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【完結】リンガーベル!~転生したら何でも食べて混ぜ合わせちゃう魔獣でした。トラブル?強敵?がぶがぶペロっと平らげてやんよ!~  作者: 北乃ゆうひ


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27.手当たり次第のランダマイザー


 とはいえ、何から食べればいいのやら……。

 色んなアイテムを前にして少し思案していると、カルミッチェさんが提案してくれた。


「んー……ベルちゃん、一通り食べてみる?」


 それに私はうなずくと、コリンさんが色々と用意して、カウンターにおいてくれる。

 私はそれをみて両手を合わせると、軽く頭を下げた。


「がぶがぶが」


 いただきます。


 そして、カウンターの上に乗ったモノを片っ端から口へ放り込みながら鑑定していく。



 まずは、なんかモノクルっぽいの。

 喉越しつるんとしてる。


【スペクタクルズ】

 鑑定能力を有する不思議なレンズ。

 鑑定したい対象にぶつけると、鑑定結果が一定時間脳裏に浮かぶ。

 アイテムだけでなく人や魔獣などの生き物にも有効。

 一度使うとなくなる。

 鑑定Lv3相当の効果を持つ。



 ぶつけるの? モノクルの形なのに、ぶつけて使うの? のぞき込むんでなく? なにそれツッコミどころしかねーぞ!?

 ……いやまぁでも性能を考えると、探索者(シーカー)たちにとってはなくてはならない感じなんだろう。

 未知なるモノを調べる為の道具ってめっちゃ大事だと思うし。

 むしろ、鑑定を持たずこれも使いこなせない奴が、ダンジョンや秘境の探索とかして生き残れるとは思えない。



 次に薬品系二つ。

 瓶ごと飲み込んだので、味とか喉越しとかよく分からん。

 瓶の喉越しはなんか瓶の喉越しって感じ。


【ベリーポーション】

 ヒールベリーが原料の黄色いポーション。

 程良く熟したヒールベリーを使用することで甘酸っぱい味。

 傷の回復(中)+体力の回復(中)の効果を持つ。

 調合《ヒールベリー+ルオナ草+綺麗な水+下級調合液》

 


【キュアポーション】

 キュアベリーが原料の赤いポーション。

 レサヤイ草によって辛みが押さえられて、飲みやすい。

 肉体異常回復(中)の効果を持つ。

 調合《キュアベリー+レサヤイ草+蒸留水+下級調合液》



 飲み込むと同時に、ふと脳裏にメッセージが過ぎる。


《レシピ解析可能アイテムを食べたことにより、以下のアイテムの通常合成レシピが判明しました》


 【ヒールポーション】

 【キュアポーション】


 お。そういうこともあるのね。

 でも、今はそこまで重要じゃないから、次行こう次。



 今度はなんかロープの束。

 麺をすする感じでズルズルごっくん。


【アリアドネロープ】

 ダンジョンから脱出できる不思議なロープ。

 これで円を作り中に入ることでダンジョンの入り口に転移できる。

 一本で最大四人まで転移可能。

 一度使うとなくなる。



 これも探索者たちにとっては大事なアイテムみたいだねぇ。

 緊急時の脱出用つぃて、重要アイテムすぎるだろ。

 正直、生きて帰ってくるのに必要だから下手なレアアイテムよりも重要な気がするよ。

 まぁでも、今の私には必要ないな。

 呪い関係にどうこうするようなモンでもなさそうだし。




 今度は木の実っぽいやつ。

 まずは黄色いブルーベリーみたいなやつ。

 雰囲気美味しそうだし、味が感じられるなら、感じたいなー……っと。


 お? 甘酸っぱくて美味しいぞ……ッ!?

 ちゃんと味覚あるじゃん、私ッ!


 もしかして、味わいたいと思って口にすれば味わえるってことかな?



【ヒールベリー】

 食べると傷と体力が癒える不思議な黄色いベリー。

 ほどよく熟したモノは甘酸っぱくて美味しい。

 熟しすぎると苦みが増えていくので注意。

 苦いほど効能が良いが、完熟を越えると効力が下がっていく。

 傷の回復(小)+体力の回復(小)の効果を持つ。



 こっちのブドウっぽい赤い木の実はどうだ?

