気に目の前まで跳んでくる。
拳がロイドの頬を打つ
ぐあ!
ロイドは剣を構えてウエイダーを睨み付けた
ウエイダーが兜を下げると真っ赤な切れ長のひとつ目がブォン!と光った。鎧の体色が鉄の色から漆黒へと染まっていく。
鎧!ウエイダー!お前もなのか!
驚愕するロイドたちにウエイダーはニヤリと笑って切りかかった
おおおおおおおおおおおおお!
くっ、素早い!
ベンノの騎士たちが剣を手に言った
ロイド!俺たちも加勢するぞ!
邪魔だあああ!
ウエイダーの剣がベンノたちの胴体を斬り飛ばす
刃は鎧を斬り裂きこそしないが大きく弾き飛ばした
ぐわあああああああああああああああああああああああああああああああ!
いくつもの悲鳴が上がる
ベンノたちがロイド!と叫ぶ
ロイドが叫んだ
来るな!みんな!逃げろ!
そうは言っても仲間を見捨てて逃げるほど彼らも薄情ではない。
ただ二人の剣のあまりの速さにうかつに飛び込めば死ぬだけだと理解しているのだ。
ウエイダーが剣を右上から振り下ろす
半歩身を引いてかわす。
このぉ!
即座に右上段から右下に剣を振る
逆手に持った剣でガードされた。
なんて対応力だ!
はあ!
剣を弾かれた。
ウエイダーが左回りに回転斬りを放つ
しゃがんで避けると頭上を刃が通過した
そこだ!
深く踏み込み間合いに入ると剣を右上に振る。
取った!そう確信した一撃だった。
信じられないことに剣で受け止められた
馬鹿な!
つばぜり合う
これほどの剣技。ウエイダー、お前、騎士をやめてからどれほど過酷な修行を重ねていたんだ!
修行?はん!
ウエイダーが鼻で笑う
俺は清廉騎士に敗れた。何があったか知らねえがそうらしい。
おかげで記憶が吹き飛んで肝心なことが何も思い出せねえ、ただひとつわかることは清廉騎士、やつを倒すこと、それだけは忘れなかった!
かつて自身を破ったあの騎士、姉の仇が騒動の図中にいた。
また・・・やつなのか!
ロイドは言う
ウエイダー、お前はへキサセクスに組みしてどうするつもりだ!
ウエイダーは言った
俺は力が欲しいそれだけだ!
ウエイダー!お前は王国を裏切るつもりなのか!
ははっ!王国だと?俺のほうこそ王国に裏切られたも同然だ。国が俺に何をした。王家の権威を振るいただ地位の上にのさばっていただけだ。
そんなことはない!王家はしっかりと責務を果たしていたはずだ
違うな!お前は俺がどんな環境で育ったかを知らない!俺の家は同じ勇者の血筋でありながら勇者の血の薄い血縁だ。自然同じラフガディオでも格差が生まれて来る。どぶ川のような生活だった。誰も助けてくれない。他人なんて誰も頼れない。俺はそんな中でずっと苦痛に耐え、我慢して、煮え湯を呑まされ続けて来た。地獄だ。それでも俺はあきらめなかった。来る日も来る日も砂を噛み、力を磨いてきた。いつか成り上がるために!
お前は友達だ!助けたい!戻って来い!
うれしいぜ。ロイド、だがお前にわかるはずがない。俺のこの地獄のような力への渇望。
お前たちエリートは高いところから見下していた。それがすべてだ!
はあああ!
ウエイダーの剣から邪悪な力があふれるとロイドを剣もろとも吹き飛ばす
ぐあ!
すさまじい怪力だ
後方に吹き飛ばされながらも何とか片膝を付き勢いを殺す
気が付けば橋の上だった
下では濁流が流れている
ウエイダーはロイドを見た。
勇者が強力な聖剣と加護付きの鎧まで使ってその程度か!
お前、どうしたんだ!どうしてそんな風になっちゃったんだよ!
ウエイダーは無言でロイドをにらみつけるとそれ以上は語らず剣を手に持つ
互いの鎧から闘気が巻き上がり互いの目が緑と赤に光輝く
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
光の騎士の剣のつかから剣先まで優しい黄色い光が充満して最大の力を集束していく。
邪悪の騎士の剣のつかから剣先まで優しい黒い闇が充満して最大の力を集束していく。
希望の剣、プロドキア・スラッシュ!
闇の剣、ダーク・ネス・スラッシュ!
一気に解放された光と闇の奔流が激突する
次の瞬間、大爆発が巻き起こり橋が崩れ落ちた
うわあああああああああああああああああああああああああああ!
