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氷姫  作者: 秋元愛羅
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「おい、飯だぞ」


ドンッと床に置かれたサンドイッチ。


出来れば汚いから机の上においてくれと願いたいがこの状況で何も言えない。


バタンと閉められるとさっと隠していたものを取り出す。


そしてノートに書き残す。


6回目の食事と。




捕らわれたのは正志と別れてからすぐだった。


どんな職種の人間を雇ったのかは知らないがかなりの力を首にかけられてその後の記憶がない。


気づいたらここにいたのだ。


間抜けでよかったと安堵したほうがいいのかそれとも本人たちは気にしていなかったのか、外との連絡手段は絶たれたが自我を保つ方法だけは確保されていた。


正しければ今日で木曜の昼。


マリちゃんたちが全力で探しているといっても表立って身動きできないはず。


せめて土曜日当たりか・・・・


何回こんなことしなければならないんだろう・・・


気が遠くなりそうだわ。


でもここで自分が壊れたらこの先ヤマトウも下手したら日本経済にまで大きな打撃を与えるかもしれない。


びりびりに破ってしまおうかしら、この相手の名がない婚姻届。


多分これを父に見せて許可を取るつもりだ。


あの人は私に負い目を感じながら生きていると言っても過言ではない。


父親としての役割よりも社長としての役割の方をいつも優先しているから。


だからたとえ腐った相手でも私がそうしたいと思っているなら・・・


そう考えてサインをするかもしれない。


結局私が負けたら悪循環になる。


どんなことがあってもここから脱出する。



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