第三十一話
「えっ!確かにミスリル製ですけど最近手入れしてなくてっ!てええー?すごい力てっなんですか?確かにミスリル製の剣は魔法伝達は優れてますけど、私の剣は魔力回路が詰って駄目になっていて、魔力が伝達が出来ない状態で剣の性能も凄く下がっていたはずなのですけど?」
セリカは、ユウマが剣をほめた事に驚いて、今まで手入れを怠って性能が下がっていたはずなのに、と思い鞘から剣を抜き出し、じぃーと眺めてから。
「ほんとだ、魔力回路が正常になって、何故か今まで以上に魔力伝達性能が上がっている。」
『確か、王都の鍛冶屋でこの剣はもう完全に魔力回路が詰っているのでこれ以上の性能を上げるのは出来ずこのまま朽ちていくか?それとも賭けに出て膨大な魔力を通して覚醒を促がすか?と説明されたけど壊れてしまうかもと言われたので魔力を過剰に流すのを止めたのだけど』
剣を見てから声に出し驚いてから頭の中で、以前鍛冶屋で言われた事をセリカは思い出していた。
そして、ユウマを見てから手を握って。
「ユウマ様、ありがとうございます。剣を直していただいて」
「はい?あのー、俺は何もして・・・」
「いえ、壊れかけていた魔力回路が治って、性能が上がっているんですもの♪」
ユウマは、やった覚えの無いことに感謝されて少し戸惑い、何もしてないと言おうとしたが、さえぎられてやってもいない事を説明された。
ユウマが、感激して興奮しているセリカにどうしたものかと考えていたら、レオンが助け舟を出してくれた。
「セリカよ、いい加減にしないか!ユウマ殿が困っている。それから、ユウマ殿話しとは?」
レオンは、セリカにいい加減にしてユウマを開放して本題に入らせてくれとお願いして、ユウマとの話しに切り替えた。
「あっはい、先ほど上級ポーションを調薬・精製したので、この後皆に配りたいと思いまして。あっ、あと先ほどマークさんに飲ませたら元気になられました。で、本題はこの後どうするのかなとお聞きしたくて」
「えっ、ああっえっとですね。この後取り合えずここの魔獣の魔核を取り出し浄化しアンデッド化を防止する予定です。それから先ほどの場所で今夜野営を張り治療と体力の回復をおこなおうかと思ってますが」
レオンは、全員の治療と体力の回復行う為、ここで一旦野営をすると説明してくれてた。
それと今から魔獣をアンデッドしないよする為、魔核を取り出すと魔獣の亡骸に近づいて作業を開始した。
良く見渡したら、先ほどまであった数対の魔獣の死体がなく、何かの玉のようなものと角やら牙が落ちていた、何だこれと拾ってレオンさんに聞いてみた。
「うん?ユウマ殿は、冒険者なのに素材を知らないのかい?」
「えっええ、討伐して素材を入手せずに・・・」
「あっ!なるほど、今まで素材集めは、荷物運びにでも任せていたのかな?」
ユウマは、正直に言おうかと思ったが先ほどレーネに言われた事を思い出し口ごもっていたら、レオンが勘違いをして語ってきたので。
「まーそうですね」
簡単に答えて話しにのっかて違う話をした。
そして、レオンは単眼鬼人の死体の魔核を取り出してから。
「どうやら、あの男に使役されていたのは、こいつだけのようですな!」
「えっ、どうして解るのですか?」
「ええ、魔核が三つあり一つは真っ二つになっていました。その真っ二つになった魔核が術者の呪詛による従者契約の魔核ですね他の魔核と色が違いますから」
そう言って真っ二つになった魔核と通常の魔核を見せてくれた。
確かに色が違う通常の魔核は、紫かかっているのに対して、真っ二つの魔核は真っ青である。
少し気に成ったので切ったから青くなったのではと確認してみたが、切っても魔核の色は変わらないとレオンに説明された。
「それに、ここら辺で単眼鬼人は生息していないはずですから」
この辺りに生息していない魔獣であることも教えてくれた。
そして、魔物の魔核と素材をすべて回収して皆のいる場所へ戻ってきた。
それから野営の準備を始めるため、馬車より天幕と布などの敷物、そして木で出来た食器類と鍋、野菜等を出してきてから、天幕を広げ地面に布と絨毯を引き食事の準備の為、火をおこし材料を切り鍋で簡単なスープを作り始めた。
ユウマは、手伝おうと声をかけたが、ここは自分たちに任せて貰いたいと言われたので、邪魔にならないようにその場を離れた。
そして、この作業の間、ユウマは手持ちぶたさになっていたが、シルフィーが話しかけてくれたので、話をして野営の準備を待って過ごしていた。
第三十二話につづく
・
・
色々たわいの無い話をしていて・・・?




