第三十話
マークは、頭を深く下げてこちらを見ていたので、ユウマも手を挙げてから再びレオンの方に歩みを進めた。
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そして若干時間をさかのぼり、先ほどの一件の最中にレオン隊長と騎士モードの動ける二人は、シルフィーとユウマたちが話しをしている最中に、自分たちの荷物や予備の武器の点検を行い装備をしていた。
装備が終わるころ、今まで気絶していた一人の女性騎士が目を覚ましたので、騎士モードが今まで起こった事と成り行きを説明した。
女性騎士は、モードからの説明にすぐ理解して、ユウマにお礼を言おうと立ち上がって見渡し彼を探してみた。
そしたらそれらしき人物は、まだシルフィーとレーネとで話しの最中だったので、一旦お礼を言うのをあきらめレオン隊長の指示に従うことにした。
レオンは、モードに先程ユウマが捕らえた男の見張りと馬の面倒を見るように指示を出し、女性騎士に自分と戦場で散乱した荷物と武器の回収、そして魔獣の確認と処理を一緒に行うように指示を出し動き出した。
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レオンと女性騎士は、戦闘に散乱して荷物と騎士達が落とした武器と盾、それと魔獣の使っていた武器類を回収して回っていた。
そして女性騎士は何かを一生懸命探し泣きながらレオンに尋ねた。
「レオン隊長ー、グス、私の愛用の長剣見ませんでした?グスッ」
「うんっ!セリカお前の長剣か、いや見てないがどうした?」
「びずがんズズー、ないんですグス、わだじのだじぜづだ大切なげんだんでずげどー、ぼーぐ吹どばざれたズズー、時におどじだみたいなんですぞどばどぎぜずじで・・・グスッ」
セリカと呼ばれる女性騎士は、自分の愛剣がどこかにいって見当たらないので、泣きながら魔獣の死体の下とかを確認して見て回っていた。
レオンもセリカを何とか泣き止まそうと、一緒に探しながらなだめていた。
そして皆がいるはずの方向から、騎士マークが立ち上がり大きな声で、ユウマに礼を言っているのが見え。
「おお、騎士マークも意識がはっきりして回復したか!はてユウマ殿がこちらに来ているな?どうしたのだろうか」
レオンがマークの大声に振り向きユウマが向かって来ているのを見てから。
「おお!そう言えばセリカよ、ユウマ殿に聞いてみてはどうかな?ユウマ殿が最後までここで戦っていたから、もしかしたら何か知っているかもしれんぞ」
そしてユウマが近づいてきてからレオンと女性騎士セリカを見てから。
「レオンさん!ちょっといいですか。お話ししたい事があるのですが・・・・?で、そちらの女性騎士さんは、なぜ泣いておられるのですか?」
「ああっ!実はな彼女の愛剣がどこかに消えてしまってなっ・・・」
レオンが困り顔でユウマに説明してくれて、ユウマは、あっという顔をしてからアイテムボックスからミスリル製の長剣を取り出して。
「すいません!これお返しするの忘れていました。例の男を捕まえる時に収納したまま追いかけたので忘れてました。ホッンとにすいません」
ユウマは、長剣を、泣いているセリカの前にそっと出して、謝罪して頭をさげた。
「ああー!私の剣、ううっよがっだよーとても大切なグスッ、剣なんですー」
セリカは、泣きながらよかったと剣を受け取り鞘に収めた。
だが涙は止まらないみたいなので、ユウマはアイテムボックスの中にあった、地球で使っていたハンカチを取り出し彼女の涙をそっとぬぐい、そして渡した。
「あっ!ありがとうございます。あのユウマ様、私、セリカ・リストールともうします。この度助けて頂きありがとうございました」
「あっユウマですよろしくお願いします。それと助けた事は気にしないで下さい。しかしその剣、非常に良い剣ですね!良く切れるしすごい力を持っていますし」
「えっ!確かにミスリル製ですけど最近手入れしてなくてっ!てええー?すごい力てっなんですか?確かにミスリル製の剣は魔法伝達は優れてますけど、私の剣は魔力回路が詰って駄目になっていて、魔力が伝達が出来ない状態で剣の性能も凄く下がっていたはずなのですけど?」
第三十一話につづく
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セリカは、ユウマが剣をほめた事に驚いて・・・?




