第十八章43 【アンサー・クリエイト/新現】37/【フェイマス・グローリー】の執着
【現・第10覇王/テンス・オーバーロード】である【フェイマス・グローリー】は、【10番目】に固執している。
それは何故か?
それは【神】に匹敵する権限を与えられているからである。
【11番目】以下には与えられていない特別な権限。
それは【神】よりも高みにある【神の中の神】である【オーバー・ハイ・ゴッド/超高位神】の加護が得られるからである。
【オーバー・ハイ・ゴッド/超高位神】は全部で、【20超柱(超高位神の数え方)】が存在し、
【第4覇王/フォース・オーバーロード】から【第10覇王/テンス・オーバーロード】までは【1超柱】ずつ、
【第3覇王/サード・オーバーロード】には【2超柱】、
【第2覇王/セカンド・オーバーロード】には、【4超柱】、
【第1覇王/ファースト・オーバーロード】には、【7超柱】、
の加護が得られるとされている。
だから、どうしても【第11覇王/イレブンス・オーバーロード】以下にはなれない。
だから【第10覇王/テンス・オーバーロード】と言う立場に執着しているのである。
【フェイマス・グローリー】は、多くの美女に囲まれ、
「フェイマス様ぁ~」
「好きですぅ~」
「愛してますぅ~」
「抱いて下さい~」
「こっち向いてぇ~」
「触ってぇ~」
「キスしてぇ~」
と言った上辺だけのこびへつらいの言葉を受けながら、
「おらっ、こうして欲しいのか。
笑え。
俺のために笑えよお前達。
くそがぁ~、この立場は絶対に譲らないからなぁ~」
と独り言を言った。
彼は解っている。
【オーバー・ハイ・ゴッド/超高位神】の加護が無くなった時、彼の前から今、媚びへつらっている美女達は残らず去っていくという事。
この美女達は、彼の【オーバー・ハイ・ゴッド/超高位神】の加護を受け、【神】と同等の権力を得ているという立場に群がっているだけだ。
愛してくれている者達を裏切り、【フェイマス・グローリー】の元に来た美女達に愛情というものは存在しない。
ただ、【フェイマス・グローリー】の得た【権力】の甘い汁をすすりに来ているだけである。
本当の愛など欠片もない。
ここに真実の愛は存在しない。
皆無である。
格好ばかり気にする男の周りに真の愛情はやってこない。
そう言う意味では悲しい男である。




