カエデの本
昔々。
この世界では、沢山の争いが各地で繰り広げられていた。
土地を求めて。また、有利になるために。
それが、何百年と続いた、ある日。
兵器の力により、今までなかった、"魔物"が住む場所と、繋がってしまった。
数多の人間が、兵器を使い、その魔物を倒した。
しかし、魔物は増える一方。
人は外に出られず、満足な食料もなく、技術すら、外には出られない状況が続いていた。
それから20年が経ち。
ようやく、人間達は、自分達が何を犯してきたのか、自国の状況を、全て理解した。
自らが愚かな存在だと理解した人間達は、揃って、神に頼み込んだ。
「どうか、この状況を治してください。愚かな自分を許してください」と。
神々は、その広い心で、生きてきた人間達を許した。そして、全ての国の言葉を統一し、国の状況を変え、魔法と魔力を与え、新たな学園を作り、与えてくださった。
また、神々は、増え続ける魔物に対処するために、"能力者"を世界に生み出した。
その"能力者"は、不思議な力で魔物達を倒し、魔法を使える者はそれを使い、生活は少しずつ豊かになって行った。
沢山の恵みを与えた神々に、人間は感謝し、毎年、祈りを捧げ、神々へ贈り物をすることにした。
それから、時が過ぎて。
世界は魔物に対処できるようになり、"冒険者"と呼ばれる職業も生まれ、生活を安定させる事ができていた。
それを見た神々は、「助けることはもうない」と理解し、とある空間を作った。
それは、数多の色の花が咲く花畑に、心地の良い音のする滝と泉のある空間。
泉の中に作られた住処で、神々は過ごすようになっていった。
ある日のこと。
不思議な力で守られたその空間が、揺れた。
神々が見に行くと、そこには、3人の子供がいた。
人間は入れないはずのその空間に入ってきた人間を、神々は歓迎した。
そして、1つの遊びを思いついた。
この人間達を、「自らを守護してくれる騎士にしよう」、と。
神々に対抗するものなどいない。
それはただの遊びに過ぎない。
そして、子供達も知らない。
何年と時が経って。
その空間は、神々の騎士となった王族の姫により、『神々の遊ぶ庭』と名付けられた。
それから人間達がどうなったかは、わからない。
そして。王族貴族で、その"庭"に行けた者は、1人とていない。




