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第十二話

 まあ確かにその方が一番手っ取り早い事はなんとなく解るが、そもそも普通の人間が施した術式を何故に女神が解けないのやら・・・。

「それで今回発動してしまった術式の効果を弱らすか、効果日数を遅らせて貰ってから、急いでこの娘達の奴隷紋等を解除しないといけないのよ。でも、まさかこの短期間で発動するとは思わなかったわ。だからユウ君お願い!マリエル様に連絡を取って、ここに連れて来てくれないかな?」


 なるほどメグミさんとしては、直ぐにでもこの場所にマリエル様を連れて来て欲しいようだが、どうやらメグミさんは肝心な事を忘れているようだ。

「マリエル様をここに?・・・う~ん、それは多分ここに来る事は難しいと思うよ。第一この場に来れたとしても力が使えるかどうか・・・」

 そう基本的に女神様達は、下界で神の力にはそれなりの制限が加わり、下手をすると全く力が使えない可能性があるのだ。ただし神殿内や聖域ならその限りではないのだ。

 現在この場所は、確かに神聖霊の森の一部なのだが、あくまで聖域と化している場所は、中心部の島と南側にある森だけであり、あとの場所はまだ完全な聖域ではない。まあ、もしかしたら・・・。


「あっ、そうだった!この間は神殿で処置をしたんだった。それにあの時はあくまで気休めで二回目以降は効果が無いかもって・・・それで、出来るだけ近くに居る様にって・・・・」

 はいはい、結局のところこの場にマリエル様が来たとしても、現状から打開出来るか解らない事も解ってるのか?しかし、メグミさん結構パニックってるな。その事も忘れてたのか・・・。


「でも、結局のところ解決出来ないのか、とりあえずマリエル様にも聞いてみるかな」

 別にメグミさんの言葉を信じないとかではなく、ただ単に何故に女神の力を持ってしても解決出来ないかが不思議でしょうがなかったからである。


 それで俺のスキルである【魔導次元通話(マジックテレホン)】でマリエル様に確認を取ってみた。

『・・・で、何で彼女達の奴隷紋とかが解除出来ないんですか?』

『うん、それなんよね。ウチも何度か試そうと思たんけど、どうにも彼女達の命を消してしまうんよ。ユウマさんも知っとるやろウチの手に入れた予見能力事、それにフィーナちゃんの未来視能力で確認してもろたけど、どうやっても彼女達が死んでまうんよ・・・』

 ああ、そういえばマリエル様の未来予見は、少し前の未来が予測された文章で解るんだった。しかもフィーナの未来視の能力を使えば、行動を起さないでも結果を見る事が出来るんだった。


『なるほど、そう言う事だったのか、ならそれは間違いだろうな。でもそこは女神様達の不思議な力で・・・って言っても無理か、フィーナの未来視で予測した結果が変わらなかったんだろ?』

『そうなんよ!フィーナちゃんが視た未来視では、どう転んでも彼女達の命の火が消える内容だったんよ。ウチの未来予見でもそうやから・・・ただ、シルクちゃんの予見では彼女達が元気に過ごしとる未来予見の映像が頭の中で見えた言っとったんから、ウチは調べとるんよ。ただ事が起きるんが早すぎるし、ウチも直ぐにはそこに行けんねんな!ユウマさんどげんかしとってえな。願いやウチも対策考えるけん・・・《ぷつっ!》』

 それだけを言い切ると、俺の了承も確認せずに、一方的に【魔導次元通話(マジックテレホン)】を切られたのである。


 ・・・えっ、俺に頼まれても・・・どうするの?ハーフ亜人の娘達に掛けられてるのは、女神様達でも無理なのに、俺がどうにかできるのか?・・・まあ、とりあえず俺の持つスキルの【神の目】とかで状況を確認してみるか・・・。ふむふむ、なるほどなるほど。でも、これなら多分・・・。


 そうこの時の俺の持つスキルの解析で確認すると奴隷紋に関しては、通常どおりの【魔術状態変化解除(デスペル)】で解除は出来る。ただ厄介なのは付属して掛けられている呪術で、こちらは奴隷紋が削除された者とそれを解除した者に対して、死と同じような効果をもたらす呪いである事が解った。


