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教えてくれないかい?

作者: 音藤かめ

狭い部屋

四方の壁一面に

いくつもの檻が並べられている


そこに僕達は一人ずつ入って

大きく口を開けている


皆同じように、ただ口を開けて待っている

動くことも叫ぶこともせず

これ以上動けないんだ


何を待っている?

それすら忘れてしまっている


どのくらい前から待っているのか

何分前?何時間前?何日前?何年前?

それも忘れてしまった


さっき狭い部屋と言ったね

狭い部屋にいくつ檻があるだろう

十?百?万?

そう、狭い部屋なんだ


たまに巨大な顔が現れる

ギロリと僕達を見回す

ある一人の前で視線が止まり、暫く睨む


気付いた時には

睨まれた人がいなくなっている


いなくなった人は何処へ行ったのか


みんな何を考えているのだろう

それとも何も考えてないのか

僕も何も考えてないように見えているのか


いつまでこうやって口を開けていればいいのか

いつまで動けないのか

動かないのか


動くこともできないのなら

考えても仕方がないのか


はたしてこの狭い部屋から出られるのか


僕は何で口を開けている?

何を待っている?


きみ、知ってたら教えてくれないかい?

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