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MASK OF HEART   作者: 天川 榎
第六節 真実
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第四十二章 異次元



ゼロ湖に入り、底まで行くと、


スポッ


という感触と共に、底に足を引っ張られた。


そして、何の抵抗もなく、そのまま、潜っていった。

只、目の前は全て暗闇だった。


おそらく、あれから随分経った頃、僕達は、湖面に浮いていた。


ヨウは、目を覚ました。


目の前に見えるのは、青空だった。

「ココは、確か、地底世界じゃなかったのか?」



すると、何かが近づいてくる気配を感じた。


水を蹴る音が、段々近づいてくる。


パシャパシャ・・・パシャ・・・


「だ、誰だ!」

ヨウの体は、震えている。


「お主たちは、何者じゃ?」


----------------------------------------------------------


これが現実?ここが?


・・・違うか。



死んだのか?


いや、ココで死んじゃ、ダメなんだ。


なんか、どっかで、聞いたことのある台詞だな。


「あのとき」から、どれぐらい経ったんだろう・・・


みんな・・・、ごめん。


みんな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


みんな?


なんで、こんな所で、立ち止まってるんだろう。


早く、現実に、戻らなきゃ。


「ある女性」は、灰色の世界ダクゼスに、堕ちていた。



その頃。ヨウ達は、目を覚ましていた。

「ココは・・・」

ヨウは、辺りを見回した。

「前居たところと変わらないじゃないか。」

マタムネは、頷いた。

「そりゃ、そうじゃ。ここは、ドラクレア大陸。ココだけは、君達か居た所と、そっくりそのままだからな。」

ゼロ湖に居た、あのお爺さんが居た。


------------------------------------------

何も無い暗闇を歩いている。


何も見えない。


体が、怯えている。


大丈夫だ。大丈夫だ。


そう言い聞かせた。


「こころ」の闇に溺れた。


そうしてココに、堕ちた。


戻れるのか?いや、戻らなきゃ。


「雷のマドウツカイの女性」が、彷徨っていた。



ヨウは、老人から、話を聞いていた。


「この世の善とか悪とかは、自分自身で決めてしまう物だ。どうせ、他人から言われても、信念を曲げないのが、人間そのものだからね。だから、グラモスも、自分が善と思うことをやっているだけだ。だがな、ヒトには、「ルール」ってモンがある。それは、善とか悪とかじゃなくて、人間として、最低限の条件なんだよ。それを破った奴は、みんなから「悪」と見なされる。グラモスは、民衆達が、いや、この世界が創った「ルール」を、破った。


我々は、マドウを使い、対抗した。


だが、「闇」のQを従えてる者に、勝てるはずがなかった。

3日で、民族の半数。

7日で、殆ど死んだ。


我々は、残った者を集め、Qを探した。

その結果、雷と、木と、火のQを見つけた。

だが、グラモスに、火を奪われた。

我々は、大陸には近づけなくなった。

火のマドウ神が、乗っ取った。

我々は、木のQで、小さい島を創った。

「REAL-HEAVEN」。

島の名だ。

仲間を死なせた。

だから、彼らを安らかに眠らせるには、真の天国が必要だった。

そして、二度と、戦争しないと、心に誓うために。」




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