第七話
女神フィーナの両手から黄金の光が放たれて、ユウマの身体全体が輝きだした。
なんだかポカポカと温かくなっていき、身体が軽くなった気がしたとユウマが思っていた。
ほんわかとした感覚にとらわれて、《ぼー》としていたら。
「はい、ユウマさんにユニークスキル、状況理解/対策を進呈できました。確認してみてください」
女神フィーナに言われたのでステータス確認をしてみた。
「ステータスチェック」
ユウマは、ガントレットの水晶に触れ唱えた。
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~スタータス~
ネーム:ユウマ 性別:男 ジョブ:なし 種族:人族(かもしれない?)
装備品:魔法衣のコート(魔法・物理防御50%UP)、神官の旅人服(全ステータス20%UP)、マジックネックレス(マジックポット:0/7)
状態:すっごい健康
アイテムボックス:(2/10)
スキルストレージ:(11/30)
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スキルストレージが(11/30)と表示が変わっているが、内容が分からないので解析を使用してみたが。
『【超級解析】解析を実行します。スキルストレージの説明、使用できる個人のスキルを保持できる。保有できる数は、現在30で、現在保持使用しているスキル数は、11である』
ユウマは頭の中に響き渡る音声を聴いて首をかかげハテナと思っていると。
「あっ!ごめんなさい。開示方法を忘れてました。ステータスを開いたら、もう一度水晶にふれスキルオープンと唱えてください。アイテムも同様の動作で開けますので」
女神フィーナが忘れていたのを思い出し謝罪してから、スキルの見方の操作方法を説明してくれた。
ユウマは、直ぐに教えて貰ったことを実行するため、再び水晶に触れてから、「スキルオープン」と唱えた。
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~スキル~ (11/30)
・ユニークスキル:状況理解/対策、運命変換、時空操作、超加速
・レアスキル:超級解析、念話、能力覚醒、創生魔法
・スキル:言語理解、魔力操作、身体強化
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スキルを確認してみたら確かに頼んだユニークスキルは、あるのだが他に3つユニークスキルがあり、レアスキルとただのスキルにも何かとんでもないスキルがあったので、女神フィーナに尋ねてみた。
「あの!フィーナ様、頂いたスキルなんですが?特にユニークスキルを、四つも頂いてよろしいのですか? 見ただけでとんでもないように思えるのですけど」
女神フィーナがユウマのスキルを確認してから「うわー!」という感じの表情をして。
「うわー!何ですかこれすごいですね。 状況理解/対策 以外は、私が差し上げたユニークスキルでは無いですね。恐らく過去にユウマさんが、何らかの方法で取得していたスキルですね。 運命変換は、召喚前に行った行為の影響がありそうですね。他に関してもなんらかの方法で取得していますね。 心当たりありませんか?」
ユウマは、今回ここに来た時に、時間が止まったような感覚を体験したのを思い出した。
何故、このような能力を授かったのかは、この場で語るには長くなるのでまた、別の話で。
色々思うところはあるが、どうやらユウマの過去の行いが関係しているらしいことが解ったので、スキルの能力を確認しようとしていると。
「まってください!確認はまた後で行ってください。 まだ魔法の授与と他に差し上げる物がありますから?」
女神フィーナより言われたので、ユウマは一旦解析はやめてから姿勢をただしてから続きを聞いた。
「まずは魔法ですが? ユウマさんの基本属性は、聖属性と風属性なので、その二つ基本に初期魔法を差し上げます。それと無属性の初期魔法も差し上げます。なぜかと申しますとネックレスに七角形の宝石ダイヤが付いていますよね?」
