プロローグ
高校三年の冬。彼女に振られました。
今となって考えればそこまで良いとは思えない女子だったのかもしれないが、一度しかない高校生活でできた彼女と結婚という淡い幻想に囚われ、彼女の気まぐれな優しさやチープなプレゼントに心弾ませ、彼女のその行動を俺は傲慢にも愛と名付けて扱ってしまった。
そんな鼻で笑えるような愛に俺は必死に応えようと頑張った。メールのおはようから始まり学校での会話、帰り道は寄り道をしても必ず彼女の家まで送り、その後も少しメールをしてからおやすみと。
こんなお金のかからない誰でもできる行為をする自分をいい彼氏だと勘違いをして続ける事半年、彼女から別れを切り出された。
振られるなんて微塵も思っていない俺はショックが強すぎてその時の事をあまり覚えてはいない。だが彼女の別れの言葉だけが今も頭に焼き付いている。
「私の事全然好きじゃないよね、ごめんね。」
好きじゃないなんてありえない、むしろ結婚したい。と弁明するも彼女の心には響かずそのまま別れる形となった。
何をどうすれば良かったのか、何がどういけなかったのか、考えても考えても答えは出ない。
多分、答えなんてない。こんな事を反省するつもりも毛頭ない。反省しても彼女は帰ってこないのだから。
それからの俺は教科書通りに堕落していった。
彼女と一緒に目指していた大学を辞めてテストさえ受ければ入れるような大学を志望校にして勉強もせず学校もサボり夜の街を駆けていった。
そんな所で得た知識や知り合いは落ちぶれた自分をあまりにも優しく肯定し包み込み、楽しませてくれた。
世の中にはこんなに良い場所があると感じた俺は、どっぷりその世界に浸かってしまった。
そんなこんなで現在。高校を卒業して三流大学に入ってから二年目の秋、自室にて。
「あぁ、学校行きたくねぇけど金ないしパチスロもいけねぇ……辛い……。」
完全なクズになっちゃった! てへ☆




