その25
ウィンドウショッピングとはお金がない、買い物する時間がない等の理由で、お店のショーウィンドや店内を見て購入準備をするための行動。.....か。じゃあ俺のこの行動はなんなんだろうか。
オシャレに疎い俺でも聞いたことがあるブランドの店がずらりと並ぶ百貨店のような所を小鳥遊と歩いている。ちょっとした服でも即俺の財布オーバーキルの値段が普通のお店だけで俺にとって本当に無意味な時間だ。まぁ買いたいとも思わんけどさ。
小鳥遊は時折立ち止まり店に入ってから、新作出たんだー!可愛い!買おうかな?と連呼してた。いやお前がゆってる奴全部5万とかなんだけど、感覚狂ってんのかな?
「いややっぱり敷居高い感じするわここ。小鳥遊はなんか慣れてる感あるよな。よく買い物にくるん?」
「うーん服とかはここで買う時が多いかな。近いし手っ取り早いし。」
おおまじか。じゃあ今こいつの全身コーデは俺の家賃の何倍だろうか。
「ふーん......、バイトとかしてるの?」
「塾の講師とかを月に何回かって感じかな?」
バイトはしてんだ。てか塾の講師?俺の大学のネームバリューでよく取ってくれたな、いや関係ないか?小鳥遊賢そうだもんな。
でもそんな給料でここで買い物なんて出来るはずがない。やっぱ小鳥遊家は金持ちか。娘にここまで金をかけるとはいい親だな。
「あ、久我くん一つだけ買い物していい?」
急に立ち止まる小鳥遊。別に気にせずに買ってくれていいんだけどな。いいよと返事。
「ありがとう!久我くんに選んでほしかったのー!」
腕を引かれ目的の店に連れてかれた。
甘い雰囲気漂うピンク色の内装。男子なら目に入れば誰もが立ち止まるか横目でガン見してしまう店。憧れの花園。そう、ランジェリーショップだ。
「おま!こういうとこ男入ったらいかんでしょ!」
慌てて外に出る。入って吟味したいとは昔から思ってたけどいざ入るとなるとやっぱりダメじゃん?基本チキンだし、俺。
「え!待ってよ!大丈夫だよ?結構彼氏に下着選んでもらうとか少なくないよ?」
「おまえ素人童貞なめんなよ?恥ずかしいんだよ!たとえ大丈夫だとしても恥ずかしいの!」
「え、今なんて?」
ずいっと顔を近づけられる。
「だから恥ずかしいって.....。」
「その前!」
怖い怖い。圧が凄いって。
「......素人童貞?」
「それ!ほんとなの?素人童貞なの?」
問い詰めんなよ。デリカシーなさ子ちゃんか?
「やめろって、それも恥ずかしいんだから。マジだから.....。てかこんな所でするほどの話じゃないだろ。」
童貞ならまだしも素人童貞とか1番恥ずかしい。というか情けないレベルじゃない?.....自分でゆってて泣きたくなってきた。小鳥遊はなんかニヤニヤしてるしさ。
「そうなんだ.....、えへへ.....。じゃあなおさら選んでもらいたいよ!久我くんの素人初体験。久我くんが選んだ下着で挑みたいから!」
「お.....。それは中々いいな.....。下着とか選んだ事ないしこれも経験かな?.....よし!恥忍ぶわ!」
自分が選んだ下着に包まれた女を抱く。え!これいい!これだけで3回は抜ける!いや3回は無理か?1回くらいだな。とにかく滾るシチュエーションだな!
「やった!久我くんの趣味もしれて一石二鳥!性癖まではやっぱりわかんないもんね。」
「いやわからないでいいから。ちょっと真剣に選ぶし隣で見ててくれ。離れちゃダメだぞ?離れた瞬間変質者だからな?俺の社会的命をお前は今握ってるからな?重み感じろよ?」
「うんわかった!なんでも着るから好きに選んでね?」
下着を手に取りそれを着る姿を想像しながら前かがみで下着を選んでる男の姿がそこにはあった。あれ?どう転んでも変質者じゃね?




