夢
夏休み真っ最中の教室。今、課外授業を行っている。今日は欠席者が多く、教室には僕と委員長の川田のみだ。エアコンなどはなく窓は開いている。外からは部活動する生徒のの声が聞こえてくる。
「先生、暑いです」
川田は突然、制服のスカーフをはずし始める。
「川田何をしてる?」
「暑いから脱いでいるんです」
「よせ止めないか」
「無理です。私、先生にHな子にかえられちゃった」
「何もしてないぞ」
「先生のモノが欲しくてたまらなくなっているんです」
「違う!僕と川田はそんな関係じゃない!」
「川田?誰ですかそれ」
「弥生」
川田だった生徒のが弥生に代わっていた。
「あの時、私は先生の全てを受け入れたんです」
「あの時?」
「いっぱい愛してくれたじゃないですか」
「そうだったな」
いつの間にか裸の弥生。僕は思い切り彼女を愛した。
「赤ちゃん出来きちゃうよ」
「良いんだ結婚しよう」
「先生。ロリコンですか?」
「え?弥生さん?」
抱いてる女が弥生さんに変わっている。
「大人の女はダメですか?」
「そんなことは.......」
「ハッキリしないから刺されるですよ」
「え?」
暴漢男が僕の前に立っていた。
「よせ、止めろ来るな!」
「がぁ!」
「斉藤さん。斉藤さん。大丈夫ですか!」
「え?」
「あ、目覚めましたか。もの凄く、うなされてましたよ」
周りを確認する。白いベッドの上だ。目の前にいるのは看護師の三浦さん。そう。僕は入院中。なんちゅう夢を見るんだ。欲求不満?僕の体は寝汗でベトベトになっている。身体中に痛みも感じた。
夕べ、傷口が痛過ぎてなかなか寝付けなかったけ。それでも無理やり寝た。結果、悪夢を見た。
「大丈夫です。少し体が痛くて」
「ですよね。まずは着替えましょうか。汗だくですよ」
「そうですね」
何も考えることもなく普通に答えた。すると彼女は即座に僕の服を剥ぎ取っていく。そして蒸しタオルで体を拭かれる。僕はあんな夢を見ていたせいで息子がおっきくなっていることを忘れていた。
「うふふ。おっきいですね」
「な!すいません」
「私に入れたいですか?」
「違います。そうじゃないんです」
「冗談ですよ。さてと服着ますか」
流石は看護師。何事もなかったように僕の着替えを手伝ってくれる。こういうこと、そこそこ経験あるのかな?弥生さんも夜な夜な男とこんなことしてる?なんかイヤだな。
「さてと、確認します。痛み止め必要ですか?」
「痛み止め使うと何か問題あるんですか?」
「神経の反応が悪くなる可能性があります。あとは薬に逃げるようになるとか」
「もう少し我慢します」
「解りました。あまり無理しなくても良いですよ。ちなみに下の方は我慢出来ますか?」
「え?」
「先輩と別れるなら抜きますよ」
「ご冗談を」
「ですよね。では失礼します」
三浦さんは病室を後にした。
まだ身体中に痛みがあり眠れない。ボヤけた頭でさっき見た夢を整理する。リアルな夢だったな。関係を整理するか。
まずは川田だ。川田とはまだ何にもなっていない。いきなり恋人ぼい設定だったな。今年度の課外はない。怪我をしては授業は出来まい。夏休み前に恋人になるイベントでもあったか?まさか。彼女の人生を狂わせるようなことはしまい。
次、弥生だったな。水野弥生。抱き合ってたな。やはり僕は彼女が欲しい。夢の彼女の赤ちゃん発言には驚いた。まさか、僕に子供とかいるのかな?いたら11歳?小学生か。可能性は有るけど確かめようがない。パパって訪ねて来たら男でも女でも可愛がろう。中絶もあるのかな。そんな事になっていたら僕は彼女に会わす顔がない。
次、弥生さん。立花弥生。同じ名前だけと。少し似ているきもするげと別人だよな。髪型違うし。メガネでもない。そもそも、名字が違う。でも、引かれるモノはある。ロリコン発言にびびった。そのあと暴漢が出て来て僕は刺される。なんちゅう夢だ。
刺される夢ってどんな夢だよ。僕はスマホを手に取り夢占いを検索する。
刺される夢
知らない人に刺される。自分自身に刺されると同意です。はい?意欲的に人生を変えようとする?精神不安定。吉兆。いい夢なんだ。
元カノの夢
強い未練。そうだよな。
ふっと、ロリコン発言した弥生さんの顔が浮かぶ。
結局どういう意味合いなんだろう。ただ刺されたことのフラシュバックだけの気もする。とりあえず今晩は痛みと戦おう。




