ウサギのおばさんとモグラさん
せっかく仲良くなったコマドリさんや、ヘビ君、クマ君や、アライグマ君ともう遊ぶことができなくなります。
キツネ君やリス君が困っていると、コマドリさんが、
「ねえ、フクロウのお爺さんに相談してみるのはどう?」
フクロウのお爺さんは東の森の東の端にあるヤナギ沼の近くに住んでいて、色々な事を知っていて森の賢者と呼ばれているそうです。
他に当てもないため、さっそくみんなでフクロウのお爺さんの家に向かうことにしました。
6匹は広場を抜け森の1本道を東に向かいました。
暫く進むとウサギのおばさんがいました。
「どこへ向かうんだい?」
「フクロウのお爺さんの所に行こうと思ってます。」とキツネ君がいうと
「そうかい。でも、少し上を見てみなさい。」
言われた通り6匹は上を見上げるとトンビさんがキツネ君達を見張っていました。
「君たちが帰るかどうか見張っているのさ。」
キツネ君達はどうしようか考えていると、
「とりあえず家に来ないかい。」
とウサギのおばさんの提案に従いウサギのおばさんの家にお邪魔しました。
クマ君はウサギのおばさんの家には入れなかったのでウサギのおばさんが出してくれた蜂蜜を食べながら待つことになりました。
ウサギのおばさんの家にはもう1匹先客がいました。
それはモグラさんでした。
「待っていたよ。やはり森の賢者に意見を求めるようだな。」とモグラさん。
「はい。そのつもりです。僕達みんなで仲良く遊ぶ為にはどうすればよいかそれを見つけたいんです。」とキツネ君が答えました。
「でも、ここから東の動物達に妨害されないようにいくには、モグラさんに穴を掘ってもらってそこの穴を進むのが一番安全だよ。」
とウサギのおばさんが言いました。
「ただしモグラさんの穴は大きくは掘れないからいけるのはリス君とコマドリさんくらいだろうね。」
キツネ君はウサギのおばさんとモグラさんに
「一つ教えて下さい。どうしてあなた達は僕達西の動物を助けてくれんですか?」
と聞くと、
モグラさんが
「私達も西も東もなく逆さ虹の森の動物として仲良くしたいんだよ。」
「嫌いあっていてもいいことはないからね。あんた達のように仲良くしたいのさ。」とウサギのおばさん。
「わかりました。ありがとうございます。リス君、コマドリさんよろしくね。」
キツネ君はリス君とコマドリさんの方を見ると、
「任せてよ。」
「みんなの為に頑張ってくるわ」と言ってくれました。
「では、いこう。」とモグラさんがウサギのおばさんの家の入口近くに横穴を掘りそのあとをリス君とコマドリさんがついて出て行きました。
キツネ君達はリス君達の無事を祈りウサギのおばさんの家で待つのでした。
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