ロイドの悲鳴がとどろく
爆発の煙が晴れたときロイドの姿は影も形もなく。
泥で濁った川の中は土色以外何も見えなかった。
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はあ!はあ!はあ!はあ!はあ!はあ!はあ!
早朝、剣を振るうこと10000回、ウォーミングアップを終え早朝のランニングを開始する。
見なれた川から男が流れて来た。
すぐに駆け寄り助け起こす。
大丈夫ですか!
顔を見るとロイドだった。
しばらく自宅のベッドに寝かせて置くとロイドが目を覚ます
僕はいったい・・・。
気が付きましたか。
驚いた表情をしている
フレイル!ここはどこだ?
私の家です。
あなた川から流されてきたんですよ。
大変だ!ウエイダーが邪教の手に落ちた!
邪教と聞いて理解する
邪教へキサセクス、エイレースケイアの宿敵だ。
へー。
納得の就職先だと思った。
彼なら悪の道に落ちても不思議ではない。末は大幹部だろうか。
朝食を用意し手渡す。
今日は焼き魚だ。
さあ、どうぞ。
あ、ありがとう。
礼を言いながらロイドが受け取る
朝食を済ませた。
私はもう出ます。ロイドも早めに戻ることをおすすめします。
あ、ああ。わかってる・・・。
職場に向かった
それからロイドは職場に向かうよりも剣を手に素振りを始めた。
はあ!はあ!はあ!はあ!はあ!はあ!
強く、強くならなければ
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数日後
路地裏でロイドがウエイダーと対峙していた。
まさか生きているとはな。しぶといやつだ
ウエイダー、お前は僕が助ける!この世界も僕が守って見せる!
はっ!たった一人で俺の前に現れなんて勇者様は大変だなあああ!
ウエイダーが兜を下げると真っ赤な切れ長のひとつ目がブォン!と光った。
鎧の体色が鉄の色から漆黒へと染まっていく。
鉄の剣から擬態が解け魔剣へと姿を変えた。
ロイドが兜の面を下げると緑の目がブォン!と光り鎧の色が黄色く染まる
握っていた鉄の剣が擬態を解き聖剣へと姿を変えた。
はあ!
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鎧を着たロイドとウエイダーが表通りに出て来ると大道理の前で激しい斬り合っている
道行く人たちが遠巻きに戦いを見ていた
ウエイダーが前え、前え、前え、攻撃的に攻めていくのに対しロイドは自分のフィールドを維持するような立ち回りで剣技をしのぐ
ほう、多少は腕を上げたようだな。
それじゃあ、ここから全力でいくぞ!
ウエイダーの剣術がさらに鋭さを増して行く
ぐっ!なんて重い!
剣を重ねるごとに押され始める
はあ!でやあ!
ウエイダーの剣が体を切りつけると大量の火花が散った
うわあああああああああああああああああああああああああああ!
大ダメージに地面に倒れ伏す、意識がもうろうとして来る。
そのすきをついてウエイダーの剣が迫る
やられる!
ロイド!
横から飛び込んで来たのはベンノだった
ちっ!
ウエイダーが後ろに飛ぶと距離を取る
ベンノだけじゃない。ヨーアキムもセロンも一緒だ。
助けに来た!
生きてるか!
みんな!ありがとう。
なんとか立ちあがり剣を構える
いくぞ!みんな!
おお!
ああ!
そうだな!
ウエイダー!ここからが本当の勝負だ!
ロイドの持つ潜在能力が瞬間風速的に発揮されていく
剣と剣が交差して火花を散らす
おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
でああああああああああああああああああ!
今度こそ互角に剣を交える両者の戦いは先ほどよりも一段高位の戦いへと昇った
ベンノたちも果敢に戦いを挑みウエイダーの剣筋を邪魔していく
互いに互角の剣劇が衝突する。
互いの鎧から闘気が巻き上がり互いの目が緑と赤に光輝く
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
ロイドの剣のつかから剣先まで優しい黄色い光が充満して最大の力を集束していく。
ウエイダーの剣のつかから剣先まで黒い闇が充満して最大の力を集束していく。
希望の剣、プロドキア・スラッシュ!
闇の剣、ダーク・ネス・スラッシュ!
一気に解放された光と闇の奔流が激突する
押し寄せる闇の力が光を呑み込んでいく
ははははははははは!ロイドおおおおおおおおおおおおおおおおお!終わりだああああああああああああ!
ウエイダー!なんて力だ。このままでは負ける。
はあ!
ベンノたちが技を放ち無防備になったウエイダーを斬り裂く
うあ!