 はっきり言って厄介な呪いが付与された奴隷紋である。

「ああ、確かにこれは下手に解除できないな。魔術や魔法の類なら簡単に解除できるだろうけど、流石に呪術は専門外だろうな女神様達でも、それにこの魔術の方はと・・・はいはい、なるほどね!こりゃ普通の方法じゃ無理だわ、特にマリエル様達女神には・・・」


「えっ、どう言うことよ!ユウ君」

 メグミさんには先程のマリエル様との通話の内容を教えて、今はその奴隷紋の発動で苦しんでいる娘達の様子を確認している状態だ。もちろん彼女達にはその苦しみを和らげる為に眠って貰っている。

 まあ、普通ならそのような事を行なっても苦しいのだけど、現在俺の無尽蔵と思える程の魔力を駆使して彼女達の時間も止めた状態なのである。流石に10人全員は無理なので、今現在奴隷紋が発動している6人だけに、その処置を行なっている状態なのだ。


 それで先程の俺の言葉を、不思議に思っているメグミさんに説明する事にした。

「ええ、まあ早い話・・・女神様はもちろんの事、聖女や神官等の聖属性を専門に扱う者には絶対解けないのと、ましてやこの刻印を施した者でも、恐らく解除は殆ど無理だという事だね。しかもこの奴隷紋に付与した仕掛けの呪術や魔術を施したのは、恐らく1人じゃないし複数いて複合した魔術だね。何人か死んでるっぽい自分のかけた呪いで・・・」

 俺はメグミさんに説明してしながら、自分のスキルで解析した鑑定結果の続きを見て呆れていたのだ。何せこの奴隷紋を開発して施した連中の数名は、既にこの世を去っている事まで記載していた。

 どうやらこの奴隷紋を完成させる為の生贄だったようだが・・・何故そんな必要が?まあ何故かは解らないが、もしかしたら彼女達は何かの人体実験の材料だったのかもしれない。それは根本的な術式は同じだけど呪術と魔術の付与した者が全員別人だったのだからだ。

 しかもその殆どが絶対にありえなさそうな聖属性と魔属性の複合魔術だった。


 そう最終的に一番厄介なのが魔術による術式であり、複合魔法で聖属性と魔属性の魔法であり、そのうちの聖属性の魔術には厄介な事に無力化させられる効果まで付与されていた。これじゃあ女神様でも解除できない代物であったのだ。

 何故なら聖属性が一切効き目がないうえに、聖属性での封印術がかけられていて、この世の中では解除する為の魔法自体が全く存在していないのであった。一般で言うところの混ざりあう事のない属性同士が上手く交じり合っているような未知なる属性魔法が付与されていたのだからだ。

 その様な属性じゃなければ【浄化(プリフィケーション)】や【全状態異常回復】の魔法で解除や回復などが出来たのだが、これでは殆どと言うより、確実的に解呪と解除が死なないと無理な状態であったのだ。


「それじゃあ・・・彼女達は死ぬまで奴隷から解放できないって事なの?ユウ君・・・」

 俺の話を聞き、顔を青ざめさせメグミさんが絶望を噛み締めていた。確かにそうだろう、このままじゃどう転んでも彼女達は助かる見込みが無く、良くても延命するしか方法が無いからだ。


「まあ、確かにその方法しか・・・ん?死ねば解放されるのか・・・ふむふむ」

 俺もメグミさん程ではないが、お人好しだなと考えさせられる今日この頃である。それは何故かと言うと俺はある単語の部分に気付き、もう1度自分が解析した娘達のある部分を確認すると、確かに奴隷紋は疎か呪術と魔術もであるが、その効果を削除及び解除した者とされた者はその両方が [死ぬ] と記載されているし、奴隷紋を刻印された者は [死ぬ] までその効果が持続され続けると記載されているところに目がいったのであった。


 ・・・なるほど [死ぬ] 事で解除されるし、その行為を行なえばやはり [死ぬ] のか、ならホントに死んだらその奴隷紋の消去と、呪術と魔術の解除も出来るのかな?


 この時点で俺はある事を考えていたが、何か一つ決定だが足りないので、その事を考え込んでいた。

第十二章:第十三話につづく

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