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元勇者のダンジョンコンサルシリーズ

元勇者は魔王に営業中 〜契約獲得に中二病は意外と役に立つ〜

シリーズ前3作を読んでもらえるとより楽しんで頂けるかと思います。


元勇者は魔王に営業中 〜飛び込み営業は勢いが大事〜

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元勇者は魔王に営業中 〜顧客満足度向上のご提案 男は強さを追い求めるもの〜

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元勇者は魔王に営業中 〜新規顧客層開拓のご提案  女子向けダンジョンがあってもいいじゃない!〜

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「最初は胡散臭いと思っていたのだがな」


 謁見の間に向かう道すがら、どこか感慨深げにそう呟くのは私が畏敬の念を禁じ得ない我が主にして魔族の王であるアレクシス様である。


 ジョーと企画したチャレンジダンジョンは無事サービス開始を迎え、魔族も人間も腕に自信のあるものがこぞって参加し予想以上の大盛況となっている。アレクシス様は売上向上はもちろんのこと、戦う場をなくし鬱屈していた我ら魔族のモチベーション向上を特に喜んでおられるようだ。


 ユウキ殿とオトワ様のイケメンダンジョン企画も、我が魔族の中で腐海の森の住人が増えつつあるのは少々気にはなるが……、準備は順調のようだ。これもきっといい報告をもたらすことだろう。


 そして、アレクシス様の許可を得た人間であれば、星くずの羅針盤がなくてもこの城を訪れることができるようになったおかげで、レンの訪問が減り愚痴を聞く時間が減ったのは私にとって非常に喜ばしいことである。








「どうもー!! お世話になっておりまーす! 今日はまた新たな企画をご提案させて頂きますのでよろしくお願いします。さっ、シロウよろしく頼むよ!」


 アレクシス様と共に謁見の間に入ると、いつも通りにきっちりスーツを着込み、テンション高く嘘くさい笑顔と共に歩み出てくるレンの傍らには、ジーンズにシャツにリュックというカジュアルな装いをしているやけに恰幅のよい男がいた。


 少し長めの髪をゆるく後ろに束ねたその男はレンより少し背が高いことは分かるが、恰幅が良いがゆえに全般的に肉に埋もれておりその顔立ちはよく分からない。何よりも目がいくのは今にも弾け飛びそうなところをボタンの気合でかろうじて止まっているシャツだろう。無理をして小さいものを身に着けずとも程よいサイズを選べばよいだろうに、人間心はよくわからないものだ。


「どーも、ブライトダンジョンコンサルティングで技術部長やってますシロウっす。レンと共に旅をしていた時は魔法使いやってました」


 魔法使いを名乗る男は、他のメンバーに比べるとやや砕けた口調で自己紹介をしながら、ぞんざいに名刺を差し出した。アレクシス様はそんな態度を気に留めることなく受け取った名刺とシロウ殿を何度か見比べると、フム、とアゴに手をやり何やら思案されている。


「アレクシス様、いかがなさいましたか?」


「ああ、私の記憶にあるシロウ殿と随分風貌が違っているものでな。失礼だが、シロウ殿は先日我らの王立学校で講演されていた魔術研究家のシロウ殿で間違いないだろうか?」


「おっ、魔王様が俺をご存じとは嬉しいっすね。本業は技術部長やってますけど、傍ら魔術研究家としてこれまで研究してきた理論の実用に向けた実証実験の協力者を募ろうと積極的に講演をやってるんすよ」


