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第三十七話

 それはさておき、この場でユアとユイカが来た事で、予見で見た事は実はレオ達を更なる強さへ導けるチャンスであったのだ。それで2人を加えた9人で時空の森の中で修行の続行する事にした。

 それから約5日後に、マリエル様一向は神界に戻って来たのである。もちろんレオ達3名は神界には来ていない。

 これに関してはちゃんと理由がある実は神界に下界の者を、やみやたらと連れてくること事態が禁止されていたのである。

 なら何故ユウマ達がこの場所、神界に来れているのかと言う事になるが、これに関しては、ちゃんと理由がある。それは基本的にフィーナとユウマが関連しているのと、ユウマ自体が神との繋がりが大きくなりすぎたのであった。

 それとユウマが下界で転移門を創りだしたのと、その側で世界樹を育ててしまったので、神界の転移魔法陣と繋がりが出来てしまっていたたのであったのだ。


 実際、このアーストリアの大地と神界である場所に行き来できるのは、実はユウマ達の他には、シルク様の使徒であるヒミコぐらいである。まあ、近いうちにレオ達3人もマリエル様の使徒と言う事で神界に訪れる事になるが、それはまた別のお話で・・・。


 それで、この話しはここで一旦終わり・・・今度は、シルクが旅立つ前の時間までさかのぼる。


 ~☆~☆~


 時間的には、ちょうどシルクが普段の格好で下界に降りようとしていたのを止め、着替えさせた後ぐらいである。


 シルク様は、フィーナ様と共に着替えた女性僧侶か神官みたいな衣装に、聖女様の様な外套を着込んだ衣装で、その姿を見せてフィーナ様と話しながらユウマ達の前にやって来た。

「シルク!結構似合ってるじゃない。それなら一発で女神だってばれないわよ」

「そう?私的にはもっと煌びやかでヒラヒラしたのがいんだけど・・・ちょっと地味じゃない?この格好・・・」

 まあ、確かにあの格好なら他の知らない者が見れば、ただの冒険者にしか見えないと思う。


 それに最初の格好だとシルク様の事を信仰している子達が見たらすごく驚くだろうし、今回一緒に行動するお気に入りの娘達も、ビックリすると思う。


 流石に元の格好だとな・・・。


 まあ、服装に関しては、今、着替えたモノで問題ない。だが、シルク様が手にしている白銀のロッドは、ちょっと目立ち過ぎるのではと思ったが、どうやらフィーナ様に聞くとすごく気にっている様なのでそのままでいいそうだ。


 それでユウマは、もう1つシルクにあるアイテムを渡す事にした。

「えっと、シルク様。これは今回の修行で必要になると思う品物と・・・とりあえず食料関連を入れてますから持って行って下さい」

 色々な品物(武具類や道具類、食料)が入った魔法袋(マジックバック)と同じ感じのリュックを渡した。


 ちなみにパッと見で確認できる範囲での中身は、大量の回復薬類と10人分以上の大量の食料(約2年分)を入れている。


 それとそのリュックには、俺が造った簡易ログハウスも入っている。その簡易ログハウスは余裕で10人が一度の生活できるである。

 まあ、簡易ログハウスはパッと見は小さい小屋みたいな感じなのだが、その中はかなり広い構造になっており、小部屋が10部屋と広い応接室と談話室、それに食堂と浴室も完備しているのであった。


 それに武器を整備する部屋や錬金術や薬品を精製できる工房部屋等の多目的の部屋も数部屋ある。しかし、外見は2部屋あるがどうか解らない大きさのモノであった。

 実は渡した食料の他にも、簡易ログハウス内に有る食堂の調理場、その食料庫にも調理済みの食料が相当な量が入っているので、その中の物でも1年間は、何もしないでも生活できる様にはしていたのだ。ちなみにその食料庫内は時間の経過をもたらさないので、何時までも出来たて状態で取り出すだけでそのまま食せるのであった。


 その後に色々と話をした後、シルク様は俺達に不安を打ち明けた事により、すっきりとした表情で旅立っていったのだ。


 それでシルク様と今回の修行の旅に同行する6人の娘達と各場所で合流する予定なのだ。もちろん今回の旅に同行したのは全て女性である。

 まず最初にシルク様は、自身が加護しているレールファの大陸でヒミコ達が待っている場所であり、今回の最初の合流場所である魔導都市リリエルへと、神界の転移魔法陣からリリエルにある転移門の前に降り立った。


 普通なら女神が降臨した時点で大騒ぎなのだが、現状どこからどう見ても普通の冒険者である女性神官か聖女みたいな姿なのですぐには女神とは気付かれない。

 それでその転移門の前にシルクが姿を現したが、その転移してきたシルクの姿を一旦、周囲にいた人々は視線を向けたが・・・すぐに興味をなくし各々のしたい事をしだしたのである。ちなみにこの転移門がある場所は、実をいうと魔導都市リリエルにある冒険者ギルドの待合室(受付ロビーと酒場)の中心部にあったのだ。


