ヘビ君
暫く進むとたくさんの木の実がなっている場所にでました。
そこでは、1匹のヘビ君がおいしそうに木の実を食べています。
キツネ君達が近づくと、ヘビ君はそれに気づきいいました。
「お前達にはやらないからな。」
リス君が「こんなに一匹では食べられるわけないじゃん。少し分けてよ。」
と言うと、
「余裕で食べられるよ。」
そう言ってさらに勢いよく食べ始めました。
しかし、リス君の言った通り、すぐに
「もう、食べられないわよね。じゃあ、私達に少し分けてもらえるかしら。」
とコマドリさんが言うと、ヘビ君は
「確かに今はもう食べられないけど、明日食べるからあげられないね。」
「でも同じものばかり食べてて飽きない。」
「確かに少し飽きてきたかも。」
「今度、ここにはない木の実を持ってきてあげるからここの木の実を少し分けてくれない。」
「ここにない木の実なんて東の森にはないんだよ。だからダメだね。」
キツネ君はコマドリさんの方に顔を向けると、コマドリさんは仕方ないわねという顔をしました。
そこでキツネ君は、
「僕達は西の森から来たんだよ。だからここにはない木の実もたくさん知ってるし、持ってくることができるよ。」
「西の森からきたのか。なら僕の知らないおいしい木の実をたくさん知ってるのか。」
「知ってるよ。この辺にはキイチゴや、ブドウのような甘いものがないからそれを持ってくるよ。」
「それなら、ここにあるのを少しわけてあげるよ。」
そう言って栗やクルミなどをキツネ君達に分けてくれました。
そしてみんなで仲良く木の実を食べました。
食べ終わったころにヘビ君が
「でも、君たち本当に西の森から来たの。」
「そうだよ。僕とリス君は西の森から来たんだ。」
「西の森には確かにここにはない木の実がたくさんあると聞くけど、西の森の動物は意地汚いから僕達東の森の動物がどんなにおなかをすかせても食べ物を分けてくれないってきいたよ。」
リス君が「僕達そこまで意地汚くないよ。それに食べないと腐って食べられなくなるよ。」
「じゃあ、ちゃんと木の実をもっつて来るまで、ついていってもいいかい?」
キツネ君が「もちろんいいよ。一緒に行こう。」
ヘビ君も加え4匹でさらに森を進んでいきます。
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