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Reciting mine

オスソワケ

 幼いから。それだけでは言い訳にできなかったんだと、今なら思います。これは懺悔なのかもしれません。

 けれど、あの日々はとてもあたたかいものでした。

 これは単なる決まり文句

 常識的な社交辞令は生きる上で必要なのだ

 勘違いされてはならない

 故に、必要以上の感情を記してはならない


 否、私には記す権利すらない

 弱くて、時間を空けすぎた

 このルートに、もはやあの人につながる道は見えない

 私は一人。そして二番目に好きなった人を迎えて終わるだろう


 そう、確かなことはない

 単なる挨拶だ

 返す必要はない。それくらいの仲ではある

 幼馴染で、少し距離が近い異性だった

 だから好きになったし、好きだと言ってもらえた

 それはとても幸福な事なんだ


 だが、私には自分の足元しか見えていなかった

 自分の足と、その先の道だけで隣はない

 暗闇で徐々に離れるぬくもりに気づかない

 ああ、何と浅ましきかな無知な己よ

 こんな懺悔を記すことすらおこがましい

 己が心に秘めておけよ


 たった一度のきっかけが雷のように割き、

 たった一度のきっかけが心を燃やす、滾らせる

 未だこない、あるかもしれない返信を待つ

 あの人にとって、私は過去の友人

 隣に空きはない


 返す言葉はないだろう

 そのように仕向けた感謝のメールだ

 女々しく、情けない

 決別は果たしたのに

 あるかもしれない機会に盲目になってしまう

 今を生きればいいのに

 私の道を歩めば、それだけで楽しかっただろう?



 けれど、もしかすると――――。


 そんな風に、馬鹿にならずにはいられなかった


 今回に限り、「如何だったでしょうか」などとは申しません。

 懺悔に近いものに感想などもったいないものです。


 ただ、後悔するくらいにあの人が好きだった。そういう話です。


 ご読了ありがとうございます。次作にてお会いしましょう。

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