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「え?」
「証拠が出てこないのよ。犯人と渡井帝との接点が。
相当長い糸を張り巡らしたのね、根気欲捜したけれど切れちゃったの」
「途中までは分かっているに聞こえますけど」
「うん、裏の紹介サイトからだからブローカーを転々とね。
でもいろいろと入り組んでてね・・・」
裏・・・そうとうあっちは腐っているみたいね。
知っていて黙認するような範囲なのに。
「じゃあ・・・犯人たちは誘拐、監禁だけですか」
「まぁね」
ありえないというか、最悪というか。
見つかりさいすればあいつを駆除できるのに。
「で、彼は誰?」
「は?」
ふふふふっと気持ち悪い声出しながら笑ってるのが聞こえる。
「城岡正志君。
うちのもうひとつの学校の子よね。
確か、同じクラスで野球部の部長さんだったかしら?」
「なんで」
ジャーンっと見せたのはなぜかケータイ。って私の!!
表示された履歴にはずらりと同じが名前並んである。
しかも全部正志の名前。
これだけ見るとストーカーみたいよね。
「青春ね」
「青春じゃありません、返してください」
「ああ、もう若返りたい!!」
「若返ってどうしたいんですか!!
さっさと返せ」
「え~酷い」
「たっく、メール返さないと」
「そうそう、行方不明の理由もいわないと」
「・・・は?」
その言葉を聞いて一時停止をした。
ゆ、行方不明?
体調不良という連絡をするという手はずでは?
「見ていた人が偶然いてねぇ、しょうがないから流しちゃった」
えへっとウィンクする確か40代のオバサン。
流すなって前々から言ったのに・・・・
「このまま登校拒否してやる!!!!」
後日・・・・
「あの野郎・・・」
「遥さん、遥さん。何怒ってるの?
真面目にみんな怖がってるから。
久しぶりに帰ってきたからって一年生走らすのやめてくれる?
無限とかもう数字じゃない言葉を使うのもちょっと・・・・」
「あ゛?」
「ごめん、なんでもないです」
「「「部長!!」」」
「行方不明で帰ってきたと思ったら意外に元気だったね」
「そんなこと言えるの華音先輩だけですよ」