第十七章 武士道VS悪魔
第十七章 武士道VS悪魔
灯台の階数は、10階程度。
あっという間に頂上に着いた。
「遅いぞ!武士!人間は、これだから・・・、ヘッヘッヘ!」
アドは、マタムネを嘲笑った。
「何を言うと思えば、侮辱の言葉しか言えないのか!」
マタムネは、ガンギレた。
「ヘッヘッヘ!なら、その怒りのパワーを俺にぶつけてみろよ!」
アドは、胸に拳を当てながら、言った。
「ふっ、なら遠慮無くいくぜ!ウォガド!」
マタムネは、水のマドウを唱えた。
(注:ウォガドは、水系のマドウで、単体のみの攻撃の2段階目)
「うわああああ!!俺は、水が苦手なんだよ・・・、なら、こちらも・・・テレポ!」
アドは、空間の裂け目を造り出し、その中へ消えた。
「何・・・、卑怯だぞ!待ちあがれ!」
マタムネは、ブチギレた。
「くそ、くそくそくそ!!!」
マタムネは、地に拳を打ちつけながら、泣き出した。
「あら、そこの武士さん。お困りのご様子で、どうしたのですか?」
姿から見て、人間の様だ。しかも女性らしい。
「実は・・・、(中略)だったのですよ。」
マタムネは、事情を全て女性に話した。
「あら、私も、私の父の魂を抜き取られて、困っているのです。」
女性の目から、二、三粒涙が溢れた。
「そうなのですか・・・、で、あなたのお名前は?」
「ラルースといいます。で、どうかしたのですか?」
「我の名は、マタムネといいます。只、名前が聞きたかっただけです。
それよりも、あの悪魔「アド」は今何処にいるのですか?」
「今は、・・・レーダーに因ると、アドの家「悪魔館」に居ます。」
「もしかして、機械に強いんですか?」
「そうですよ、だけどそれ程ではないなですがね。今度、「機械技術大会」っていう天空大陸で行われる大会に出るんですよ。」
「へぇ、凄いですね!」
「まあ、それ程ではないですよ!」
二人は、微妙に意気投合しながら、灯台を後にし、「悪魔館」へと向かうのであった。