第十六話
まあ冒険者ギルドに行けば解るだろうと、このことに振れず少年達と喋りながら冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドに向かうのために、道を尋ねながら大通りに出て来た。
そして冒険者ギルド会館が見えるところまでやって来て。
「へぇ、あれが冒険者ギルドか?結構でかいなっ!」
「うっわぁ、ホントにでっかいね!兄貴」
今ユウマたちのいる所からは、まだかなり離れた距離があるのに、その両端が見えずにいた。
そして、高さにしてもおそらく4階建くらいの大きさがあり。
その中央部分はドーム型になって、周りと見比べたらかなり目立っていた。
「うっわぁ!あたし達の住んでたグラバルにある領主様の家の倍はあるねっ!」
「ええ!でもアリアちゃん領主様のところは、家というより城でしたけどねっ!」
アリアの言葉にメイリーが続けてあれは城だったと説明していた。
みんなで色々と話をしながら大通りを歩いて見て回ると。
ここトライアの街は、武器と防具を売る店と道具屋などのファンタジー世界では当たり前の店が有り。
その他にも食料品や衣料品店、それに雑貨屋とアクセサリー店などの日用品の商店や、食堂にカフェみたいな飲食店などが複数出店している。
それから錬金術店、魔法書店などの不思議系の店舗も色々あった。
それも先程の店が一店舗で無く複数の同じ店が並んである。
ここは、いわゆる商業区画なのだろう。
そして大通りを歩いている種族も、よく見ると獣の耳や尻尾の生えた人や顔が獣の人などの獣人や、背中に羽のある鳥人、はたまたビアダル体形のおっさんいわゆるドワーフ、きれいな顔立ちで耳がピンととがったエルフなど多種多様の種族がいて。
その他にも武装した人から派手な衣装を着た人、はたまた騎士や兵隊など沢山の人が歩いている。
もちろん一般人、普通の格好の人もいる。
また馬車や馬に乗った人が中央を行き来している状態だった。
『はぁ!やっぱり異世界なんだなぁ。ファンタジー的な人種や、変わった人がいっぱいいるなぁ』
この光景を見てユウマは、などと思いながら。
ふとある事を思い出し多種多様の店舗の中で、やはり薬剤店の存在が無い事に気が付き。
周りを見渡していると、治療院を見つけたがやっぱり薬剤店はないなと思いながら。
その治療院の横に販売機?みたいな機械があるのに気が付き、まじまじと見つめた。
『おいおい、まさかこの世界に自動販売機があるのか?』
そう思いながら、その機械に歩いて近づいて見ると。
『ホントに自動販売機みたいだ。なぜ自動販売機?』
などと考えながら何を売ってるのかと見てみると、字がなんて書いているか読めないと思っていると。
【真理眼】のスキルで確認してみた。
すると薄い青色のスクリーンに、各種ポーションと体力回復薬、そして魔法回復薬と薬液などと表記してあり、販売金額も銅貨3枚から金貨1枚までの間になっていた。
そこで薬剤師はいよいよ本格的に嫌われてるのかと思い。
『店舗は出せないし接客も出来ないとは、ここまで薬剤師は嫌われているのか』
ユウマがそう考えていると、アリアがユウマに尋ねてきた。
「ユウ兄?なにそんなに魔導販売機を見つめているの?」
「へっ!魔導販売機?これが?」
「そうだよ。これは魔導販売機と言って各種薬品が売られているの。一時期ねシルフォード王国内で悪徳薬剤師が所々で、色々悪さをしてたみたいなの。それで薬剤店を一斉に摘発がされて薬剤の店舗も出せなくなったて聞いたわ」
「あっ、私もそれ知ってる。どうも薬剤ギルドもグルだったって言ってたよね」
「そっ!でも各種回復薬等が手に入らないのは困るから、王家が認可した薬剤師で人柄の良い人でないと製作や調薬が出来ないし販売もできないの。それに善良な薬剤師が難癖つけられる恐れがあるから、この販売機を設置しているって訳なの」
アリアとメイリが、何故魔導販売機が設置されたか詳しく教えてくれた。
「ばっかか!そんな事ぐらい兄貴が知らない訳ないだろ。なあ兄貴!」
「いや、ごめん知らなかったよ。教えてくれてありがとアリア、メイリ」
リンクが、ユウマが知らない訳ないだろと言ったが。
ユウマは正直に知らない事を打ち明けアリアとメイリに素直にお礼を言った。
すると、2人は「えへへっ」と嬉そうに笑顔を向けた。
「ごめんな、俺は結構知らない事多いんだ」
リンクに正直に話して謝ったら。
「しょうがねえな」と笑顔を向けて言った。
ギルド会館の前まで歩いて行き入り口の大扉の前まで来た。
第二章:第十七話につづく
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そしてギルドの扉を開け中に入って中の様子を確認してみると。




