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第三十六章 夜明けの無き道
ヨウ達は、ラルースの「こころ」の中に入ることが出来た。
そこは、夜のように、静かで、暗かった。
「ここは、「こころ」の中だよね?」
ヨウは、体をブルブルさせている。
「そうでしょ?それにしても、酷いな。かなり侵食されてる。」
マタムネは、周りを見渡した。
「とにかく、行ってみよう。」
デナは、北に歩き始めた。
中は、迷宮になっていて、迷いながら、どんどん進んでいった。
すると、かなり大きい、大広間に出た。
どうやら、「こころ」の中心らしい。
「ここか・・・、これが、「こころ」の核か。ほぼ黒に染まっている。「悪の化身よ、姿を現せ。カーレドス。」」
すると、核に取り憑いていた「黒」が姿を現した。
「フフ・・・、こいつの「こころ」は、既に侵食が完了した。もう、手遅れだな。まあ、我を消滅させることが出来たらな!」
取り憑き悪魔は、嘲笑った。
「こちらをなめては困るな!お前を必ず、消滅させてやる。」
ヨウは、それを睨みつけた。
皆の「こころ」の願いは、一つだった