「なるほど。私も拝聴させてもらったのだが、なかなか興味深い内容であった。その実証実験とはどのような計画なのだろうか?」


「協力者が増えるのは大歓迎っすよ! むしろ魔王様にはぜひともご協力頂きたいっす!」





「最近、付き添いなくなっちゃったんで魔王様ともクリフォードさんともなんだかお久しぶりですよね……」


 話の弾むアレクシス様とシロウ殿をジト目で見るレンは、……相変わらずだ。


「シロウはずるいんですよ。今はああやって魔術研究家とかいって偉そうにしてますけど、魔法使いって加入したてはくっそ弱い魔法しか使えないし、魔力少ないからすぐくっそ弱い魔法すら使えなくなるでしょ? かと言って魔力回復薬は瓶入りだし地味にかさばるし重いしそんなに持てないってのに一体世の冒険者はどうやって99本持ち歩いてるんでしょうね? そんなこんなんで、序盤のダンジョンはボス戦に備えシロウのくっそ弱い魔法は最大限節約しつつ、道中僕が頑張ってシロウを守って、雑魚敵を一手に引き受けて、攻略してたんです。それでもダンジョン途中で引き返すこともあるから、奮発してダンジョン近くの宿をとってあげたり……、上げ膳据え膳尽くしてきたのに……」


「誰が上げ膳据え膳じゃ!! 確かに、最初はくっそ弱い魔法しか使えなかったし、ザコ敵戦で防御ばっかもあれだなって、たまーにダメ元で殴ってみたらブザマにミスるか雀のナミダ程のダメージとか何もしなかった方が良かったんじゃね?っていう居たたまれなさも多々あったわ……!! しかもだ、温存しといてボスに属性耐性あったらもう終わってるよな?! その時のお前の生温~い視線と恩着せがましい尽くしてあげてるでしょ感に耐えんといかんその屈辱といったら!! そこから……、俺は血の滲むような努力を重ねまずは万能属性魔法を習得した。だが!! 万能属性は魔力消費量半端なかった……、すぐにガス欠だ。次はそれをカバーするために魔力吸収も覚えた。だが!! 可愛いエルフ系とかセクシーサキュバス系からの吸収はいいさ。みなぎるのはフローラルな爽やかさだ。しかし、残念ながらダンジョンに出てくるのは大抵ゾンビだの骨だのヌルヌルもしくはいかにも陰鬱な気配漂うやつらばっかだ。そんな奴らから吸収してみなぎるのは……、みなまで言わんがそんなもん吸収する気などみじんも起きん! それならばということで、魔力蓄積と属性変換という理論を確立したんじゃ!! あえてもう一度言おうひとえに俺の! 血の滲むような努力のたまものだと!!!」


 聞き捨てならんわ!と顔の肉、全身の肉をタップンタップン震わせながら反論しているシロウ殿のシャツは今にもボタンが弾け飛びそうではないか! がんばれ、がんばるんだボタン!!


「お前だってジョーとユウキが加入した後はボス戦ほぼ空気だったろうが! ちなみに、その頃の俺はもう2つの理論も確立させてた上に威力の高い魔法も覚えてたからお前よりは確実に貢献してたがな!」


 勝ち誇った表情でそう言い放ちシロウ殿はまたアレクシス様との話を再開させた。


 これまでのレンの言動を思い起こすと、今のはえぐっちゃいかんところをクリティカルにえぐったのではなかろうか……。そっとレンの方を見やるとやはりガックリと膝をつき力なく項垂れている。すぐにまた復活してきていつもの自虐グチを聞く羽目になるのかと身構えていたのだがどうも様子がおかしい。


 「俺だってやろうと思えば……、力が目覚めたら……」


 意味の分からないことをブツブツとつぶやいているのはどうでもいいとして、一応勇者であるにも関わらず何やら闇属性を感じさせるこの不穏に漏れ出る魔力はなんだ……?


「シロウ殿、レンの様子が少々おかしいようなのですが……?」


「中二病っす」


「は?」


 シロウ殿はあちゃーと言うように眉間をぐりぐりさせている。


「あ、もしやご存知ないっすか? 中二病」


「いえ……、一応人間社会で生活したことはありますので、アレクシス様も私も知識としては存じておりますが……」


「何年かに一回あるんすよ、中二病」


 いやいやいや、ちょっと待て……! 私の記憶が確かならば、中二病とは思春期にありがちな過ぎる自己愛をひたすらこじらせてしまった症状であって、そんな風邪ひいたみたいなノリで発症するものではないはずだ……!! 


