第十三話
ユウマが、ちょっとやりすぎたかなと思っていると。
笛を吹きながらこの街の衛兵らしき騎士の人達がやって来て、ゴロツキたちが連行されていった。
ユウマと少年少女たちも、衛兵の騎士の人に一緒に守衛所まで同行するように言われたので、一緒に行く事になった。
連れて来られた守衛所のとある一室で、まあ取調室につれてこられるのかなと思っていたが、全然違う部屋に連れてこられた。
どうも責任者の応接室みたいなところに、ユウマだけ連れてこられた。
何故、ここに自分が連れてこられたのかが、解らず理由を聞いてみようとしたが、室内にいる人物が先に語りだした。
「どうも、私はこの守衛所の責任者をしています。ゼルド・マクサークと言います」
「あっはい!ご丁寧にどうも、俺はユウマです。いちお冒険者をやってます」
責任者のゼルドが、挨拶をしてきたのでユウマも名乗って挨拶をした。
そのあとに、ゼルドはユウマにソファーに座るように勧め、それに答えてゼルドのいるデスクの対面の位置するソファーに座った。
ユウマの座ってる正面は、よく偉い人が使うようなデスクと高級そうな椅子がある。
そこにゼルドが腰を下ろし深々と座っている状態だ。
「えっと、ゼルドさん俺は、何故ここに?」
「まあ、しいて言うなら君に色々と聞きたかったので。ここに連れて来させたのだがね」
「えっ!俺に聞きたいことですか?」
「君に尋ねたい事だが、彼ら少年たちを助ける為、薄暗い路地に入って男供を叩きのめした。間違いないね」
「あっ!はいそうですけど?」
なぜ、そのような事を聞いてくるのだろうと思ったが気にせず続きを聞いた。
「でその男たちを、有無を言わさず武力でひれ伏した。間違いないかな?」
「あっいえ、若干違いますが、うーん!おおむねあってます。すいません、すこしやりすぎたと反省しています。その俺が倒した男たちはどうなりました?」
「いやいや!そんな責めているわけじゃないだよ。すまんすまん、やはり君は正直者で良い青年のようだ」
ユウマはゼルドの質問で、あの男たちにした事がやりすぎてしまった事を言っているのかと思い。
あの時、倒してしまった男たちが心配になって聞いたが、どうも質問と話してる意味が違うような気がしてきた。
「今回の騒動に件に関しては、事前に把握していている。君が少年たちを君が助けている所を目撃した人がいてね。それにあの馬鹿者共は、他に数件同じような事をしていたんだ。まさか悪漢どもの心配までするとわな」
ゼルドがそう説明をして続けて色々教えてくれた。
そうこうしていると、《コンコン》と、扉をノックする音がして。
ゼルドが返事をしたら、扉開け1人の女性が少年達を中に入れて、その女性は一旦扉より出て行った。
その後人数分の飲み物等を持って入ってきた。
その女性が一例して扉から出て行った後、少年達がユウマの方を向いてからそれぞれ言葉をかけてきた。
「お兄さん助けてくれて、ありがとうございます。私の名前は、アリシアル・フォン・セシリアです。みんなからはアリアと呼ばれてます」
ヤンチャで勝気そうな少女アリアが、ユウマにお礼を言って自分の名前を言って続けて。
「ありがとう兄ちゃん、俺はリンク!てっ言うんだ」
「ありがとうございます。私はメイリア・フォン・リスタと申します。メイリとお呼びください」
「先程は助けて頂きありがとうございます。僕はロンですよろしく」
全員一言礼を、言ってから名乗った。
元気のいい少年がリンクで、おとなしそうな感じの少女がメイリ、そして賢そうな少年がロンと言う名だそうだ。
「ああ!俺はユウマって言う冒険者だ。それに気にするな!たまたま気が付いて、助けただけだから」
少年達に、気にするなと言った後、ゼルドも少年達に名乗りソファーに座らせた。
何故かリンク少年はユウマの右側に座り、アリアが右側に座った。
そしてロンは、リンク側のソファーに座りその対面に、メイリが座った。
リンクとアリアがユウマにあれやこれや聞いてきたので何となく答えていて。
ユウマは先ほど聞きそびれた、この子達を襲っていた男たちがどうなったか気に成ってゼルドに聞いてみたら7人中5人は、前科があり犯罪者奴隷の隷属の首輪を付けしかる場所に連れて行ったと教えてくれ、残り2人に関しては初犯と言う事もあり、それ相応の罰をあたえ釈放したとの事だ。
罰とは何になのか気に成って聞いたが企業秘密だと、ニヤリと笑ってゼルドが答えた。
そして、全員で色々と色んな事を話していると、また扉をコンコンとノックをして。
「お客様が来られてますがどういたしますか?」
先程の女性が声をだして確認すると、中に入れてかまわないか?とゼルドが確認をしてきたので。
なら自分達はこれで失礼しますと答えたら、手で制してから来客の人を中に入れるように女性に声をかけた。
すると一人の男性が愚痴を言いながら入ってきた。
第二章:第十四話につづく
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