1/4
誰がために鐘は鳴る
これも一つの自然の摂理なのかもしれない
人は悲しむからこそ人であり続けるのだ
人は喜ぶからこそ人であり続けるのだ
重要なのは忘れないことだ
色あせてしまわないことだ
過ぎた時間は元には戻らない
こぼした水は椀には戻らない
君は十分嘆き悲しんだのだ
もうこれ以上水を落とすのはやめにしよう
こぼした涙も目には帰ってこないのだから
ある人が言っていた
絶望の隣にはいつも
希望がちょこんと座っているものなのだと
希望は恥ずかしがり屋だから
いつも絶望の影に隠れている
だけど希望はいつもそこにいるのだ
いなくなることなど
決してないのだ
まだ先は見えないだろう
だけど希望はすでに君の手を握っている
君にはもうその温もりに気づいているのだろう?
前へ進むのだ
もうすぐ夜は明けるだろう
今はただ
前へと進み続けるのだ
「誰がために鐘は鳴る」
前を見ろ
後ろを決して忘れるな
鐘の音は君の上にも鳴り響いている
3,11の地震の後に書いた詩です。震度7はハンパじゃなかったです。