「放置しといたら……、そのうち収まるのか? あれは」


 アレクシス様は心底面倒くさそうにシロウ殿に確認をする。確かに放っといたら治るのであれば当然放置の一択だろう。うん、そうだな、病には安静が一番だからな。


「残念ながら収まらないんすよ、これが。そんでもって発症パターンがいくつかあって、そのパターンによっては結構骨が折れるっす」


「……で、お前らはどう処理してるんだ? あれを」


「いつもはジョーがレンの気を引いてる隙に、ユウキが最大奥義を発動、んで、僕は魔力をユウキに付与して威力を増大させてレンにぶつけるっす。中二病が出ちゃうとレンは闇属性に傾いちゃうみたいだから聖属性で相殺っすねー。たださっきも話した通り、発症パターンによって気を引く方法が違うんすよ。まずは、ちょい悪な俺の武勇伝を聞かせてやろうか? パターンとおれのウンチク聞きたいか? パターンですね。これは適度に聞いてる感出しながら流せばいいので楽勝っすね。んで、大変なのは……」


「もういい……、まどろっこしいことなどせず一気に始末した方が効率的だと思うのだが」


「わわっ、魔王様!! 今にもぶった切りそうな勢いで剣に手をかけちゃダメっすよ!! あれでも一応社長なのでそれはちょっと困るんすよ!! そうだ! 今日はユウキがいないんで魔王様の魔法を僕が聖属性に変換しちゃおうと思うんす!! 属性変換の実演とでも思って、ね? 頼んますよ!!」


「まぁいいだろう……、こちらの属性は何でもいいのか?」


「はいぃぃぃ! 威力最大のやつをいっちょお願いするっす!!」


「おい! そこでコソコソしてないでかかってこいやぁ! この俺の強さにビビってんのかぁ?」


 自分が放置されていることに痺れを切らせたレンが、いつもとは違う口調で吠えてくる。口調は勇ましいが全くもって強そうに見えないのは私の先入観のせいだけではないだろう。


「うっわー、今回は悪な力に目覚めた俺を見たいか?パターンっすよー。さっき説明できなかったんすが、このパターンの時はやたら好戦的になるんでお互い大ケガしない程度に相手してやる必要があるんすよねー。すんませんが、変換魔力量が多い時用の補助陣準備するのでその間だけ足止めお願いするっす!」


 アレクシス様は無言で私に視線を向けた。ええ、何もおっしゃらなくとも言わんとされることは理解しておりますとも。さっさとレンの相手をして来いということですね? 我が主のご要望を素早く把握し動くのは私の務めでございます。ええ、もちろんそこに異論なぞありませんよ。ありませんとも。これならいつもの自虐グチを聞く方がまだマシだったのではなかろうか……。

 

「おいおい、雑魚ごときがこの俺の相手、だと? この内から溢れ出る力の前に後悔するなよ?」


 渋々と進み出た私に1割増しにキリッと引き締まった顔でドヤったレンは、「いでよ! 我が半身 憂いのアルティメットブレイブソード!!」などとほざき、無駄にキメキメのポージングで剣を発現させた。鎧については散々ぼやいてたくせに剣は使ってるのかと思いつつ、とにかくレンの攻撃を受け流し時間を稼ぐことにした。


「お前の力はこんなものか? 俺はまだ半分も力を出してないぞ! 俺の本気を見せてやろうか?」


 何度か受け流しているうちにまたレンが吠えてくるが、時間も体力も無駄なのでまともにやり合う気もなければ、貴様の本気など微塵も見たいわけあるか!! というか出し惜しみせずさっさとその本気とやらを出せばよいではないのか?!


