その24
朝ごはんを平らげ、出る準備をとりあえず済ませて今日何をするか話し合う。話し合うってゆっても小鳥遊が案出して俺がそれを採用不採用かゆうだけだけど。
「冬の海なんてどーかな?ロマンチックじゃない?」
「寒い遠い行かない。却下。」
なんで年末に海なんだよ。パリピか?パリピでも行かんぞ?じゃあバカなのかな?
「でもお金かけずにできる事ってあんまり思いつかないね.....。でもこうやって2人で考えるのすっごい楽しい!」
「そうですか。別に今日はこれで解散くらいでもいいけどな俺は。」
「ダメだよ!せっかく会えたのにもう解散なんて寂しくて妊娠しちゃう.....。責任取ってくれるよね?」
妊娠しないし責任も取らないから!!と心の中で突っ込んでタバコをふかす。本当にやる事ないな。さすが資本主義、何するにも金がいる。この辺で済ましたい所だけどパチ屋くらいしかないし。遠くに行こうにも車もない、電車賃も勿体ない。詰んだか?詰んだよな?
「あ!そうだ!」
ポンと手を叩く小鳥遊。なんだ?解散か?口座番号教える準備をしよう。
「私の家の近くに行かない?そこなら結構遊ぶところとかあるし!ウィンドウショッピングとか良くないかな?買わなければお金かからない訳だし!」
「むぅ.....。結構いい案だけど俺電車賃払いたくないぞ。」
「大丈夫!カードのお金が余ってるからそれ使って!ここから駅まで少しあるけどタクシー代私が持つよ!」
「おし!帰りも宜しく!そうと決まれば行くか!」
交通費無料で帰りの心配もいらない。なんてブルジョア対応!すぐさまタクシーを呼びつけて乗り込む。
駅につき電車に乗りながら小鳥遊の住む近辺へと向かう。その間終始小鳥遊はニコニコ笑顔だった。何がそんなに楽しいのか。
五つほど駅を進んで降りる。へぇ案外遠くないな.....って。
「小鳥遊。お前この辺に住んでんのか?」
「そうだよ?ここから少し歩いた所に住んでるの。」
「まじか!お前って結構いいとこだったんだな.....。」
驚いたのも無理はない。ここの立地は物凄く高いのだ。マンションの1室借りるのだって俺の住む所とは額が違う。
「そうでもないよー。普通だよ!普通!」
「家賃とかすげー高いだろ?どうしてんだ?」
「親が払ってくれてるよー。なんか大学に近いからここにしろーって親が勝手に決めちゃってさ。」
あははと笑う。大学から近いって5駅も離れてるのを近いって言うか?それか小鳥遊が住むに値する部屋が俺の大学近辺でここしかなかったか.....。金持ちすげーな。
「そっか。俺は家賃とか自分で賄ってるから羨ましいよ。僻むつもりはないけどさ。やっぱり金はあった方がいいな。」
「そうかもしれないね。でもお金が1番大切って訳じゃないからさ。私とか久我くんが1番大事だし!」
「.....せやね。で、ウィンドウショッピングだっけか?この辺って結構値が張る店しかないよな。俺にとって無意味なんだけど。」
家賃が高いならそこに住む人間の質も高い。この辺はそういった層に合わせて作られた店が多い。俺みたいな貧乏人には場違いか。
「そんな事ないよ!知っとくだけでもいいと思うし私は一緒に歩く事が目的みたいな所もあるしさ、いこ?」
「.....まぁ付き合うわ。」
小鳥遊に手を引かれ金持ちの巣窟へと入っていく。.....服とか大丈夫だよね?貧乏人ってバレないよね?




