第八話
「ふう!鳳 ユウマさんあなたはほんとに、とても不思議な方でしたね。 私の与えたもの以外にも、もともと素質があったのか? わかりませんでしたけどいろんな能力を持っているようですね。 まだ、発現はしていませんでしたけど。 でも色々楽しいことがおきるかも知れませんね。 また、お話したいですね♪」
この言葉が、違う意味で直ぐにかなうとは、女神フィーナでさえも、こと時は思わなかったと思う。
転移の魔法陣のうえにのり、女神フィーナが呪文を唱え終わってからブォーンと魔法陣が光り出し六人の身体が浮いた。
そして女神フィーナが、ユウマたち全員に向け聞き取れるか取れないかぐらいの音量でお願いした。
「・・・・アーストリアをよろしくお願いします」
最初の方がやはり聞き取り難かったが今から転移する異世界をよろしくと言っていたのだけは、みんな聞き取ったのと同時に・・シュン!と魔法陣上から六人が消え去った。
魔法陣上から消え去り、別空間を浮遊し流されながらみんなが移動中に、突然みんなの身体が白い光に包まれてた。
しかし、一番後ろにいたユウマの回りだけ青白い光に包まれ、移動していた別空間から転移し、一瞬のうちに青い空が頭上に開けてから、すたっ!と大地に足を下ろしたが?。
「あれ!みんなは? てかっ!ここどこだ?」
ユウマは降り立ったところをキョロキョロと見渡した。
ユウマが周辺を確認してみると、ここは後方に森が広がり前方は、草原と丘があるだけの場所だった。
「どうなってんの?」
ユウマが不思議に思って独り言を言っていると。
ピロピロリン!と脳内に音が響いたと同時に、女神フィーナにもらったガントレットの水晶が青く点滅していたので不思議に思い、ユウマは触れてみた。
すると、目の前に薄い青色のスクリーンが映しだされ、そこに女神フィーナより遠心通話の文字が光っているので、恐る恐る触れてみた。
《あっ!ユウマさん、わたしです。フィーナです。女神フィーナです。えっと、なんていいますか? なぜだか、あなただけ違う場所に転移されたみたいなんです》
女神フィーナの声が脳内に響いて聞こえ、慌てて状況と言うよりユウマだけどうも違う場所に転移されたと説明してくれた。
「えっ??、どう言う事ですか?」
ユウマは、声を出して独り言のように話かけた。
《あっ、念話と同じ要領で脳内で思ってもらえれば通話可能です》
なるほど念話と同じ要領か、じゃ無くて。
《どう言うことで、俺だけ違う場所に転移なんですか?》
ユウマは何故なのか再度、女神フィーナに尋ねた。
《えーと、ですね、あなたたちを魔法陣から転移する際に、なぜかユウマさんだけに、他の何らかの力が働き、あなただけが、シルフォード領域の外れ深緑の森付近に転移してしまいました。転移の時、何かありませんでしたか?》
女神フィーナが、現在の場所とユウマに転移の時に何か気が付いた事が無かったかを尋ねてきた。
ユウマは、記憶をよび戻して考えてから何も無かったと、思っていたが?
《あっ!そういえば、身体が青白く光ったあとに転移したような?》
《ああっ!たぶん、それですねきっと!恐らく精霊か、妖精の仕業ですね。きっとあなたに助けを求めたか、お願いをするつもりだったのだと思います。でも、なぜですかねっ?まだ、アーストリアに転移していない相手に、救いを求めるなんて?。》
女神フィーナは、ユウマが違う場所に転移されたのは、精霊か妖精による何らかの事情による事で、何らかの考えがあったのではと教えたが、見ず知らずの人物で、まだアーストリア・異世界にわたっていないユウマに頼む、などと言う事は少なからず無いと考えていた。
それなら、転移場所が違う場所になったのは、しかたないので女神フィーナに尋ねた。
《まあ、ここに転移してしまったのなら仕方無いですね。みんなと同じ場所に、再度転移できますか?》
みんなのところに転移できるかを聞いてみた。
《すみません、魔法陣が無いので再度転移は、できません。ただ、あなたのいる場所から地球で言うところの約一週間ほど西に行ったところに街がありますので、そこで今は使われていない転移門跡に触れていただいたら皆様がいますシルフォードの城下町に転移できます》
一週間ほど西に行き、そして街中の転移門跡に触れないと、再度転移出来ない事を知らされた。
『一週間か、俺!大丈夫かなフィーナ様に色々スキルとか加護をもらったけれども、生きていけるかな何より西て、どっちだ目印ないし異世界だし、どうしよう』
ユウマが色々考えてから、悩んでいると女神フィーナより通話による念話で尋ねてきた。
《あのー、ユウマさん悩んでいるところ悪いのですが、すこしわたしのお願いと話を聞いてもらえないでしょうか?》
第九話につづく
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ユウマは、方向を確認する為、太陽を見てみた・・・・?