「ふははは、ぬるいな。ぬるいすぎるぞ!! ぬるすぎて戦いに満足できていない俺の右腕がうずいてきやがったぜぇ!」


 くっ……、いちいち聞いてるこっちの方がこっ恥ずかしい科白をほざくのは何故なのだ……! これこそが中二病のなせるワザなのか?! なんて……、なんて恐ろしい病なんだ!!


「おい、まだか! あのこっ恥ずかしい科白もろとも葬りさりそうだぞ!」


「もうすぐ術式書き終わるんで耐えてくださいー」


「耐えられるかぁ!!!」


「さっ、さすが魔王様側近、殺気がハンパないっすよ。うわわわ、で、できた! 魔王様、補助陣を起動しますんで、いっちょ頼んます!」


 その合図を受け、アレクシス様は魔力展開を始める。いつもなら魔力渦となるべき圧倒的魔力を剣にまとわせ、そうして出来上がった恐ろしいほどの禍々しさをまとう剣をシロウ殿の作り出した補助陣とやらに突き立てると、陣は切先から剣身に沿ってゆっくりと動いていく。


「うわっ。さすが魔王様っす! くっ、ギリギリ変換しきれるかな……」


 バチバチ凄まじい音を立てながら移動していた陣が剣の元まで進むと、そこには先程までの禍々しさが嘘のような輝かしさ溢れる剣が現れた。アレクシス様は満足気に剣を見やると何のためらいもなく一気に薙ぎ払い、鋭い閃光でレンをふっ飛ばした。


 轟音鳴り響くほどの勢いで壁に激突したにも関わらず、相変わらずのしぶとさをみせるレンはフラフラ立ち上がってきた。またこっ恥ずかしいセリフと共に挑んでくるのかと思いきや、「おえええええ」とえづいたかと思うと口から禍々しい闇属性魔力の名残であろう黒煙のようなものをどっと吐き出し始めた。溢れ出る端から霧散していくそれはキラキラと輝いており……、どうみてもモザイクかかったゲ○にしか見えないではないか……!!


「お見苦しいところをお見せし、ウップ、大変申し訳ありません……。今日はシロウの理論を応用して開発した魔力銃を使ったサバイバルゲーム風ダンジョンのご提案に来たのに……。それで、これまでの企画の実績も出てるしってことで、改めて専属契約をお願いしたく思ってたんですぅぅぅ」


 ひとしきりゲ○、もとい魔力の名残を放出し終えヨロヨロとこちらへ戻ってくるといつぞやのように土下座スタイルを華麗にきめ、さめざめと泣き始めた。そんなレンに哀れみの浮かんだ紫紺の瞳を真っ直ぐに向け、まるで深淵へといざなうように耳障りの良い声でアレクシス様は語りかけ始める。


「人間は妬みや嫉妬……、それらの感情を何故悪しきモノとして隠し、取り繕おうとするのだろうな? 我々魔族からすればそんな感情は当たり前だ。欲しいものは欲しい、妬ましいものは妬ましい、むしろそれこそがこの世に存在していると強く思わせるモノでありより強くなれるモノだというのに。どうだ? 私と契約すれば隠すことなく心のままに過ごせるぞ」


 そのいざないに捕らえられてしまえばあがらうことのできないほどの美しい微笑をたたえ、アレクシス様はレンの方へ手を差し出す。差し出された手におずおずと手を近付けていくレンを見る目は、罠に掛かった獲物が力尽きるのを待つ絶対的な捕食者のそれだ。ああ、そのお姿もなんて気高く尊いのでしょうか……。


