その10
途中で語り部が小鳥遊に代わりますのでご理解お願いします。
秋と小鳥遊とのくそつまらん飲み会から一か月ほどたったか。
あれから小鳥遊からの連絡はなくあまりいってなかったけど大学でも会わなかった。そもそも小鳥遊が何学部かも知らないけど。
秋ともあれから特別な事は無くて普段通り会話したり飲みに行ったりだった。
今日もいつも通り寝坊をかましてパチスロにかまけていると電話が鳴る。小鳥遊からだった。
「もしもし?久我君?今大丈夫かな?」
「無理!パチスロ打ってるからメールでお願いします!」
電話を切る。パチスロ中に電話してくるとかご法度。一万歩譲ってメールで出直してこい。
すぐに携帯が鳴る。小鳥遊からメールのようだ。
要件は至ってシンプルで明日のデートのお誘いだった。
1ヶ月も音沙汰無しだったのでもう自然消滅したと思っていたけどどうやらまだ付き合ってるみたいだった。別に俺から連絡しようとは思わなかったけどこいつ1ヶ月の間何してたんだろうか。まぁ別にどうでもいいし関係ないか。
デートの誘いは受けることにする。家の冷蔵庫も財布も空になってきたので施しを受けさせてもらう。そのためならデートくらい屁でもない。体を売るってこういう事なんだ.....。
わかったとだけメールを送信するとすぐ返事が返ってくる。明日の昼に駅前ですごく楽しみだと、少しだけ胸が痛むのはタバコの吸いすぎかな?そう思おう。
しかし少し前から小鳥遊ってどっかで会った気がしてならない。初対面だと思っていたら実は幼馴染の許嫁だったかな?許嫁はおろか幼馴染もいませんでした。
そして俺は今日も財布を貧しくさせて家に戻った。
「やった!嫌われたと思ったけど勘違いだったみたい!」
トイレの中でガッツポーズをする私。今久我君からデートのお誘いの返事が来た所。
この前の飲み会で嫌われたと思ったけどやっぱり久我君は優しい。1ヶ月も日を置いてメールを送ったのも良かったのかもしれないな。
でもまだ前の彼女の事を忘れられてない事がすごく悔しい。あんな馬糞のどこがいいのかしら?きっと学生時代の記憶だから美化されてるに違いないわ。すぐに私という存在で塗りつぶして久我君を幸せにしてあげたい。
久我君の事は高校生の時からの知り合いだけど久我君は覚えてないみたい。それもそうね、外見だけじゃなく苗字だって変わったし。でもそれでもいいの。あの時の地味臭いなんの魅力もない私なんかより久我君のために変わった今の私を覚えてほしいもの。
前みたいなヘマはしないわ。もっと私の思い出でいっぱいにしてから久我君の中からあの馬糞を追い出して見せる。それが私の最終目標。大学に入って2年弱ストーキング頑張って来たんだもの。追い出すくらいなんて事無いわ。
それにしても明日のデート楽しみだな。ちゃんとしたデートはこれが初めてだから気合いれて行かなきゃ。いつ久我君が発情してもいいように周辺のホテルの位置をしっかりと把握しといて……あ、でもお外でしたいって言うかもしれないから避妊具だけはしっかりと持っていこう。もちろん穴あきの。
久我君結構節操がないタイプだと思ったけどそうでもないのかな?大事にしてくれてるのかしら?久我君からしたら久しぶりの彼女だから。頑張って恋のリハビリをしてるのかもしれないし。
もしそうなら頑張って手伝わなきゃ。久我君がいつまでもあの馬糞に縛られてる必要なんてないもの。久我君が変わろうとしてる事が私は何よりうれしいの。
下着も服も新しく買い揃えて準備万端でデートに挑もう。頑張れ小鳥遊ここが正念場よ。
トイレの中で気合を入れてから次の講義のためにスキップで教室に戻っていく。