ぐああ!
ぶあ!
いくつもの火花が散った
そうだ。僕は復讐を果たさなければいけないんだ!
はあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
ロイドの光が強さを増し瞬間的にウエイダーの闇を上回った。
なんだと!
次の瞬間、大爆発が巻き起こる
ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
ウエイダーは絶叫しながら炎の中に呑み込まれた
か、勝った・・・。
力尽きるロイドのもとに仲間たちが集まり抱き支える
・
・
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・
・
・
ま、まだだ!
炎の中からウエイダーが現れる
ウエイダー!まだ、やるつもりか!
当然だ!俺が負けるなどあり得ない!
互いが睨み合っている。
私は鎧を着て姿を現し剣を構えた
「「清廉騎士!」」
ロイドとウエイダー、二人の騎士の声が重なる。
片や光の騎士は姉を殺された憎しみを糧に
片や邪悪の騎士は自らが敗れた憎しみを糧に
相反する二人が動いたのは同時だった。
「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
ふん!
二本同時に剣を受け止める。
弱すぎる。この程度で私に挑んで来るとは
ロイドが目を緑に光らせながらにらみつけてくる
お前に殺された姉さんの仇!今日こそ!
ウエイダーも赤い目を光らせてにらみつけてくる
お前を倒すのはこの俺だ!
2人の剣を弾くと二人とも次の攻撃動作に移る
はあ!
ロイドの剣が振り下ろされ
はあ!
剣の側面を剣で軽く撫でる
剣が壁にでもぶつかったように弾け飛ぶ
ぐっ!
それでもめげずに果敢にも挑んで来る
おおおおお!
ウエイダーも横薙ぎ払いを繰り出す
はあ!
あっさりと剣を剣で受け流す
はあ!
ロイドが剣を振ると見せかけてフェイントの蹴りを繰り出した
頭だけかがんで避けると蹴りがウエイダーにぶつける
ぐあ!
ウエイダーが吹き飛ぶ
くっ、このおおおおおおおおお!
ロイドの連続斬り、シュン、シュン、シュン、細かな三連撃が襲い掛かり
それをすべて剣で弾き飛ばす
なにいい!
驚愕するロイド
はあ!はあ!はあ!
こちらも三連撃
上段、中段、下段の剣が同時にロイドに襲い掛かる
ぐばあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
さらに追撃の一撃を振り下ろそうとすると
よそ見してんじゃねーぞ!
ウエイダーが右から飛び込んでくる
なのでそのままウエイダーに矛先を変更、右を向いて一気に振り下ろす、ウエイダーの鎧が大量の火花を散らす
ギャイン!
がばあああああああ!
ウエイダーの悲痛な声をあがった
くっ!
ロイドが剣を構え立ち上がったウエイダーも剣を構えた
二人とも先ほどまでいがみ合っていたのにいいコンビですね。
へ!言ってろおお!
おおおおおおおお!
先頭を走るのはロイド、ロイドの剣が降り降ろされるより早く前蹴りでふっ飛ばす
ぐあ!
ウエイダーが叫ぶ
くらえええええ!
ウエイダーの剣が振り下ろされる。
二人の無意識なコンビネーションの剣撃
普通なら反応できない速度で剣が振り下ろされ
はあ!
普通に弾き飛ばす
なにいいいいいいいいいいいいいいいいい!
ウエイダーが声をあげて驚いていた
剣を弾かれたのが相当ショックだったようだ
ロイドが立ち上がる
くらえええええええええええ!
また剣を振りかぶって襲い掛かってきた
はあ!
ロイドの顔面目掛けて聖剣の柄を投げつける
ガン!
ぐあ!
数メートルぶっ飛ばす
たまにベンノたちが襲い掛かって来たので
はあ!はあ!はあ!
それも鎧の手で弾いて地面にねじ伏せた
よし、
うらあああああああああああああああああ!
ウエイダーが再び剣を振りまくる
落ちてきた聖剣をキャッチ
はあ!はあ!はあ!
すべての斬撃を剣で弾き飛ばす
馬鹿な!
そのまま一気に走り抜け
はあ!
空中回転して渾身の蹴りを胴に叩き込む
ぐぶああああああああああああああああああああああああああああああああ!
ウエイダーが数メートルぶっ飛び、土の上を転がって行った
2人ともグッタリしてのびている
こんなところでしょうか。
聖剣を片手に持ち替えて
宣言する。
これで終わりです。では
処刑完了。私は帰路につくため街を歩き始めた。帰りに子供たちに何か買って行ってあげるとしましょう。




