表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

第四回・文章×絵企画

ガン無視

作者: 尚文産商堂

この作品は牧田紗矢乃さん主催、第四回・文章×絵企画の投稿作品です。

この作品は、Mickさんのイラストを元に執筆しました。この場を借りて、御礼申し上げます。

Mickさん:https://509.mitemin.net/

挿絵(By みてみん)

「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……」

チーン、と鈴を鳴らす。

「ねぇ、いつまでも無視できるとは思ってないよね?」

とある寺の住職である私は、勤行をしている。

その後ろで、いつまでもちょこまかと動いている、白い衣、頭には輪、さらに羽が生えた存在。

そう、天使だ。

何と言えばいいのか、唐突に守護天使なる存在が取り憑いた。

私は仏の道を歩む者として、どうしたものかと思案し続けている。

ただ、結論は出ていない。

そのため、結論が出るまではともかく無視を決め込むこととした。

これも修行と考えてだ。


師匠がいうには、人の心は揺れ動くとある。

動くからこそ、その動きを見極めなければならぬとも。

私が受け継いだ教えの一つだ。

何事も柳のごとく、そして岩のごとく。

ただ、ジッと見定める。

天使がどうしたこうしたといったところで、私は動かない。

今日も、ただ一日を過ごしていくだけだ。

ともかく、誰にも見えていないこの天使をどうしようか。

目下のところの、最大の問題となっている。

私は、しかし、再び鈴を鳴らした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