「ええ?! 契約はしたいけどそっちの契約じゃないっすよ! これっていわゆる闇落ち?! やばいって闇落ちは! レーン!! 戻ってきてーーー!!」


「うぉっ?! 僕は一体何を?!」


「ちっ、正気に戻ったか。まぁよい。今日はこちらからも話したいことがあるのでな、本題に移ろうか」


「今、舌打ちしましたよね?!」

「まぁよくないっすよね?!」


 慌てふためく奴らは気にも留めず、アレクシス様は続ける。


「最初にお前がこの城を訪れた時、私は偉そうにやるべきことはやっていると言ったのだが、結局それは現状改善でしかなかったと最近痛感しているのだ。私の思い描いた人間との融和のビジョンは、所詮机上でしかなかったのだと。融和を目指したが故に我ら魔族本来の気質を無視し無理を強いていたのだと……。戦いがなくなったとしてもこういう形でやりがいができ、そうしてもっと人間と魔族で互いに競いながら一緒に作り上げていくものが増えたらいいと思うのだ。それを主導するのが、かつて敵対するものであった勇者と魔王で、というのもなかなか面白い巡り合わせとは思わぬか?」


「な、なんてありがたきお言葉っ……! くぅぅっ!」


「まあ、個人的にはクリフだけでなく私の支配魔法すら効かないその無駄に高い耐性を撃破し勇者を支配するという目標もできたことだしな……、フフフ。ああ、契約はどっちのでもいいぞ?」


「その一言物騒すぎるぅぅぅ。その笑顔も目が全く笑っていませんからぁぁぁ」


 普通の契約でお願いしますぅと、隣のシロウ殿と手を取り合ってブルブルしているが、普段あれだけいがみ合っているように見えても、なんだかんだと有事の際に団結するとは、やはり人間とは不思議な生き物だ。


「あと契約にあたっては、今日みたいな茶番に対しての損害賠償条項は盛り込んでもらうがな。なあ、クリフ」


「はい、初回訪問時の鼻水で汚れた床の清掃、今回含め魔法でふっ飛ばされていった際の壁損傷の補修も含めて精算させて頂く必要もございますからね」


「ええええ?!」


「何? 素っ頓狂な声出してどーしたの? てかシロウ、今日は魔王様のお城に訪問だーってマシマシで蓄積してなかった? なんでそんなに消費しちゃってるの?! またレンが何かやらかしたんじゃないでしょうね……?!」


「おっ、ジョーとユウキも今日訪問予定だったのか。やー、いきなりレンの中二病出ちゃって大変だったんだよー。まぁ、魔王様のおかげで対処できたけど、さすがの魔力量でさ、変換で結構使っちゃったわけよ。魔力変換の実演にもなったんでまあ良しと思ってるけどさ」


 なるほど、あの肉達は蓄積された魔力で、はち切れそうだったボタンはいつもよりマシマシで蓄積したせいだったのか。今はゆったりシャツに身を包んだシロウ殿がやれやれと言うようにそうこぼす。


「もしや……、俺の役目はクリフォードさんが?」


「そーなんだよ、ジョー。しかも今回悪な力に目覚めた俺を見たいか?パターンでさ。もー大変だったんだよー」


「何ということだ! そんなお手間をかけさせたというのか?!」


「ううう、また僕のこと皆してディスってるぅぅぅ。もっと専属コンサル契約できたこと喜んでくれてもいいんじゃないの?!」






「しばらくは賑やかに過ごせそうだな」


 そう言って目の前で繰り広げられているいつもの茶番をどこかまぶしげにアレクシス様は目を細めた。


「ええ、そうですね」


 しかし……、最後のオチ的にどんだけ濃いキャラが来るんだろうかと密かに楽しみにしていたにも関わらず、シロウ殿があまりにもフツーで心底がっかりだったことは私の胸のうちに閉まっておくことにして、……私もこの束の間の戯れを楽しませてもらうとしましょうか。


fin.


※参考 塞神雹夜 著『中二病取扱説明書』

元勇者のダンジョンコンサルシリーズ、これにて完結です。


初めてポイントを頂けたり、こっそりデイリーランキングに入ったりと非常に嬉しい体験することができたシリーズとなりました。ありがとうございました!

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