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超Q探偵  作者: XI
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3.『耳栓を欠かさない男』 3-1

 二人掛けのソファで寝転んでいるメイヤ君が、肘掛けの外に投げ出した脚をぷらぷらと振っている。ソファの背もたれがこちらを向いているので、陶器のように白いふくらはぎと足首しか見えない。他意なく彼女の脚は綺麗だと思う。長くて細くて綺麗だと思う。


「暇ですねぇ」とメイヤ君は言う。「探偵の仕事なんてそうあるものじゃないよ」と答えるのだが、「にしたって暇ですよねぇ」と返してくる。


「忙しいのを良しとするなら、別の仕事を探した方がいいよ」

「でもですね、ボス」

「ボスじゃないよ」

「でもですね、マオさん」

「なんだい?」

「前に言ったじゃありませんか。真相を究明する探偵はカッコいいって」

「だとしてもだね、そうそう依頼があるわけじゃないよ」

「せめてお風呂付きのおうちに住みたいのです」

「だから、そうであるなら他を当たった方がいい」

「わたしみたいな美少女を雇うとしたら、それこそ女衒さんですよぅ」

「まあ、そうかもしれないね」

「まずはお風呂付きの部屋を目指して頑張りましょーっ」


 ジリリリリと、私のデスクの上にある黒い電話が鳴った。パッと起き上がるなり急いた様子でブーツを履いて、受話器に飛びついたメイヤ君である。


「あ、はい。こんにちわです。ええ、ええ、なるほど。わかりました。とりあえず伺うことにしますね? はい、はい。ご依頼、ありがとうございます」


 メイヤ君が、がちゃんと黒電話に受話器を置いた。


「誰からだい?」

「ミン刑事からです」

「とりあえず、こちらから出向くように言っていたように思うけれど」

「そうです。依頼があるからちょっと出てこいというお話でした」

「メイヤ君、君ねぇ」

「なんですか?」

「私は探偵だけれどね、極力、面倒な事案は避けたいんだよ。話の内容も聞かずにとりあえず請け負うだなんてことはよして欲しいな」

「ダメですよぅ、積極的に案件をこなさないと。でないとお風呂付きの部屋が遠のきますよぅ」

「君は本当に風呂が好きなんだね」

「当たり前です。こまめに入浴したいのです。年頃の女のコですから」

「しょうがないな。まあいい。で、私はどこに行けばいいんだい?」

「近所の喫茶店で会おうということでした」

「そうかい」

「行ってみましょう。多額の報酬が得られるなら万々歳です」

「ならいいんだけどね」


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