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第十九話

神器は、どれも小さく手の平におさまる大きさで神々しい輝きを放っていた。

 そして、リーラの案内で、ギルドマスターの部屋へ連れられていった。ギルドマスターの部屋は、3階でそこへには、一旦1階の受付前を通り、奥の広いホールの階段からでないと行けないそうだ。


 そして、大きな扉の前にやって来て、リーラが躊躇(ちゅうちょ)無く扉を開けた。

『えっ!普通入る前に、ノックして入るよな』と思っていたが杞憂に終わった。

 大きな扉の先に、また廊下と言うより部屋があり。その突き当りにまた扉があった。

 扉の横に受付があり。そこに女性が2人座っていた。1人は狐耳の獣人の女性と、もう1人は背中に羽の生えた女性だ。しかし、このギルドの女性陣は多種多様な人たちがいるが、美人の比率が多い様な気がしていたのであった。


 その女性たちにリーラが事情を説明した。すると狐耳の女性がこちらにやって来て挨拶してきた。

「こんにちは、私はヨーコと言います。これから案内させていただきます」

「では、こちらへ」と言って扉の前で《()()()()》とノックして。

「失礼します。ユウマ様と4名の神の使徒様をお連れしました」

 そう言って、しばらくすると《()()()()》と扉が自動で開いた。


 ギルマスの部屋に入ると、中には2人の人物がいた。1人は狐耳に九本の尻尾がある可愛らしい女性というより少女に近い人と、もう1人は筋肉隆々のいかにも歴戦の(つわもの)と言う感じの大男だった。

 そしてその2人に対して、ヨーコが2人に近づき説明した後、入ってきた扉の方まで戻って行き。

「それでは、私は失礼いたします」

 ヨーコが頭を下げ扉の外に出て行き扉が自動で閉まった。


 筋肉隆々の男がユウマ達に向けて語りだした。

「今からお前達の試験を行ってやる。本気でかかってこいよ!そして死ぬなよ」

 笑顔を向け目の前にあった水晶を取付ている台座に手を置き、「転送」と唱えた。すると先程まで部屋の中にいたはずなのに。

 いつの間にか固めた土の上に立っていた。そして、その回りに観客席みたいな席がある。いわゆる闘技場(コロシアム)みたいな場所だった。


「まず、ガキ共お前達からだ全員でかかって来い!俺が直々に試験をしてやる。あんちゃんはその後だ!」

 筋肉隆々の男がリンク達を挑発して。ユウマには向こうに行ってろと指示を出した。


 その指示に従いユウマは、観客席の方に向かった。


 そして、筋肉隆々の男がリンク達に向けて言葉をかけた。

「武器は、そこに有る物を使ってかまわん。さっさとかかってこい!」

 その言葉に少し弱気になって各自言葉を漏らしていた。

「うっ!わかったよ。やりゃ良いんだろ畜生!」

「胸を借りるつもりで、お願いします!」

「うん、頑張ってみる。よろしくお願いします!」

「あの人絶対・・・お願いします!」

 リンク、アリア、メイリ、ロンの順に語ったが、全員は絶対にあの人は恐ろしく強い、そして・・・絶対に敵わない人だと思いながら向かって行った。


 そして少年達の戦闘が始まった。まずリンクは右手に片手剣を、そして左手に小盾(バックラー)を持ち、構えた。次にメイリが杖のようなメイスを持って支援魔法を唱えた。

 アリアは、長剣を構え。ロンは槍を選んで、構えている。


 てっきりロンは、魔術師だと思っていたが、どうも違ったみたいだ。


 全員が色んな動きをして何とか、筋肉隆々男に一撃を与えようと必死に連携を取っている。だがやはり相手がかなりの格上の存在なのか、すべて紙一重でかわされている。でも悪くない、何故なら諦めてないからだ。ユウマはリンク達を目で追いながら思っていた。


 アリアは、長剣と魔法をうまく使いながら形勢逆転を狙っている。あれなら何故ゴロツキどもに遅れをとっていたのかと考えていた。そしてロンもやはり槍使いとしての間合いを理解していているし、魔法も時々使っていた。


 メイリに至っては支援魔法は、もちろんの事、攻撃魔法も使っている。

『あれ、メイリは結構魔法を使っているけどMP(マジックポット)の使用量は大丈夫なんだろうか?』

 などとユウマが思っていたが、メイリの胸元に輝くネックレスを遠目で見て。なるほどと思った。

 それは黒水晶とダイヤモンドみたいなのが付いていた。小さい水晶も沢山付いているみたいだから、たぶんメイリは魔法特化型のスキルを所持しているのだろうと、ユウマは考えていた。


 ユウマの考えていたとおりメイリは、この世界で少数と言われる、賢者に最も近い特殊ケースの少女だったからである。だが、この話はまた別の話しで語って行く事になるだろう。


 そして、リンクの動きはどんどん良くなっていき。筋肉隆々の男の果敢に挑んでいき。数度の攻撃を何とか受け流している。そして、みんなのフォローも行なっている。

 このまま強くなっていったら、勇者とかになるんじゃないかと、ユウマは思っていた。


 だがそんなリンク達の攻撃に、対して筋肉隆々の男は、余裕なのか武器は持たず拳のみで戦っていた。

 しかし、戦いが進むにつれ余裕が無くなってきたのか、腰にかけていたトンファーみたいな物を使用して応戦しだした。


第二章:第二十話につづく

そして、ユウマが夢中で戦闘を見ていると後ろから声をかけられた。

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