「えっ! これってダイヤだったんですか? てかっ、でかくないですか?なんか直径15mm 、10カラットぐらいあるんじゃないかな?・・・確かに付いてますけど、これがなんでですか?」
「はい、アーストリアではダイヤは、無属性または聖属性を象徴するMPSです。 黒水晶と違うのは色が変わらないのと、使用回数が一日数回と決まっているところですね。 回数はその人の能力に比例しますので、使用には気お付けてくださいね」
『おっと、結構すごい品物のような気がしてきた。 ただ、回数制限があるようだが』とユウマが思った。
「それでは、初期魔法の無属性の能力向上と聖属性の軽度治療、風魔法の風斬りと風盾を伝授いたします。 そして、この魔道書を差し上げます。 今は、まだ使用できませんがそのうち装備でき使用できるようになりますから!」
女神フィーナは、魔法の伝授を行うことを告げてからユウマに一冊の本を渡してくれた。
本は辞書みたいな本で、表紙にはなんて書いているかわからない、それに開かないときた。 なるほどこれはまだユウマは、使うことが出来ないと言うことには納得できた。
なるほどと、本を触りながら確認していると女神フィーナがこっちに来てと、手を引きながら個室の扉を開け。『てっ、そこに扉があったのか』と思っていると、広い空間の中央の一箇所に魔法陣の書かれた床の上までつれてこられた。
そして、魔法陣の中心に立たされてから、そこで待機してくださいと言われたので、じっと立った状態で女神フィーナの今から行うであろう儀式をじっと見ていると。
「魔法の伝授は終わりましたので、そんなに畏まらなくていいですよ」
くるりと、振り返りながら女神フィーナがユウマにそう話かけた。
「え!いつ伝授を行ったんですか?」
疑問に思い確かめるために聞いてみたら、俺の手を握って魔法陣の真ん中に来るまでに、伝授は終わっていましたと教えてくれた。
ならこの魔法陣は、なんだろうと思っていると。
「あれ!ユウ兄」
未菜に声をかけられてから、次々と別々の個室にいたであろう五人が、次々と五人の女神フィーナ?に部屋より連れ出されてきた。
「あっ!先輩だーちゃお!」
「未菜ちゃん、鈴姉ぇ、ユウ兄」
「ユウ兄様、みんな!」
「あっ!みなさん、ここはどこですか?」
今までスキルを女神フィーナに頂いていた、五人の娘が順番に出てきて次々と言葉を発した。
「それでは、皆様最後の魔法伝授が終わりましたので、そこに書かれている転移門の魔法陣のうえに集まってください。」
全員で六人いた女神フィーナが一人に融合してから、みんなに魔法陣の上に集まるように支持をだした。
そして、ユウマを含めた全員が、魔法陣の上に集まったのを確認してから。
「転移が終わってアーストリアに着いてからステータス確認を行ってください。 それと、何かと必要と思いますので多少のお金とアイテムも転移と同時に与えます。 あと、冒険者ギルドで登録を忘れずに、そして職業ジョブを選んでくださいね。 色々と役に立つと思いますので!」
最後に、色々と教えて貰い女神フィーナが笑顔で手を振りながら。
「それでは、皆様の今後の人生の安息と良い未来を願いまして、私からの最後の挨拶と加護を授けてお別れとなります。 そしてアーストリアの未来をよろしくお願いします」
床の上の魔法陣が、まばゆく光だし体が浮遊感を覚えた次の瞬間俺たち六人は、魔法陣の上から消えていなくなった。
それを確認した女神フィーナは、もの思いにふけて誰に語るでもなく独り言をもらした。
「ふう!鳳 ユウマさんあなたはほんとに、とても不思議な方でしたね。 私の与えたもの以外にも、もともと素質があったのか? わかりませんでしたけどいろんな能力を持っているようですね。 まだ、発現はしていませんでしたけど。 でも色々楽しいことがおきるかも知れませんね。 また、お話したいですね♪」
この言葉が、違う意味で直ぐにかなうとは、女神フィーナでさえも、こと時は思わなかったと思う。
第八話につづく
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転移の魔法陣のうえにのり、みんなが転移する・・・?