第十六章 灯台の悪魔
第十六章 灯台の悪魔
マタムネは、猛スピードで走り、灯台に着いた。
何か声がする・・・、
「おいで・・・」
不気味な声だった。
とにかく、灯台に入ってみた。
中は、不気味に暗く、お化け屋敷に来たみたいだった。
「何だココは?灯台じゃなくて、お化け屋敷なのか?」
マタムネは、微妙に、ニヤリとして、言った。
いわゆる独り言である。
「ようこそ・・・、我が「ムの館」へ!ヘッヘッヘ!!」
不気味に笑っているのは、多分「アド」であろう。
「一体お前は何モンだ!」
マタムネは、上を見上げながら、叫んだ。
「もちろん俺は、ばけモンさ!一般人なら「悪魔」と呼ぶだろうな!」
アドは、駄洒落を言いながら、気軽に言い放った。
「ふっ、余裕ぶっこいてられるのも、今のうちだ!この世界一の剣豪(自称)がお前を斬る!」
マタムネは、怒りに満ちた顔で、言い放った。
「ヘッヘッヘ!人間如きに何が出来る?只、呆然とするだけで、そのまま俺にやられるのさ!そして、魂を頂き、人間を「ム」にするのさ!」
アドは、まるでマタムネを嘲笑うように、言った。
「なら、実力で勝負だ!お前も、手加減無用でかかってこい!これが武士道というものだ!」
マタムネは、武士の誇りにかけても、そう言い放った。
「本当にそれでいいのか?まあいい。すぐに俺の実力が分かるさ!」
アドは、鼻で笑いながら、言った。
「ふふふ・・・。」
マタムネは、そう笑いつつ、灯台の頂上へと、登りだした。