第十四話
しかも、その場所に頭から突っ込んで大盾に頭を打ち付けている。
その姿は、痛々しい状態なのだが、なんとも笑えてくる姿だった。
だがここで、笑ったら失礼だろうと思いリステーの姿を良く観察して。
『くっく・・!しかし、打ち付けたのが分かるくらいに、大きいたんこぶができてる?この世界ではこんな事があるのか』
ユウマが笑いを必死に堪え感心しながら。
『しっかし、ギャグマンガとかにでてくる様なデッカイたんこぶだなー』
その大きなたんこぶを、倒れているリステーのそばで中腰の姿勢で見て突いていると。
後ろの方で「クスクス」と声を殺して笑っているのが複数聞こえてきたので、そーと振り返って見ると領主のロベルトも口を押さえ笑いを堪えていた。
この光景を見てユウマは、「はぁ」とため息を吐き。
リステーに【真理眼】スキルを使用して。
現在のリステー状態を確認してみた。
すると体中にある火傷は、中度の火傷と頭の方は、強打と脳の損傷と表記している。
そして脳を損傷しているので、記憶障害の可能性ありと追加表記していた。
なのでユウマは、少し青ざめてロベルト達に現在の彼の状況を説明した。
「ロベルトさん、彼のゲガの状態があんまり良くないです。特に頭の方が大変な事になってます」
「どう言う事だね。ユウマ君?」
「頭を打った事により、脳障害いえ記憶障害の危険があります。ちょっと打ち所が悪かったみたいです」
そう説明してユウマは、『これってよく考えたら俺のせいじゃ』と考えていた。
それからリステーの怪我の状態を聞いたロベルトは、先程まで笑いを堪えていた姿から一変して。
周りにいた使用人みんなに向けて声をあげた。
「皆の者、急いでリステーを医務室へ、そして治療師を直ぐに呼び寄せよ」
ロベルトは、近くにいた使用人に急いで指示をだし。
するとその声を聞いた使用人達は、慌ただしく動き出した。
それから使用人達はリステーを訓練場の医務室へ運び込んで行った。
そして医務室に運び込むと同時くらいに、治療師が慌てて訓練場の医務室に、呼びに行かせていた使用人と共にやって来た。
だが、その治療師はリステーの状態を目視確認して。
「これは・・・?無理ですな頭の治療は、特に私では無理です。自然に治るのを待つしか無いですな」
そう治療師が答えて、頭の治療に関しては論外で自分には、無理と匙をなげた。
そしてそのあと、火傷の状態も見て首を横に振り。
「軽度の火傷なら治療できるのですが、ここまで酷いと状態回復薬の丸薬か火傷薬の#冷却双葉草を使った塗り薬が無いと治療ができないです。それに今はその塗り薬も手持ちがないのです」
手の施しようがない事を治療師は頭を抱えて悔しがり。
「今の状態では、仮にひとつひとつ回復させるのは、今のリステー様の体力では持たないかと。だから・・・」
治療師の言葉では怪我を全部一気に治すのには、患者の体力が持たず意識混濁になり身体の一部が動かなくなるか、最悪の場合は死ぬ可能性があるそうだ。
そのため治療には時間をかけて、自然に治るための自身の治癒力と回復薬か回復魔法を使って回復させるしかないと説明して。
仮に体力を魔法で回復させても、その場合は治療に専念していた自己治癒力が拡散してしまい、治らない可能性もあるそうだ。
「せめて、今は世の中に余り出回ってないエリクサーがあれば・・・この状態を打開できるのに」
すべての状態を、現在体力のないリステーを直ぐに回復させるには、せめてエリクサーがあれば全ての状態異常を回復ができ。
そしてその後に治療ができるのにと、治療師は下を向いて嘆いていた。
第三章:第十五話につづく
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その言葉にユウマは不思議に思い。