 おお? ピリっと刺激的! じんわり痺れる辛さは山椒っぽいかもね。


【キュアベリー】

 食べると肉体異常が解消できる不思議な赤いベリー。

 ほどよく熟した爽やかな香りと、舌を刺すような痺れる辛さの奥に、奥深い甘みを持つ。

 熟すにつれ香りと甘みが薄れ、辛みが強くなる。

 辛いほど効能が良いが、完熟を越えると効能が下がっていく。

 状態異常回復(小)。



 今度はイボイボしたリンゴっぽい紫の木の実いってみようか!

 柑橘っぽい香りが美味しそう――って、おおう? 目が覚めるような苦み! でも後ギレはよし! ビールの苦みに似てるかな。あれだ。ホップの苦み的な?


【アウェイクベリー】

 食べると精神異常が解消できる不思議な紫色のベリー。

 程良く熟したモノは柑橘っぽい爽やかな香りと、強い苦みを持つ。

 熟すにつれ香りと酸味が強くなり、苦みが薄れていく。

 酸味が強いほど効能が良いが、完熟を越えると効能が下がっていく。

 精神異常回復(小)。



 うむ。ベリー系楽しかった。

 本来の目的を忘れてじっくり味わおうとしちゃったくらいだぜ。

 これらはこれらで回復系の効能を持ってるから、組み合わせ次第だと、呪いを解くのに使える可能性はなきにしもあらず、かな?



 次、なんかすっごい神聖そうな雰囲気の瓶に入ったやつ。


【聖水】

 清められ聖なる力を宿し生成された水。飲んだり振りかけたりすることで生物にかかった呪魂異常を解消できる。

 呪魂異常回復(中)。

 調合《きよめの水+聖なる灰+中級調合液》



 鑑定結果みると、これが解呪の本命かな?

 この聖水にレシピ解析が発生して、合成用のレシピもゲット。



 あと、これの材料になってるやつも食べとこう。


【きよめの水】

 邪気なき清らかな土地の湧き水。

 聖水の材料。邪気を持たぬ清らかな水。生物の呪いを解消できることもある。お清めの儀式に使われる。ふつうに飲んでも美味しい。

 呪魂異常解消(微)の効果を持つ。


【聖なる灰】

 邪気なき清らかな土地で成長した聖木を聖なる炎で燃やして作る灰。生物以外の呪いを解消できることもある。お清めの儀式に使われる。

 呪魂異常解消(微)の効果を持つ。



 灰の方は合成用のレシピもゲット。

 とりあえず目に付いたモノを食べまくると、レシピ増えそうだよね。



 これ以外の食べたモノはダイジェストで。

 有用そうなのは無さそうだし、知っているモノも混じってるし。



【干し肉】

 保存食。堅い。しょっぱい。のどが渇く。不味くはない。


【ルオナ草】

【ジメリナ草】

 これらはすでに知っているので省略。



【ネムネムの枝】

 ネムネムと呼ばれる木の枝。樹液や花粉同様に枝もまた睡眠薬の材料となる。丈夫な為、簡易木材として使われることもある。


【モクモクモの糸】

 モクモクモという蜘蛛の糸。火を付けると大量の煙を出す為、狼煙を起こすのに使われる。


(から)魔玉(まぎょく)

