第十八章41 【アンサー・クリエイト/新現】35/【フェイマス・グローリー(FAMOUS GLORY)】との対面2
【フェイマス・グローリー】は、
「お前で最後だ。
見るからにみすぼらしい外見だが、連れている女はトップクラスだ。
それだけは認めてやろう。
俺が勝った暁には、全員俺が貰う。
って事になるがな」
と不敵に笑った。
【芳一】はもちろん、同行している4名の美女もカチンときた。
全員不快感をあらわにする。
こういった行動が【第10覇王/テンス・オーバーロード】として相応しくないと判断されたのだろう。
【お前で最後だ】というのは他の【第10覇王/テンス・オーバーロード】候補が既に挨拶に来ていたという事を現している。
【フェイマス・グローリー】はその権威を振りかざし、横暴な振る舞いをしている。
【フェイマス・グローリー】に謁見に来いと言う命令も彼が提案したものだ。
本来、【第10覇王/テンス・オーバーロード】の座を争う者同士が【現・第10覇王/テンス・オーバーロード】に会いに行くと言うルールはない。
だが、【フェイマス・グローリー】は現在【第10覇王/テンス・オーバーロード】であるという権力を行使して、他の7名に謁見に来る様に命じているのだ。
恐らく【芳一】以外の他の6名も苦々しい思いで謁見していたのだろうことは容易に推測が着く。
誰もがこの男が、権威の象徴の1つである【覇王】のトップ10に名を連ねる事に異を唱えるだろう。
とてもじゃないが、10番目の【覇王】に相応しい人徳を持っているとは思えない。
簡単に言えば嫌な奴である。
【芳一】は、
「何で、人格の数だけ配偶者が必要だなんて無茶な条件を出したんだ?
女性の候補者にはそんな条件は出してないって聞いたぞ」
と怒気を込めて言った。
【フェイマス・グローリー】は、
「決まっているだろ。
女の候補者は勝てば自分の女に出来る。
だが、男は駄目だ。
そのままじゃ勝っても嬉しくも何ともない。
そこで、負けた奴に予め女を用意させて勝ったらその女を奪って俺の妾にでもしてやる。
それで負けた奴はネトられて悔しがるって寸法だ。
それなら俺も満足するって話だ。
俺は自分を虚仮にした男から色んな女を奪ってきた。
今じゃ、妾の数は、数え切れない程居る。
10万を超えた所で数えるのを止めた。
だが、妾の数が多くてもそれと全員、相手をする訳にはいかない。
俺の身は1つなんでな。
気に入った女としかやりたくない。
で、コレクションとして女を他のイケてない男に見せびらかして優越感を得る。
そう言う趣向に変えたんだよ。
最高に良い趣味だろ?」
と言った。
とんだクソ野郎発言である。
【芳一】は、
「あんたに人望が無いのが嫌と言うほど解ったよ」
と言った。
【フェイマス・グローリー】は、
「何とでも言ってろ。
女ってのは強い男に惹かれるもんなんだよ。
だから強い事が全てなんだ。
弱い奴は何をやっても駄目なんだよ」
と言った。
【芳一】は、
「もう・・・良い・・・
最初は辞退も考えていたけど考えがが変わった。
少なくともあんたにその座を任せておけない。
あんたから奪ってやる」
と宣言したのだった。




