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01 プロローグ

今日から投稿始めます。

誤字や脱字などあるかもしれませんが、優しく見守っていただけると幸いです。


では、「祈り続けて異世界転生 〜私とドラゴンと脳筋異世界〜」ぜひ一緒に楽しんでいきましょう!


 ……



 ガタンゴトン

 ガタンゴトン


「んぅ〜〜、もう朝かぁ…」


 今日も、始発電車が我が家の上を爽快に走る音で目が覚める。

 私の名前は御山(みやま)(りん)。とある私立高校で数学の先生をしている。


 住んでいる家はというと、ご想像の通り高架下だ。


 私立の高校教師は決して低所得なわけではない。

 ではなぜ高架下に住んでいるのか…



 その答えは()()()()だ。


 私はお金を使うことに関して、ラーメン以外に全く興味がない。

 たとえ少しでも時間ができれば、日帰りでもお構いなし。新幹線や飛行機に乗ってでも食べたいラーメンを食べに行く。

 

 とは言えもちろん、ラーメン以外だって食べる。毎日1日3食全部ラーメンなんてことはないよ。……ま、まぁほんとたまにあるけど。

 焼肉も寿司もパスタもスイーツも大好きだし、料理することだって大好きだ。


 ただ、どうしても食べたくなった時には何がなんでも食べたい。

 その熱意と頻度が一般の人よりかは少しだけ多いだけだ。

 多くて週8、少なくて週3かな。


 それと、私の人生を構成している要素は()()()()()()()()()()()()ある。


 が、それに関してはお金は一切かからないし、住む場所だってどこでもよかった。


 そんなわけで、一人暮らしをするにあたって、いつでもラーメンを食べに行ける場所を考えに考えた結果、今住んでいるこの場所を見つけたわけである。


 家を出ればすぐ駅がある。

 ここは家賃が安い上に様々な場所に乗り換えしやすく、非常に良い物件だ。


 ただし、今日の朝もあったように、毎朝始発電車の音で目が覚めてしまう。

 今となっては良い目覚まし代わりだけどね。


 さて、話を少しばかり戻そう。


 ラーメン以外に、もう一つ。

 私の人生を構成しているもの。

 

 それは



 ─────異世界に生まれ変わりたいという願望だ。



 異世界に生まれ変わってみたい。

 ただそれだけだ。


 暇さえあれば、ひたすらにそのことばかりを考えて、様々なパターンの妄想を膨らましている。

 

 けどどちらかと言えば、異世界で生まれ変わって新しい環境で生活してみたい、というのが本音だ。

 異世界に行って国を滅ぼしたいわけでもなければ貴族や地位、権力に興味があるわけでもない。

 あ、もちろん、魔法はかっこいいので是非とも使いたいよ。


 しかしながら、異世界転生あるいは異世界転移など、したいと思ってできるものでもないし、異世界転生させてくれるカミサマなどはいるはずもない。

 そんなことは、27年間生きてきて実感済みだ。


 とは言うものの、異世界モノのアニメを見てしまい異世界に憧れて以降、14歳あたりから、毎日カミサマにお願いをしてから目を開けることが日課になっていた。


 いつか願いがカミサマに届くようにと。


 もちろん、冗談半分ではない。

 本気で、真剣に、目を開けたら異世界に生まれ変わってることを信じて、朝を迎えるたびに目を開けてきた。


 それが毎日のささやかな楽しみでもあった。




 そして13年以上の月日が経ち、始発の音で目覚めた今日の朝も。




 ……………どうかカミサマ…今日こそ異世界転生できていますように……っ…!!!


「っ!!!」


 …


「ダメかぁ……。まぁ、普通に考えてダメに決まってるよね。それこそアニメの世界だってのー!」


 今日の朝もいつも通りの世界。


 ─────いつも通りの電車

 ─────いつも通りの職場に向けて

 ─────いつも通りに出勤する。


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