 ブレスの効果を一つだけ込めておける道具。込められた力は割ったりヒビを入れたりすることで使用可能。


【氷撃の玉】

 魔玉に氷のブレスを込めたもの。対象に叩きつけて割ると氷のルーマが炸裂する。


【活水の玉】

 魔玉に水のブレスを込めたもの。ヒビを入れることで、そこから水が湧き出す。飲料可。


【闇霧の玉】

 魔玉に闇のブレスを込めたもの。割ることで黒い霧を作り出す。無害な霧だが視界を遮る効果が高い。



 ――以上。

 お店で取り扱っている商品を一通り口にした。

 魔玉シリーズは、戦闘中に使うマジックアイテム系だね。


 ネムネムの枝やモクモクモの糸は面白そうな素材だけど、今回は関係なさそうかな。


 それにしても、ベース商会が取り扱ってるアイテムたちって、ゲームの序盤~中盤のお店って感じ。

 お金がないなら、ベリー系で。お金に余裕ができたら、もうちょっと性能の良いポーションを買おう的な。


 そういうところに思いを馳せるとちょっとワクワクしてくるんだけど、今はそれどころじゃないので、妄想は保留。


「今食べたモノの中だと、ストレートな解呪系の聖水とかが本命だとは思うんだけどねぇ」

「でも、ベッドに振りかけても効果はなかったのよねぇ……」


 マリーさんとコリンさんのやりとりに耳を傾けながら、私は腕を組む。

 聖水でベッドの呪いが解けなかったのは、ベッドの呪いが強すぎて、聖水の解呪効果では足りてないからだ。


 ただ、振りかけたりする通常の方法で解けないのであって、合成してしまった場合どうなるかは分からない。


 シンプルに聖水を合成するべきか……。

 いっそ、きよめの水と聖なる灰も使ってしまった方がいいんだろうか。

 あ、でも今の私だとフリー合成に使える素材って二つまでか。


 ……うん。よし。決めた。


「がっぶぶ~!」


 いっくよ~!


 脳内で合成メニュー呼び出し!

 フリー合成!

 ベッド! 聖水! 合成スタート!!


 おっほ~~~~~!!

 お腹の中がぐるぐるしてきたぞ~~~~~~!!!!


 身体が膨れる! 膨れる! ちょーエキサイティ……んぐ……?

 あれ、身体は膨れるのにテンション上がらない……?


 おえ……。

 なんかお腹の中から……。

 いや、胃からせり上がってくるかのような……。


 あ、これやばい。

 でる。でちゃう。


「ベル? どうしたの? 苦しそうだよ? だいじょうぶ?」


 ちょっとフィズちゃんどいて!

 そこ危ないよ!


 パタパタと私が慌てて手を振ると、その意味にカルミッチェさんが気づいてくれたのか、フィズちゃんを抱き上げてスペースを作ってくれた。


 さんきゅー、みっち!!


 あ。もうがまんできない。


 げっぽん! 口からベッドが飛び出してくる。

 けぽぽん! 聖水も続けて飛び出してきてしまった。


「がぶぇぇぇ……」


 苦しいというか気持ち悪い……。

 合成に選択したモノを全部まとめてゲロりんしてしまったぜ……。

 ついでに、なんか体力も結構奪われた感がある……。


「これは合成失敗ってコトでいいんかね?」

「明らかにそうよねぇ……」


 マリーさん、コリンさん冷静ですね……。


「練金や調合とかと違って、混ぜ合わせるコトが不可能なモノに関してはこうやって出てきちゃうのね。

 そういう意味だと素材が無駄にならなくて、羨ましいわ」

「その手の手法だとガラクタや廃棄物になっちまうんだっけ?」

「そうなのよ。そういう意味でもベルちゃんの能力はすごいわ」


 カルミッチェさんはカルミッチェさんで何を言ってるの?

 いやまぁ確かにそう言われるとそうかもしれないけど。


「ベル大丈夫……?」

「がぶぅ」


 平気平気。フィズちゃん。心配してくれてありがとうね。

 っていうか、心配してくれてるのベルちゃんだけだね。本当にありがとう。癒された。


 私はフィズちゃんの頭を撫でてから、聖水を食べ直す。


「…………」


 そして、ベッドを見つめる私。


「ベルちゃん、食べないの?」

「…………」


 いやー……またこれ食べないとダメかぁ……。


「もしかして、呪われたベッドは不味いのかい?」

「がぶっ」


 ソレっとマリーさんに指を差すと、みんな何とも言えない顔で苦笑する。


 とはいえ、食べないことには話が進まないので食べ直す。


「……がぶぃ……」


 ……まずぃ……。


 ところで思ったんだけど、これって合成不可能なレシピを試すたびに、ベッドを食べ直さないといけないの?


 ほどほどにいって拷問かな??


 呪った犯人見つけたら、ぜってー殴ってやる。

 それは八つ当たりだって? いいんだよ。正しい八つ当たりなんだからッ!




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― 新着の感想 ―
ダンジョンマスターのほうを先に読んでたから慣れちゃったけど確かにモノクルレンズを投げつけるのおかしいわなw
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