 それで、シルクはこの場で待ち合わせをしている、ヒミコを含む4人の姿を探したのである。

「えっと、ヒミコ達は・・・あ、れ?」

 シルクが周囲を見渡すが、肝心のヒミコ達の姿が見当たらないのである。まあ、確かに夜遅くに出発を告げて1ヒュリテ(時間)程しか経っていないので、仕方がないかも知れない。それでもこのギルドの中は賑やかで、夜にも関わらず受付も行なっていた。

 それに酒場の方も賑やかで、どこかのグループが宴の様な事を行なっていた。


 ただシルクが不思議に思ったのが、時間に正確なヒミコが姿を現していないのと、伝言等の言伝も無いと言う事の方がシルクには驚きではあったが、その原因が何かが解ったのである。


 それはただ単にシルクのやって来たのが、少し早かったのと、ヒミコ達がシルクの放つ神気に気付いてなかっただけだった。


 普段であれはシルクの神気か姿を確認した途端に近寄って来るのだが、この時は流石にシルクの姿が冒険者の格好であり、実はシルクが羽織っている外套である聖女のマントは、特別な気を隠す機能と気配を遮断する機能が有るので、目視をすれば何も問題ないのだが、遠くからや何かに遮られると解らない状態だった。


 しかし、シルクはその事自体を知らないので、ヒミコ達が気付かない事も解らなかったのである。それでシルクはそのような事を知らないので改めて周囲をもう一度見渡す事にした。

 すると、ちょうどこのギルドの奥の方にある部屋の扉が解放されて、シルクの知っている人物がこの転移門のある酒場兼受付ロビーに入って来た。

「あっ!ナズナにサヤ!!ちょっとなんでヒミコはいないのよ!」

 シルクがその2人の元に歩いて近付き尋ねた。


 まずナズナと呼ばれた娘は黒髪ポニーテイルで、スタイルのいい身体つきで忍のような格好である・・・所謂くノ一でだった。それでサヤと呼ばれた方の娘は、同じく黒髪でショートヘヤーでシルク同じ様な格好の娘で回復魔法はもちろんの事、攻撃から支援魔法まで全てを操れる万能な魔術師である。


 するとその2人は最初にシルクから声を掛けられて誰だか解らず一旦考え込み、近付いて来た姿と顔を確認してシルクだと解り、シルクの現状の姿に驚き固まってしまった。


 どうやら普段は、その娘達の前に現れている時とは、いつもと姿が違うようで全く気付かれなかったようだ。


 それでナズナが正気を取り戻し声をかけたのである。

「えっ、ええ!シルク様?どうしたんです。そっ、そのお姿は・・・と、言うより、すいませんちょっとヒミコ様はギルマスに呼ばれて奥で話しをしております。どうも急遽厄介な案件が発生しているらしくて、今もシズカ様共々一緒に話しを聞いております。それでとりあえず私達2人がシルク様を・・・」

 ナズナはシルクに今迄聞いていた内容と、これからの事について簡単に説明したのであった。


 どうやら現在シルクが加護する大陸にあるレオニール皇国付近に、大量の低級魔獣(モンスター)発生しているそうで、しかもその中に上位種に進化する可能性のある種がいる事まで解っているのを説明してくれたのである。


 シルクはその説明を聞いて、今更何を言っているのだろうと考え、ナズナとサヤにシルク自身の危機的状況の方が問題であるので、ここのリリエルのギルマスに自分が直接話しをする事にした。


「はぁ、なんで今頃・・・ちょっと私がここのアホなギルマスに話しをつけて来るわ。私の案件の方が重要なんだから!ナズナ、サヤ!早く案内して頂戴・・・」

 それでシルクは、ギルマスとヒミコ達がいる部屋にナズナとサヤに案内させて、その部屋に向かい数分後出てきたのである。


 少し困り気味のヒミコは、シルクの少し怒った状態の顔を覗き込み尋ねる事にした。

「あの、シルク様ホントによろしいのですか?あの案件は少し他の者では厄介な案件ですが?それにあのままほったらかしにして、上位種が誕生したら更なる危険が・・・」

「いいのよ、あんなのはウチのルアがどうにかするわよ。それに半分はフィーナのところの案件だしね。・・・それより私には時間がないのよ!さあ、次行くわよ!この後メラクに行って真実の洞窟を攻略しないと目的地に着かないんだから、最悪でも明後日までには神々の塔に着かないと」


 しかし実はこれが後に、フィーナとユウマ達の出発を、遅らさせる原因になるとはこの時シルクは思ってもいなかったのである。しかも、これをもしフィーナとユウマ達が対処していなかったら、大厄災へと発展していたと言う事はこの時は誰も知らない・・・何せすぐに解決しているのだから、ただしシルクの大陸はかなりの被害を追っていたのであった。


 それで、話しはシルク達5名が転移門を通り、商業都市メラクにやって来たのである。メラクでは2人と合流する予定である。

第十章:第三十八話につづく

 時間的には、流石にもう夜遅いと言う事で、転移門の前には人の姿が見えない、というより明かりも無いうえに転移門がある広の周りにも人っ子一人もいない状態である。

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